新しい方向

教科書が出版になり、学生さんたちの手にも渡り始めました。

理想とする「食生活論」の教科書がなかったので
10年以上、あちこちのテキストや資料を毎回まとめて
講義をしてたので

一冊にまとめたものを読み進め、説明する講義は
学生にとっても
教える側にとっても
効率のよいことだと痛感。


大勢の共同執筆者の先生たちに感謝です。


染色体のこんな写真も載っていますが

ダイエットに関して、こんなオリジナルの図表も載っていますが


学生さんの気持ちを想像しながら
キャラクターさんたちが登場しています。

彼らにまとめてもらったり

唸ってもらったり

大学の教科書ではありますが
ナビゲーター役に登場願って

あちこちで考えながら読み進んで行こうと思います。

彼らの生みの親は、当ホームページ編集長でもあり、
グラフィックデザイナーでもあり
最近は翻訳家としても活躍しながら
ついに本教科書には、イギリスのベジタリアン事情についての
コラムも執筆してくださった
中川えり子さんーそうです、こおろぎセンセーの強い味方のお一人、エリーさんです。



「鬼に金棒
こおろぎにエリーさん」

そんな感じの今回の作業でした。


まずは教科書を使っての講義の初回は
二枚貝、巻貝、甲殻類棘皮動物の消化器官と
人間の消化器を並べて見て仰天。

え?
この図から何を考えろと?


「違わないでしょ?」




「?????」




「むしろヒトって、こんなに複雑なイキモノ(のはず)なのに
消化のプロセスって、むしろ二枚貝のほうが上等かもしれない!」



「?!?!?!」




学生さんたちの絶句のため息が聞こえなくもなかったですが




「ほかの動物たちは、自分たちの姿形に応じた器官をもっていて
その器官で<手に負える>モノを摂食しているわけよ!」



「???????」



「その姿形はね、生きる環境に順応した姿形なわけよ!」




「!!!???」




「つまりね、生きる環境と、そこで生きていきやすい姿と仕組みで
その環境に生きるモノを食べる、これが摂食の基本なわけ!」



「????!!!」




「じゃあね、ヒトはどお?』



「?」



「あなたはどお?」



「??」



「あなたの姿かたちは、ヒトの進化の結果なわけで、
二本足、二本の自由になる手、発達した大脳、知恵、知識、技術、それらを駆使して
海のモノ、
山のモノを採集したり
栽培したり
飼育したり
切って
焼いて
煮て
という調理が可能になったから
自分よりデッカイイキモノを食べることができるようになったのよ!!!」




「????????」





「感動しちゃうわよねええええええっ!」




「・・・・・・・・」



ここから
こおろぎセンセーの飼い犬が代筆しますが



こおろぎセンセーの
講義は
初回から
多くの学生さんたちの
たくさんの?マークや
!マーク満載だったことは
想像に難くありません。



ま、
しかし、
そのあたりのことが
まずは
おかあさん(こおろぎセンセー)が
大きな声でこの本で言いたいことの一つのようです。



つまり
身の回りにあるものを自分で採取して食べることだけでは
すでに生きていけないイキモノであるという確認、
これこそが一番先にすべき「自覚」なのではないかと。


食糧の自給率とか
地産地消とか

そういう言葉で
なんとなく分かった気になることが多いのですが


そもそも
ヒトというイキモノの発達ゆえの
宿命やある種の危険、将来の悲劇ということを
強く自覚することこそ
食の研究や享受、謳歌、未来の基本だと
そう言いたいのではないかしらん・・・。





ああ、本当にむずかしいことを
むずかしく言うおかあさんで
すみません。



が、まあ

ちゃんとこうして
「自分を養う」という方針を立てただけあって
お弁当づくりは続いています。(といっても2回目ですけどね)


この日も、制作時間15分。それでも相当おいしくできたようで
犬はちょっとだけお肉をわけてもらいましたが
直感の即興のわりには上出来なご飯でした。

犬は犬であいかわらず暇なので
今日も昼根です。
おかあさんの、似合わないピンクのカーディガンを敷いて寝たので
猛烈に叱られました。

この怖いおかあさんの極秘情報をまた漏らすと
先日、おなかが痛くなって七転八倒の大騒ぎ(といっても一人でです)。
電話を2つ抱えて救急車をよぼうかどうしようかと
涙浮かべてうめいていました。

でも
原因は明白でした。
ものすごい勢いで大きなトマトを3個、しかも4つ割りにしてバクバクッと食べたあと
すぐに
大粒の葡萄を一房、これもあきれるような早さで食べたのです。

どうしてそうなのかわかりませんが
このごろそういう食べ方をします。

教科書では
「餌」と「食事」が
いかに異なるか、
哲学やら民俗学やら文化人類学まで登場させて論じているのに

自分の食べ方といったら、
家族がいないときは、
「餌」以下の食べ方。しかも立ったままです。

食文化もなにも関係ないですね。
マナーなど無縁。



犬以下です。

あ、

言いすぎました。
すみません。


とにかく
実際に脂汗ながして、発熱もあり
トマトと葡萄の大量早食いだけが理由ではないかもしれませんが
ひどい消化不良を起こしてぐったり弱っていましたが
原因が明白だったからでしょう
するりと復活して
大学も休まずテレビも休まず
人間らしい生活にもどっています。


ま、

理想と現実
表と裏

こおろぎセンセーの
「本当の顔」を
犬はこっそり観察しては密告していこうと思っています。



昨夜はローソンの扉に挟まっていました。