捨てない片付けられない情けない人

テーブルデザインのレッスンがありました。

お料理教室ではないのですが
からっぽの食器を並べてもどうにもならないので
簡単なランチもみんなで作りました。


本日の主役は
このお膳。

わが家にはよいものではないのですが
このようなお膳がかなりの数、あります。

なぜかというと

「捨てる!」という方にお会いしてしまうからです。


あるいは


「三津子さんならなにかに使っていただけるかと思って・・・」


要するに

捨て猫の集まるおうち、というのがあるのですが


捨てる食器の集まるおうちがわが家ということのようです。


それなのにさらに

この三津子さんは
骨董市などで
また見つけてしまうわけで


立派でもなんでもない、むしろ傷だらけで価値が全くないお膳やらお盆が
どっさり集まってしまっています。



近く予定しているガレージセールで
そのいくつかが並ぶかもしれませんが

でも
使う人にしか手渡したくないわけで


道具は使ってこそ
道具。



今回は
出版になった「食学入門」をテキストにした第一回目でしたが
イントロとお料理づくりがメインでした。



今後、お勉強中心の新しいクラスのお誘いをするかもしれません。




それにしても
ミルフィーユ仕立てで盛りつけることがどんなにむずかしいか
生徒さんたち実感なさったかと思います。


見ることと
やってみるのは全く別。

レシピだけ見てもできない料理がたくさんあり、

ましてやお花のレッスンなど

見ただけでできるはずはなく。



今回は
先代が懐石の教室で使っていた秋のお椀も登場させました。

菊花の形のお椀はそれはそれは美しく、
外は真っ黒ですが
蓋の裏が浪!


なんとも美しくてため息でした。


古いお膳にグラスや土モノの器など
新旧とりまぜてみましたが
器の大きさや料理とのバランスなど

体験していただけたら嬉しいです。



今後も
このようなレッスンは続けていこうと思います。


日本料理は一汁三菜が理想的、といわれますが
その根拠はどこにあるのか

そんなことも
実際のお膳と食器を目の前にしてこそ
納得できるのではないかと思います。

大きな器を使えば
一汁一菜でもよいかもしれず、
そもそも
汁がなく
一菜
だけでもよいのかも。


器をのせる膳やお盆、スペース、食器のサイズと料理、
それぞれの存在の意味を考えてみると実に楽しく
いろいろなことが学べるのではないかと思っています。




さて

ここから犬です。

先日来、家庭内で紛失していたおかあさん(マダムこおろぎセンセー)の
デジカメの充電器、
犬が持ち歩いて遊んで失くしたと
ずっとぬれぎぬ着せられていましたが

予定どおり
発見されました。

ちょっと長い時間がかかったのですが

どこからでてきたか

聞いてびっくり見て再度びっくりです。

おかあさんのバッグの中の
バッグインバッグから、です。


つまり
おかあさんが持ち歩いていたのです。


それなのに


「あら、あった!」

で終ってしまったのです。

犬に詫びることなどありませんでした。


これって
人間としてどうなのでしょうか。

こんな人間にだけはなりたくない、と
そういうタイプの人間です。



しかも

「りーちゃん、あった!」

と元気に報告。

そのまま

「疑ってごめんね」という一言が言えない
情けない人間でした。



でもまあ、心が痛んだのでしょうか

食べ終わった大好物のスーパーカップ
空っぽの容器を
なめさせていただきました。


情けない、実に情けないのですが

犬は
この程度のやさしさで
家族を許してしまう情けない飼い犬なのです。


今週いっぱい、寸暇なく仕事がつまっているおかあさんですが
膝にのせて外を見せてくれるといえば

うっかりしっぽを振って
膝にのせてもらったり


犬にはプライドというのが全くありません。




おかあさんにもあまりプライドがありませんが
お弁当づくりは続けています。

「自己養い」という言葉を作って
自分育てと自分養いに手を抜かないと決めたようで
簡単でも大学に行く日はお弁当を作っています。

あいかわらずストイックにタイムウオッチしかけて15分。
いつまでつづくか、それはわかりませんけどね。



それでも
どこが
「自分育て」で「自己養い」なのか
椅子の上はこんな風に洋服とストールが山積み。



「片付ける」という意識が皆無のようです。
日々、優先順位を常に考えてるようで、それがめまぐるしく変わるので
洋服を片付ける、食器を片付けるというのが
いつも後ろに回されるようです。

ま、
当然反省などない人間です。

そして
あるとき突然
猛烈な勢いで片付けるという繰り返し。


犬が寝る場所もないので
失礼ながらこの日は
このお洋服の山を枕に爆睡したのでした。