二日間のこと

朝早い番組を終えて、
犬を預けて
母のご飯やらなにやら用意して
大急ぎでJR。

この一連の流れを
「大変ですね」という人が多いですが

どこが大変でしょうか。

JRで出向く函館には
待っていてくださる先生があり、
会いたい人もいるし
撮りたい写真もある。


何かを手にするとき
準備が必要なのは当然。





準備なしに結果だけ欲しい人がいるらしいこと
最近知りましたが、

私はかなり
この「準備」のほうを楽しめるタイプかもしれません。



さて上の色紙、
柳町隆造先生が
北大で講演講義なさったとき
配偶者カブトムシに書いてくださったもの。


先生についてはウイキペディアにも
どの検索サイトにも詳しいです。

ハワイ大学の名誉教授。

大先生。


60歳から研究はおもしろいと
配偶者におっしゃってくださったと。


60歳から70歳くらいで
いい仕事ができるのだと。


感動です。


本当にそうです。


けれど
じゃあ、まだ何年も、何十年もある、と思ったら大間違いです。


ちゃんと20代、30代、40代、50代、力をつけた人だけが
実りある60代と70代以降になるということです。


ふーっ。





さて

JRに乗ってすぐ
私の席は足元もテーブルもびっしり。


昨日の北大での配偶者の部屋では
彼の机を占領して
朝から夕方までびっしり仕事。


パソコン3つ・・・はいいのですが

なんとも派手な机になってます。


・・・・・


ヒョウ柄、好きですか?・・・と
言われて当然。


でもこの中で
ピンクのお財布以外は
今銀座で個展をしている
大谷敏子sikakui-coの作品。

無味乾燥な書類や書籍に囲まれていると
アーティスティックな作品を目にし、手にすると
本当に気持ちが変わります。
この「開放感」に近い気持ちは
多くの有名ブランドの商品には持てません。



手に触れることができるアート。
使えるアート。


これからも
そんな提案をしていきたいと思います。




久しぶりに函館はコルツでご飯。


以前からずっとずっとずっと
このシェフ佐藤クンを応援している
というより私たち夫婦
彼のファン。
彼が一ヶ月近くイタリアでまた修業してくるというので
大慌てで行ってきました。


修業など
もうしなくてもいい人が修業をつづける。


これは実に真理です。


柳町先生が
ますますご活躍なさっていることと同じです。




彼の作る空間と料理は
いつだって私を震わせてくれます。


なにがよいかといって
全ての材料の吟味。


豚肉とて牛肉とて
チーズとて
葉っぱの一枚にも
全部ストーリーがあり
安心がある。



柳町先生も
コルツの佐藤シェフも


謙虚で努力家。


そこが大勢を惹き付けるのだと
つくづく思ったのでした。



彼の料理を堪能した翌日は

北大水産学部の食堂で
ピリ辛丼の辛さに悲鳴。
しかし、極上のお味でした!


今回の二日間は
教科書初校前段階としての
原稿確認など
編集業務。
出版前に
私はもうお腹がいっぱいになるほど勉強してしまい
たくさん考えてしまいました。


食べるとはなにか。

1日三食「ちゃんと』食べよう
ご飯を「ちゃんと』食べよう
1汁3菜ってすばらしい
和食ってすばらしい
あれはいい
これはだめ

食はコミュニケーション・・・と。

でも
一人で食べたっていい
食べたくないときは食べなくていい


いっしょに食べなければとれないコミュニケーションってなに?

など

次々に
疑問ばかり。

ふとひとやすみしたき
配偶者の机で見つけた
小さいカード


お客様を送るご飯会のお誘いだったのでしょう。


こんな風な気軽なカードを気軽に使う場面は
多い方が楽しいですが


普通はむずかしい。



理想をかかげての提案は
ときに義務的だったり
遊びに走り過ぎたり。


80年代からのテーブルコーディネートブームにいつも感じてきた
疑問の答えがそろそろ出そうです。



理想に遠い自分は
ダイエットも含み
「食」に義務感と
ときに罪悪感も持ってしまう。


これ、だめでしょう。



今回
栄養学などもご専門の
宮下和夫先生にもご執筆いただいており、
昨日少しお話したのですが


先生もお昼はちょっとした栄養系のビスケット2枚と珈琲だけ。


「ちゃんと」など召し上がっておらず、
昨今の私の食べ方とかなり近い。



さて次はなにを書こうかと
ワクワクドキドキの時間がふくれあがりつつあります。



わが家の水耕栽培
着々と進んでいますが


この写真は今週始め。
今はもっと大きくなっています。


「食べる」を考える・・・


しばらく続きます。



柳町先生(ぜひ検索してみてください)の色紙を心に
元気にたくましく60代以降を歩いていこうと思います。