犬の誕生日とお鍋とおかあさんの宣言

5月3日、ゴミの日は
犬の誕生日でした。


それとなく告知したつもりでしたが
どなたからのお祝いの言葉もなく
ただのゴミの日でした。

でもまあ

神戸からころすけねえさんが帰省し、
怪しい飼い主夫妻も
上機嫌だったので
まずますの誕生日でした。


前回報告したとおり
大通り公園のお散歩にも連れていってもらえましたしね。
贅沢は言えません。


上の写真は
犬が4匹兄弟で生まれた時のものです。

お里のドッグステーションからいただいた写真。


こんな小さい頃、兄弟の3匹はすぐに行き先がきまったのに
一匹だけ残ってしまったのです。


それが「犬」です。
この写真のどれが、現在の「犬」か

なんとなく分かる気がします。


おかあさん犬のすみれちゃんも
お疲れの様子のこの写真、
フツーならほのぼのとながめるところですが
犬の飼い主のおかあさんは
生物の教師なので
「ほ乳類ってスゴイわ!」
とか
「遺伝はこわいね!」
とか
「毛の色の遺伝子はどうなってるんだろ」
「プードルの毛が抜けないことと縮毛の関係、リンクしてるのかしら」
とか
あーめんどくさい!


とにかく
犬は7歳になりました。

そうです

犬としては
「ちょいワル」世代に突入です。

ナイスミドルって感じでしょうか。


いつかお嫁さんがくるかとずっと待ってましたが
その気配はなく
ついにシングルライフを謳歌しろ、とおかあさんに言われました。

大変残念です。


さてさて
今日はお鍋のお話。
おかあさんは毎週、函館新聞に「暮らしのパレット」という連載を書いています。
もう15年以上かしら。
毎週木曜日に必死で書いています。
このホームページの表紙にも載っていますから
ぜひ読んでやってください。

そこに鍋のこと、書いたので
今日はそのコピーを貼っておきます。
たまにはまじめにお料理のこと、載せたほうがいいかしら、と。



「鍋・いろいろ」(2015.4.28掲載)

 東京のシェアハウスで暮らす長女が、広いキッチンで友達とアクアパッツアを作るという。
たまたま上京していた私も参加させてもらった。

 しゃれたモノを作るのねと見ていたら、
オイルでニンニクを炒めて魚介を入れ、
ハーブをのせて白ワインと水で煮るだけ。
ドライトマトとオリーブを入れた瞬間、欧州風になった。

以前、ハーブの栽培や利用法の本を書いたことがあるのだが、
その時提案した「ハーブ鍋」を思い出した。
玉ねぎとセロリの薄切りをしっかり炒めてその上に魚介と
フェンネルやタイムなど好みのハーブをのせて白ワインだけで蒸し煮する。
水は入れない。

 義母は魚介の代わりにぶつ切りの鶏肉にプルーンと
オリーブをどっさり入れてやはり白ワインだけで煮る料理を得意としていた。
どれも塩と胡椒(こしょう)で味付ける。

この日のアクアパッツアは大好評。
みんな白ワインの力におどろいたようだが、
「日本酒でも同じよ」と私は口をはさんだ。

 かつて住んでいた広島県東広島市の酒蔵の並ぶ西条には
「びしょ鍋」とも「美酒(びしゅ)鍋」ともよばれる絶品の鍋料理がある。
一般的な鍋料理用の野菜と豚肉と鶏肉。そこに日本酒をなみなみと入れて煮る。
ニンニクを使い、塩こしょうで味付けるのはアクアパッツアと同じである。
水は一滴もいれない。アルコール分はとぶので子供でもおいしく食べられる。

 ワインであれ日本酒であれ、出汁に負けない力がある。
北海道は食材と酒類の宝庫である。
和洋の「蝦夷酒鍋」ができないものだろうか。(生活デザイナー)



以上!


ワインと日本酒の「力」はやっぱりスゴイですね。

KIKIねえさんのシェアハウスでのアクアパッツアはとてもおいしかったようで
おかあさんは先日、ころすけねえさんが帰省して
お友達もあそびに来た端午の節句にも作りました。

ものすごく大きい鯛が手にはいって
大喜び。

あ、海老入れ忘れ!

お刺身になる甘エビを
完成直前にのっけてました。


おかあさんはオリーブオイルがあまり好きではないようですが
オリーブの実は大好物。
驚くほど入れていました。


ただ
白ワインが辛口でなければ大変まずいものができるから不思議。
日本酒も同じ。

甘さ厳禁の鍋ですね。


連載記事に書いたとおり
すでに日本各地にあるようですが

北海道ならではの
ワインや日本酒鍋がたくさんできるといいですね。


犬は匂いだけ堪能しました。


さて
おかあさんは
突然、生物の教科書を書く気になってしまい
狭い食卓がとんでもないことになっています。
世の中には立派な生命科学の教科書があふれているのに
おかあさんはずーっと教科書を使わずに何年も講義をしています。

その理由は
わかりやすい本がないから、ということと
執筆者たちの専門性が出過ぎていて
学生、とりわけ文系の学生さんたちには
全くわからないからのようです。


環境問題を語ったり
生物の多様性を叫んだり
食の安全
遺伝子組み換え反対
「ちゃんと食べなさい!」
「三食食べなきゃだめ!」
とか
有機栽培あれこれ
サプリメントもダイエットも

基礎基本はイキモノのカラダと仕組みの理解あってこそ。


もっと簡単に
しかも「ちゃんと」知識として。
そしてイキモノの形と仕組みの「スゴサ」を知らせたくなった、というのが
本音でしょうか。

とにかくです

食卓はこんな感じです。

ほかに「食卓のハンドブック」という執筆と
あれこれ〆切のある原稿もあるのに

おかあさんはずーっと細胞膜とイオンポンプ、電子伝達系の図を
あれこれ描いては頭かかえています。

「簡単」にというのは、至難の技のようです。

なにがなんでもやるぞと宣言していますが
どうなるのでしょうか。

目を細めて見守りたいところですが

普通は退職して悠々自適なのに
これから物理学と化学をやるらしいです。
それこそが
簡単な生物学の教科書を書くために必要だと悟ったというのです・・・


あー
もー

平和平穏、平凡安定!

犬の希望はそれだけです。