文化の重さ<3>

先週、マダムこおろぎ、関西におりました。

遊びに行ったわけではなく、
それなりに片付けたい作業や仕事をかかえてはおりましたが

結果的に所は大好きな関西、
流れる時間は常に幸せなものでした。


到着した夜は
若い仕事仲間と遅い晩ご飯。
北野坂の鉄板串焼き、「つくやん」。

次女の大学入学時以来、小さい小さいお店ながら
若いオーナーたちの気持ちと
作る雰囲気、もちろん丁寧な焼き物も気に入って
必ず行くお店。


こんなお店、札幌にあるかなあ・・・とふと思ったり。


その夜遅く、なんと配偶者カブトムシまで神戸に登場。
めずらしく仕事がらみの旅とのことで
現地集合した家族でした。


次女のアルバイト先で
2次会開催。
関西は景気回復してます。




活気満点の神戸で
ワイワイガヤガヤ
結局3泊することになりました。


遅い朝ご飯は
すっかり神戸暮らしになれた次女の案内で
フロインドリーブ。


古い教会をそのままに。



札幌にも函館にも
「教会のような」結婚式場がたくさんあります。

ふーっとため息のでるような
「ヨーロッパのような」
「中世のような」
「お城のような」
「教会のような」

そんな不可思議な建物が
新しく建つ不思議。


北海道は特に
古い建物に未練がないらしく
次々に短いながらがんばってきた歴史のある建物が
壊されて
不可思議な建造物が並びます。





失ったら
再び手にいれられないものが「歴史」。



『とりあえず』作ってしまったものも
しばらくはつきあわなければなりません。



フロンドリーブの
教会建築の高い天井を見上げて
大切にするべきものを知っている人たちに敬意。

ちゃっかり白と黒の床のアップ写真もたくさん撮ってきました。
食空間の講義にはとてもよいサンプル。
今執筆中の教科書にも使えます。
許可をいただいてぜひ載せたいと思います。


メニューはサンドイッチとサラダが主。

大きなボールに見事な盛り付け。
3人分としてちょうど良い分量。



食空間のなんたるか、
歴史の重さのなんたるかを
しっかり考えたブランチタイムでした。




1泊目はフロインドリーブに
ほどちかいホテルに宿泊したからこそ
こんな時間をすごすことができました。

ホテルピエナ。

朝食のおいしいホテルランキングで日本一とのこと。


その朝ご飯をいただかず、フロンドリーブに行ったのでした。
徒歩数分。


最近、ホテルの予約はネットが主流。
しかも、価格が変動。


今回はポールマッカートニーの講演のためだったのか、
事前の予約が難しく、連日パソコンに向かって状況をみていたのですが


なんと
ピエナのジュニアスイートが
激安でヒット。


驚くような低価格で宿泊できました。


庶民にはうれしい空間となりました。






さてさて
歴史の重さは
どのようにあがいても北海道人には手にいれられないものです。



日曜日に出向いた滋賀県大津の堅田
日本画家Kさんのお宅のお庭は
そこにすごしたご家族の歴史をそのままに残し
その重厚さに脱帽。

庭師さんの力量、
庭の美の構造、
それらがしっかり伝わる素地があればこそ

伝わるモノが伝わるのです。


「ない歴史」を
「ある歴史」にしていくのは
そこに住む人々の、土地への愛情と忍耐、努力しかありません。

新しさは
魅力ですが



前述したとおり、

「教会のような」
「ヨーロッパのような」

そんなモノに手をだしていては
時間の無駄なのに・・・と


あらためてため息をついたマダムこおろぎでした。



さてさて


あわただしい日々をすごしていますが

書道塾第2期目、羽毛蒼洲先生の講座がありました。

中学の書道の時間以来、
筆とは無縁の私の苦戦はひどいものです。


先生の大学でのご講義をそのまま再現していただくうちに
あらら
小学校、中学校の書道の時間って
なんだったのかしら、と言う疑問が沸々。

あの力強い
とめ、とか、はらい、とか
力いっぱいのあの筆使い、

あらら

あれってなんだったのでしょう・・・・



ふんわり、さらりと
へーっ、筆ってそうやって持つものなのですね・・・・


なにもかも新鮮な時間です。


10回目にして
初めて小さい「まる」をいただきましたが、
二度と再現できない情けなさ。

そもそも
先生のお手本(手前)のように
半紙に納めること事体、むずかしいのです。



日本は素敵です。
家屋も庭も
書も素敵です。
キモノもいい。



怪しい似非西洋に惑わされず



正しい西洋は堂々と受け入れながら

美しい日本の文化も守ることができれば最高です。



実はさすがのマダムこおろぎも少々疲れ、
休養が必要な週末となりました。


アレルギーの薬をのみながら
食べたのがこのカップヌードル

辛いモノがお好きな方におすすめです。

ヒヤーッという辛さですが

白いご飯を最後に入れて
ネコご飯風にワイルドにいただいて
がーっと寝る!

食文化の研究家として
いかがなものかという推奨ですが


これもまた
現代の食のご提案としては
「あり」だと思うのですが・・・・



6月になります。

あっというまの5ヶ月でした。