歴史

りきまるです。

おかあさんは
こんどは 腰痛です。


理由を聞けば誰も同情しません。


直接の血縁はない縁戚の
大富豪の大豪邸が解体されることになり
最後に残った家具の処分をご相談されて
出会ったゴージャスな螺鈿の椅子とテーブル
おもわず
「お教室に素敵!」

いつもの興奮。
問題は
そんなに重そうに見えなかったことです。

持ち上げようとして
ギョッ!

想像を超える重さ。
びくともせず。


ティーテーブルも小さいのに微動だにせず。


さらに


「みっちゃん、この大きな時計、どうしよう・・・」と

案内された玄関ホールには
アメリカ製のホールクロック。

大きなのっぽの古時計、の床置きの豪華すぎる時計でした。


「お教室に素敵!ブーケ撮影の背景に素敵!」

と想定内の反応。


でもしかし


ちょっと動かそうと思って触ったとたんに
その重さで(当然です!)

グキッと
また軽い痛み。


おかあさんはアホなので
重さの想像ができないのです。



とにかく
「素敵」ではあっても
処分価格未定の豪華すぎるお品。


おかあさんの手元に届く可能性はほとんどないのですが

もしかしたら
しかるべき手続きを踏んだあとは
ご紹介できるかもしれません。


お好きな方には垂涎のお品です。



とにかく
600坪の豪邸で
迷子になりながらしばし、在りし日の大富豪の生活を想像した帰り、
従姉妹にたくさんトマトをもらったこおろぎセンセー
普通は持てる数をいただくものです。

そこがどん欲なおかあさん、
そして無類のトマト好き、
持てないかもしれないほどの重さのトマトをもらって上機嫌。


「みっちゃん、大丈夫?」と心配されたのに
お教室用のソースを作ってもいいわ、なんて考えて
そして毎食大きなトマトを必ず1個食べることを考えて

欲の深いおかあさんは両手が10センチくらい伸びるほど重いトマトを持って
地下鉄に乗ったのでした・・・・



というわけで


身の程知らずで
豪華家具を持ち上げようとして
さらに
欲深さ故に大量のトマトを持ち帰ったため


本日、マダムこおろぎは腰痛です。


小さい声で
みなさん

「ザマーミロ」の
ご唱和をお願いいたします。






さて
上の写真はシンガポール
多民族国家の、それぞれの文化エリアとは別に
近代的建造物は目を見張るものがあるようです。

そして

ラッフルズホテル

今回は
突然の旅で、しかも予算は限りなく少ない中、
おかあさんが一日かけてネット検索で見つけた激安ツアーだったので
ホテルは老舗とはいえ相当古いホテルに3泊したのです。

けれど
大昔、おかあさんが、おかあさんのおとうさんと行ったとき
お茶したり、シンガポールスリングを楽しんだ、思い出のラッフルズ
ちょっと立ち寄っていただいたようです。



時間もお金もなく
お食事することはできなかったのですが
お庭から窓越しに覗いたレストランのテーブルセッティングに
おかあさんは
はしたなくもニンマリ。





セッティングに「正式」がないことの証明です。


どうして
日本のマナー本やセッティング本には

その一言がないのでしょう・・・・


海外の老舗ホテルやレストランのセッティングは
それぞれマチマチ。

使いやすさや、美意識によって違って当然です。

そのあたりの「証拠集め」が
当分続きそうです。


さて
今回の取材調査旅行のアシスタント(はなはだうたがわしい・・・)、ころすけさんの後ろ姿。

ブラウスの後ろにドレープがあり、なかなか美しいオーバーブラウス。



何年か前のころすけさんの誕生日におかあさんが選んだブラウスです。
andA だったでしょうか。

ドレープづかいや大胆なデザインが、
おかあさんもおねえさんたちも大好きなようです。


ころすけさんの手持ちのバッグもおかあさんセレクト。
ディーゼルの星模様には
抵抗のあったころすけさんでしたが、
デザイン性とサイズ感、耐久性、時代性を力説したおかあさん。


おかあさんはもしかしたら
スタイリスト、という仕事が向いていたのかもしれません。
他人のスタイリング、自分の家以外のスタイリング、食卓のスタイリングに
かなりの情熱を注げるようです。


当のこおろぎセンセーは
今回の旅では
前回載せた、30年以上着ている森英恵さんの綿のワンピースと
この、OLD ENGLAND の綿100%のワンピース。


綿素材のワンピースを公の(?)場所で着ることはあまりなかったのですが、
この夏は頻繁に着ていました。
この花柄のOLD ENGLANDのワンピースは
テレビでも着て、若いスタッフさんたちに
「かわいい」と言われて、かなりいい気になったようです。

みなさん

勘違いさせるような発言は
控えてください。


似合ってる、と思い違いしたらしく
その後、せっせと洗濯しては
どこに行くときも着ています。


それにしても
ころすけ姐さんも
ちょっとだけ大人になりましたね。



あら、これ、ころすけさんが2歳の誕生日ですか?

泣いてるのかしら・・

いやあ、お鼻がひくいですねえ・・・

あらあら、髪の縮れ方、尋常じゃないですねえ・・・・


なるほど・・・・

おかあさんが
「不細工シスターズその②」と名付けたのはごもっともです!

広島県東広島市のライオンズマンションでの古い一枚!・・・ですか・・・・


先日
お教室のなでしこ倶楽部のメンバーが
小さいお子さんやベビーちゃんたちを連れてお集りになり、
そのかわいい写真が話題(!)になりましたが


ころすけねえさんは生まれてすぐから
ご近所の無認可保育園に不定期で預けられていました。
おかあさんはそのころ、なにかと大変な事情をいろいろ抱えていたので
執筆の仕事のほかに、お教室を再開したり、東京に行ったり、
フランス語の勉強をしたり、札幌に通ったり、なんだか忙しかったようです。



でも
無認可の個人の保育施設を利用して
絶対に自分のペースを乱さなかったようです。

施設の利用費は安くはなかったようですが
それでも
仕事や研究にブランクを作らないことが
子育てにもよい影響があるに違いないと
根拠のない自信を持っていたようです。



そしてその
「根拠のない自信」は
不細工シスターズの今を見れば
『根拠有り」だと言えるのではないでしょうか。


おかあさんは
「根拠のある自信」として
子育てで、
できるかぎりいろいろなことに
「ブランクを作らない」ことを大声で提唱しているようです。



上のおねえさんのKIKIさんは
ベビーシッターさん、ご近所の奥様、
ママさん、ホテルのベビールームで乳児期を乗り切り、
2歳から保育園。それでも6時に迎えに行けない日は
ご近所の奥様に行っていただいていました。


費用は驚くほどかかったようですが
それでも、削れるところを削って
おかあさんは必死だったようです。
いろいろな事情もあり、
おかあさんなりに「がんばる必要」を感じていたのだと思われます。


保育園からの、暗い帰り道、
KIKIさんと手をつなで歩きながら、
おかあさんは、おかあさんがどんなにたのしい一日だったかを
KIKIさんに話し、
KIKIさんは保育園のお話をどっさりしてくれたのでした。



母と子の関係は
一緒に居る時間の長さで形成されるものではないというのも
おかあさんの持論です。



KIKIさんの表現力は
あのころの
「どっさりしゃべる」ことで鍛えられたのかもしれません。


けして
読みきかせ、ではありません。
毎度も書きますが、
おかあさんは童話が苦手なので
子供を膝にのせて読聞かせることなど
断じてしたことがないのです。


「なにが書いてあるか考えてみてよ!」

「キーちゃんが考えて、おかあちゃまに教えてちょうだい!」


この難題に
KIKIさんは、毎回、たのしそうに創作してはおしゃべりしていたようです。

ま、きわめて身勝手な、失敗したら大変かもしれない危険な教育方針ですね・・・。



つまり
あっというまに
不細工シスターズさんたちは大人になりました。

今はベビーちゃんとの日々が大変なみなさんも
あっという間です!

・・・・ということが言いたいのではなく



子供が育つのが早いということは
大人にとっても、いろいろな可動時間が減って行くということなのだと力説しているようです。


どうぞ時間を有効に使って、自分育てを忘れないで、と
そこのところが言いたいようです。


子供達は必ず、必ず、必ず親元を巣立ちます。
いつまでも親が作ったご飯を食べているとしたら
それは、おかしい。

早ければ15歳。

自立してもらいましょう!
そして
親たちこそ、子供から自立して生きましょうよね!



不細工なころすけさんの2歳の写真を見ちゃいましたが
ボクにも小さいころがありました・・・・

が、
ボクは小さいころから大きかったようで
とても残念です。
これでも子犬時代だというから納得できませんが
しかたのないことです。


時間は確実に流れています。


おかあさんは
腰をなでながら今日も元気です。
ただ、少し時間が出来るのかと思ったら
ある機関誌から、子供達のお弁当についての執筆依頼があり
また猛烈な調査作業を開始してしまいました。

ヤレヤレ。

でもこの多忙さこそおかあさんの原動力でしょうか。



そうそう
大変嬉しいお知らせを書いておきます。



昨日、タクシーから降りてきたおかあさんに
元気がありませんでした。というより
殺気がみなぎっていました。

地下鉄を降りたあと、当然トマトが重くて歩けなくなって乗ったタクシー。

降りるときに
運転手さんに言われた一言が原因のようです。


「お客さん!65歳からは1割引きになりますから、早めに手続きしてください!」



いやあ、よく言った、運転手さん!
(パチパチパチっ!)
ボクは尊敬します!
(パチパチパチっ!)
世界一、勇気のある人です!
(パチパチパチっ!)



おかあさんは

「ありがとうございます!近々、申し込みます!」と
強気でお返事したあと



赤鬼のような顔で玄関から入ってきたのでした。

「りきちゃんっ!
65歳以上に見えますか?
どう?
疑いもなく65歳以上に見えますかっ!?」

と詰問。


正直に答えることなど
絶対にできないボクでした。
ワナワナ震えてピアノのしたに伏せたのでした。

でも実に嬉しい事態でした。