変身の予感・・・

見つけた時間、
長い時間ではなかったのですが
自宅教室の若手クラス「なでしこ倶楽部」のメンバーお二人の舞台を見てきました。

日舞です。

CHIHIROさんとWAKAKOさん。

それはそれは
それはそれは
それはそれは美しい舞台でした。


大好きなバレエの舞台とは違う
なんというのでしょうか、あたらしい感覚。

ポーズの一つ一つが新鮮で
たくさんの刺激をいただきました。

ふーっと
ため息のでるような
美しい舞台でした。


お仕事をしながら
しっかりとお稽古を積み重ねている二人に
大きな拍手を贈ってきました。


その帰り、
短い札幌都心の散歩。

札幌グランドホテルの植栽は
毎年注目。


花より樹木
花より葉っぱ


いつまでも見ていたいほど
美しいその色。

農学部時代、もっと色素の勉強をすればよかったと思うほど

不思議な色合いにため息。


さて
ここからは犬が代筆。

最近のこおろぎセンセー(おかあさん)の報告です。


「食学入門」が出版になったころから
なんとなく・・ですが

「職人魂」というのでしょうか
「作り手魂」というのでしょうか


もともとおかあさんは
「作るヒト」だったからでしょうか


キッチンに立つ時間も長くなりました。


家族が少なくなったので
作る意欲がなくなったと言っていたのですが


東京と神戸で一人暮らししているおねえさんたちのような
一人暮らしの、小さいキッチンの
忙しい大人たちのために
簡単でおいしい


あるいは

郵送可能な
冷凍可能な


そんなお料理を考えるのがたのしいようです。


このいくらご飯も


「ひやーっ、りきちゃん!
おかあさんはやっぱり天才だわっ!」


と味見して絶叫していました。


シイタケをトースターで焼いて
キュウリといっしょにポン酢で和えて

(これだけでかなりおいしいですからね!
ピーマンも焼いてポン酢。なんでも焼いてから小さく切って
ポン酢!)


すし飯に混ぜていくらをのせるだけ。


天才、というほどのことではないと思うのですが



函館新聞の連載のために
ビジュアル重視で作った朝は、
あれこれアイディアがあふれてたのしそうでした。


同じ日の夕方は

驚くほど簡単でおいしいきのこご飯を作って


「りーちゃんっ、おかあさんは
間違いなく天才ですっ!」

と言ってましたが


「今度のお教室で、秋の器に盛り付けよーっと!」と
言ってましたが

無理ですね・・・


なぜなら
またいつもの通り、「てきとー」な調味料で
「てきとー」な分量で

「勘」と「根拠のない自信」をたよりに作ったからです。


どうして「ちゃんと」しないのか不思議ですが

結果的にいつも
作り直し、計量しなおし、の繰り返し。


反省が全くありません。



でもおいしいのは本当らしく
簡単なのも本当らしいので


きっと10月のレッスンには
あっさりきのこご飯が登場するのだろうと思います。


そして
ドキドキする異変。

おかあさんは突然洋服を作り始めたのです。


時間がないのでゼロからではありませんが


上下そろっていたシルクの洋服、
スカートをいきなり切りました。


しかも
メジャーもものさしもつかわず


きのこご飯と同じ、

「勘」と「根拠のない自信」だけで

曲がっても平気で


一晩で
ストールを作りました。



しかも手縫いです。


ひどい縫い方です。


ひどい、とうより

ものすごくひどい縫い方です。



荒井商店イチオシの洋服ブランド
「ゆきうさぎ」の寺山先生がご覧になったら
卒倒されるにちがいありません・・・




表さえきれいならいい、ということでしょうか。


「そうよ、表さえキレイならいい!
見えないところはどうでもいい!」


これぞ
おかあさんの本音。

人間としてどうなのでしょうか・・・。



裏があっての表、
表があっての裏。
陰陽あっての世界
因果応報・陰陽五行・・・・


わけのわからないこと言いながら
ひどい手縫い作業はつづきました。



でも


襟ぐりの大きい
さみしいブラウスが


一見ゴージャスなブラウスになったから不思議です。



予想通り


「りーちゃん!
おかあさんは天才ですっ!」


と鏡をみて叫んでいました。


天才ではないですが

その行動力は
ちょっと尋常ではありません。



ずっと執筆していたからでしょうか
うずうずとした
「職人魂」が目を覚ましたようです。


家族としては
ちょっとドキドキです。


布屋さん探しも始めたようです。


クリスマスめざして
MITSUKO ARAI なんてタグの
へんなモノ、生まれるのかもしれません・・・




そして犬にも影響がでてきています。

おかあさんの気持ちが変わって

「お散歩コース」が変ったのです。


いつものネコさんたちのおうちめぐりのスペシャルコースとは別に
古い商店街めぐりコースが増えました。


犬は
おかあさんと違って度胸がないので
見知らぬ電信柱や大きな木にオドオドしながら散歩しているのですが


途中にかわいい保育園発見!


ネコさんたちめぐりより
ちょっとたのしいです。


ネコさんたちは
絶対に好意的ではありませんが


ちいさいこどもたちは
犬のようなでっかいイキモノを
とても好意的に歓迎してくれるからです。



カメラを持っていたおかあさんも
なんだか感激して

しばらくこどもたちとお話していました。




というわけで


おかあさんはちょっと
「ものつくり人」に戻りつつあります。


つまりそれだけ
アトリエ兼自宅はどんどん散らかるということです。


でもまあ、

手縫いのストールつくりながら
「りーちゃん、芸術の秋ですね・・・」と

上機嫌でしたから


これはこれで
平和なのかもしれません。



おかあさんが
緑と紫の
ペラッペラのシルクのブラウスを着ていたら
ちょっと褒めてやってください。
アホなのできっと喜びます。


で、
ちょっとストール部分(リボン部分)の裏を見てください。
そのひどい縫い方に
抱腹絶倒、人畜無害、言語道断、酒池肉林、
人生、こんなに適当でいいんだと
きっとどなたさまもご安心なさって
多くの勇気を得るはずです。