文化の重さ


週末は関西でした。

食事学研究で浮き上がってきた
たくさんの疑問。


本当にお米たべてた?

とか

三回食べなければダメ!
ご飯が一番!

という理由は?

・・・


などなどの根拠探しや確認とともに


「便利」とはなにか・・・という疑問。




水道完備、ガス電器完備の今、

ではその理想的な食生活は維持されているのやら・・・



「不便」な時代は
「食」は貧しかったのか

そこには「豊かさ」はなかったのか・・・


書物はたくさんありますが


この目で探してみたくなった食文化の歴史や背景。



とうとう
「カマド」探しの旅にでました。




見つけました!


所は滋賀県堅田の旧家。


築400年のお宅には
大切に残されていました。


同じく堅田
日本画家Kさんのお宅には
現代風のキッチンの一部に組み込まれて
その歴史が残っていました。


カマドにはカマドの神様がいます。

火の神様。


沖縄では
日々の生活に頻繁に登場する神様たちですが



堅田のかまどにも
神様が
今もしっかり祀られていました。




そして井戸。


この井戸は
庭の水やり用だったとのこと。


今の御当主様が幼いころは
この井戸で顔を洗ったとのこと。

やっと見つけた井戸の存在感に
圧倒されました。



水道が使える様になったら
今度は浄水器やらなにやら。

飲み水は別だとか
購入するとか

便利になったはずなのに・・



この井戸のまわりに
子供達の声や
炊事洗濯する女性達の明るい声が聞こえてきそうで

寒い日の
愚痴も聞こえてきても、なお

集う人の声が
あふれていただろう事実。



個別住宅の
小さい個々の部屋で
自由と
プライバシーは守られても


失ったものも相当な大きさのはず。



庭の向こうには琵琶湖がひろがる大邸宅。

歴史の重みに
圧倒され

なおその地のその家で暮らすみなさんの
誇りと
そして
ご苦労もおありだと思いますが
豊かな精神にただただ敬服したのでした。


いろいろなご縁を得て
訪ねた滋賀県堅田でした。

これからしばらく、このブログで、
週末のこおろぎの旅を
振り返ろうと思います。




そしてもう一つの目的だった
神戸は岡本のバッグデザイナー
St.Agata さんの夏の新作も
しっかり仕入れてきました。

さわやかなキャンバス地。
色のご注文の受けられます。

おてごろな価格の
センス抜群のポーチは裏表の色が違って
さすが神戸、さすがSt.Agataです。

まずは早いもの勝ち。
今週後半には、ドッグステーションに並ぶはずです。


京都は大原の
Sikakui-co
は、滋賀県堅田から車でわずか30分。


ひさしぶりに優しいアトリエで
よい時間をすごすことができました。


堅田でお会いした日本画家のKさんご夫妻、
sikakui-coの大谷敏子、
その兄、画家の大谷一生、
彼らの母、大谷陽子(こおろぎの従姉妹)

自由に生きる彼らとの時間は
私にたくさんのやさしさを思い出させてくれるものでした。

小さい「井戸」の中で
小さいことに悩み、惑っていた日々、
相当な疲労
その疲労故にうしなっていたモノの大きさを
知ることができました。


しばらく皮の作品づくりがつづいていた大谷敏子は
そろそろ次のアイテムやイメージを膨らませはじめたようです。

彼女の皮製品たち、今買わないと!
もう手に入らなのかも・・・


彼女の作品、
こんなサンタたちに
こおろぎセンセーは目が釘付け。


クリスマスか・・・・


あっというまにクリスマスです!


「ホンモノしかいらない」


それが今回の旅の一つの答えかもしれません。



食事やもてなし、
アクセサリーもバッグもキモノも
あれもこれも

イイモノがいい。

住居も暮らし方も

豪華さ、とか経済力とは別に

イイモノ

はあるはずです。


たくさんのことを学び、
朝8時の神戸発札幌行きで
帰ってきたのでした。