テーブルデザイン・プラス

クリスマスのレッスンが続いています。

フェリスさんとのコラボレッスン。


テーブルデザインのクラスでも応用編として。


すでにお花のデザインはプロ級の生徒さんだったので
サクサクと作業が進みましたが
お昼をはさんでお給食風景。





本日もアレルギーのひどいおかあさんに代わって犬が代筆。



いつも通り、魔法のような速さだけが 取り柄のおかあさんのお料理(?)。
短いランチタイムでしたが
楽しいおしゃべりが聞こえてました。


デコラティブすぎるグラスですが
葡萄がモチーフだとつい集めてしまったおかあさんのコレクションの一つ。
捨てられない以上、使うしかない!
ということで、お給食にも登場。
重さも抜群のようです。



そしてこのカップ

これはモノを大事にしないダメなおかあさんなのに
異常な神経を使って大切にしているカップです。

手描きでもなければ
有名なメーカーのものでもないのですが

おかあさんのおかあさん、つまりわが家の90歳のママさんの
そのお友達がくださったもの。


おかあさんが食卓のお仕事でがんばっていたころ
ご自身が昔イギリスで買ってこられたお品だとかで
三津子さんに使ってほしいと届けてくださったのでした。



そのおばさまの
沢山の思い出のつまったカップに違いなく
大切にしているのです。


冬の風景が描かれためずらしい柄なので
おかあさんは毎年雪の季節だけ使っています。




バブルの頃、
とにかく輸入洋食器が全盛でした。


コペンハーゲン、ジノリ、マイセン・・・あれこれ。
銀器とてクリストフルつかわなければテーブルコーディネートは完成しない、的な・・。


そのころからでしょうか
おかあさんが無名の食器、古い食器を探しはじめたのは。
骨董、とまでいかない、
多くのひとたちが使った、近代の品。
ナイフやフォークも
銀じゃなくても丈夫で素敵なステンレスは沢山あります。

ステンレスってなかなかいいのです。


お仕事で何度か行ったアラスカの帰り、
アメリカやカナダで
買ってきた、カッコいいステンレスや錫製のカトラリーが
わが家にはたくさんあるようです。



バブル時代のテーブルセッティングブームを
おかあさんは
遠い目で思い出して
時々ため息をついています。


あのデコラティブさ、
あの「価格」が見える、あの盛りだくさんなイメージは
なんだったんだろう・・・


それが今の心境のようです。



一見、今のおかあさんの食卓も大きな違いはなさそうに見えても
たぶん、使っている食器や布は
うわついていた「昔」とは違い


どこのおうちにもある(あった)モノ、
捨てられなかったモノたちの再登場にこだわっていることが
多いようです。



ま、犬にはさっぱりわかりませんが
時々、ジノリのスープ皿や、ダンスクのサラダボールでお水をもらうことがあります。
一個だけになってしまったものでお水をごちそう?してくれるのですが


「りーちゃん、どお?お味違う?」


と聞きますが


ま、
水は水っすね・・・。






さて
たのしく充実したレッスンのあと、
おかあさんは大急ぎで耳鼻科へ。


悪化するまえに主治医に御投薬いただいて


大急ぎの耳鼻科のあと
大急ぎで90歳のママさんのご飯の用意をして
大急ぎでこんどは犬の病院へ。


いつもは沢山の犬さんが待っているのに
遅い時間だったせいかなにか
だーれもいなくて
犬は少しさみしかったです。


こんなふうに
お薬を待てる犬になりました。



あまりに立派に待てたので


おかあさんは


「こんどは一人(一匹)で来れそうじゃないの!」


と言ってましたが

それは無理です。


残念です。





獣医さんの待合室の壁に
4歳のジャックラッセルテリアの女の子の
里親募集の張り紙がありました。


おかあさんはじーっと見ていたので
犬は嫌な予感がしました。




予感は当たり、
おかあさんは突然、
先生たちに

「私じゃだめでしょうか!」

というま、ま、まさかの発言!!!



ええええええっ

わが家に4歳のジャックラッセルの女の子がくる?!



えええええっ


犬が言うのもなんですが


こんな犬一匹、朝晩の散歩で精一杯、
犬の餌代とトリミング代で精一杯、
遊ぶ時間もなく
ブラッシングの一度もしたこともなく
時々しっぽも踏むのに


もう一匹飼うですと?


・・・・・


でもなあ

ものすごくかわいいジャックラッセルであることはまちがいなく、
おかあさんは
亡くなった先代の雑種ケンケンによく似ていると
ものすごい乗り気になってしまったのです。



ドキドキの犬でした。



「え?荒井さん、飼いますか?」

とあっさり獣医先生お二人も笑顔。

「意外といいかも!」と無責任なお二人。


犬はじーっと座ってお話を聞いていたのですが


「室内でおしっこしつけできてますし、ハウスでしっかりすごせます!」

とどんなにお利口か聞かされて
おかあさんの目がギラギラ。


でもそこで院長先生が抜群のご意見。


「ジャックラッセルの運動量はすごくて、散歩が必要。もしかしたら
りきまるくんよりずっと沢山散歩必要ですね。
よくはねるし、動く。あ、家具とか齧るかも!」



「散歩か・・・・」


おかあさん、撃沈!

万歳!




「りきまるがアホだから、いっしょに散歩できないわねえ・・」


は?

どうしてここで、りきまるがアホだから、と言う必要があるでしょうか・・・



「そうですねえ・・りきちゃんといっしょの散歩はだめかも・・」


は?
院長までりきまるアホ説支持。



多分、いい里親がみつかるだろうということで
おかあさんも落ち着いたのでした。



ほっとした犬でした。



里親騒ぎで燃え上がったおかあさんは
その夜は気持ち切り替えて
大学の中間試験問題を作り
連載記事を午前2時までかけて書き上げ、
近い講演の準備をはじめ、
3時に布団に入ったのでした。


おかあさんは
掃除も片付けもできませんが
予定した仕事は絶対にやるので
こんな深夜というか早朝になることも
時々あります。

そんなおかあさんは
少し立派だなと
犬も思おうとしたとき、



「ねえ、りーちゃん、私って、立派よねえ」と
おかあさんが、犬を足で蹴りながら言いました。



ほんとうに、
謙虚さのカケラもない
この自己評価の異常な高さ、残念です。



トリミングですっかりキレイになった犬でしたが
どこででもごろんと寝るし
家はキタナイし
つまり
早くも、モップ化しはじめています。

プードルらしいカットしていただいたのですが
90歳のママさんは

そんなにお尻刈り上げちゃって、
はずかしいわねえ・・・とか
お尻だけだしちゃって寒くないのかしらねえ・・・とか
なんだか雛鳥みたいだわねえ・・・とか
よくみたら気持ち悪いわねえ・・・とまで

言います。


犬だって
好きでこんな刈り上げ、してるわけではありません。



穴があったら入りたい、というその一念で
犬はソファーのカバーとクッションを飽きずに掘り返しては
おかあさんに怒鳴られています。

犬も飽きずに掘りますが
おかさんも飽きずに怒鳴ります。




今日も内容のないブログですみませんでした。
でも
ジャックラッセルの4歳の女の子が荒井さんちに来ないことになっただけで
犬は本当に安心したのでした。