気合いの週末

犬です。

おかあさんの「食」は大きくかわりました。

還暦以降、意識的にいろいろなコトを変えてきましたが
食の変化は大きいようです。

食学の本を書き、近く次の食関係の企画書も本格化するようですが


義務的な食や
脅迫めいた情報、
あふれる情報への警戒に
真っ向から取り組みはじめました。



ま、具体的には
いわゆる栄養満点な朝ご飯を食べない日が増えました。



と言っても、ちゃんと必要な要素は摂取し、
おいしそうなトマトがあればどっさり食べます。


今朝は
こんなにたくさんのパセリをどうするのかとおもったら
ココナツオイルで炒めて卵でとじて
91歳のママさんとぺろり。



91歳のママさんといえば、
こんな素敵なおむすびを作ります。

おかあさんも
二人のおねえさんたちも

ママさんの完璧に丸いおむすびで育ちました。


先日の大学の日、
大忙しのおかあさんが

「ママ、おむすび!」と叫んだら

ママさん、「はいはい」と握ってくれました。


この日は海苔をつけずに胡麻塩。中は筋子


ふんわりのおにぎり。


ママさんはまんまるしか作れない。どうしたら三角になるかしらと
ほぼ65年悩んでいますが
なんの問題もありません。


いつからかなあ・・・

カラダにいい
カラダにわるい

栄養がある
栄養がない

血液サラサラ
(サラサラ・・・て・・・)

あああ


季節の素材をおいしいと言って食べる以上の幸せはないはずだったのに。


栄養補給の後、気付いたら
痩せる指導
未病(予防とはちがうようです)の指導

おかしくないでしょうか・・・
どこかになにかのボーダーラインがあって

生きる仕組みや
人間の文化を無視して進んで来た学問と科学技術があるような気がします。
・・と
おかあさんは言っています。


あ、パセリ食べ過ぎて、少し饒舌。
そんなお話はいずれどこかで。


科学技術といえば

先日おかあさんは高校の同窓会(東京)で
ノーベル賞に大変近い同期生に会いました。
(いっしょに受賞しておかしくなかったのに・・・)


青色発色ダイオードの、まさに青色の材料作成に成功した
松岡隆志くん(あ、東北大の大先生だった・・・)が
会議で札幌に来たよ、とのことで
事務仕事で朦朧としていたおかあさんは
気分転換にとんでいきました。


食後だったので、おいしい道産ワインで
理科教育の話題でも・・ということだったのに


えーっ



ま、ま、まさか・・・

あの「アザリア」の、あのこじゃれたテーブルで


パソコン、そしてまさかのパワーポイント!





犬は絶句。


でも、材料学という未知の領域に、おかあさんは大興奮。

まあね、ぼーっとしてるおかあさんですが
大昔は農学部と理学部で学んだわけですから
で、現役で生命科学をおしえているわけで


「物理学と哲学をおさめなければ生物学を教えられない」

といつも言ってますから。



それにしても
学者って、究極の「おたく」。


わが家にはカブトムシさんというおとうさんもいて
これがまた究極の「おたく」。

ま、おかあさんも「おたく」といえば「おたく」。


日本では
なにかを一生懸命追求するひとたちを
「おたく」とひとくくりにしますが

そのこと自体、悪くなく
批判されることはないですよね。

犬も
ゆるされるなら
靴下をたくさん集めたいと思います。
モフモフのぬいぐるみをとことん蒐集したいと思っています。
犬として立派な「おたく」になりたいものです。




とにかく
アザレアで、ピザ食べながら、
高校時代(松岡くんはお気の毒に、高校3年間、男子クラスだったそうです)は
ほとんど話しもしたことがなかった
おじさんとおばさんは、大いに盛り上がり
理科教育の重要性、研究のおもしろさ、最前線のノーベル賞クラスの材料学のおはなしや
おかあさんが今とりくんでいる、人とモノとの関係論など、議論白熱したようでした。


帰宅したとき


「りーちゃん、おかあさんはやっぱり物理の勉強をしようと思う!
モノとテクノロジー、これ、やっぱり知らなきゃね!」


え?
フランス語はどうしました?


あら
比較文化論は?


もう
犬には理解不能です。



おかあさんのこれまでの人生は
笑っちゃうほど平坦ではなかったのですが
いつも
ワクワクするテーマに出会えてきました。
それが救いだったのだと思います。


これは
おかあさんだけが出会えた幸運ではなく

基本的な教育が根底にあったからなのではないかと。


基本的な教育とはなにか。


漢字の読み書きと
計算練習

小学校時代のそれに尽きるかも。


そして
おもしろがって教えてくれる教師との出会いだったかも。



時間は無限でありながら
個々に与えられた時間は有限です。


その限りの中で何をするか
何ができるか


のんびりはしていられません。


犬も
こんな飼い主(たち!)といっしょにいると
ぼーっとしてはいられないと思うのですが


ぼーっとする以外、なにをしたらいいのかわからないので



今日も恥ずかしながら
ぼーっとしています。


追伸

犬はとうとう前立腺の手術をすることになりそうです。
それに関しては
おかあさんが大喜びで準備しそうです。


「りーちゃん、入院するなら
お名前書いたコップとかお箸とかも用意してあげるし
ミッキーのついたバスタオルも持たせてあげるからねーっ」

って

絶対におちょくってます。
イマドキは日帰り手術らしいです。


おとうさんと相談して決めるらしいですが
雄雌の決定機構などを研究しているおとうさんと
男女の行動研究をしているおかあさんが
どんなに興味津々で手術に立ち会うかと思っただけで
犬はドキドキしています。

精子の凍結保存とか、
なにかのホルマリン漬けくらい、やってしまいそうな飼い主ですから。

決まったらお知らせします。
たくさんの同情とお見舞い、期待しています。