いただきます・・・

神戸は大好きな街です。
いつか住吉川の近くに小さいマンションが欲しいっ!と
生まれて初めて?
思うほど。

でも
一つだけある不満。

パン屋さんと焼き菓子屋さんが多すぎます。

多くていいのですが

その「差」がわからない。


バターたっぷりのパン、というのは
実はあまり好まないのです。

さらっとした固めの生地の
クールなパンに
たっぷりバターを付けてたべるのが
私の好み。


まあとにかく
パン屋さんと洋菓子屋さんは多いですね。


上の写真は老舗イスズベーカリーのフレンチトースト。


美味しいのは当然。


そして下の写真は

これは札幌。
北濃ビル地下の居酒屋さん
「とれたて北海道」。


先日の講演会のあと
ご案内くださった方に、なにが美味しいのですかとお聞きしたら
「パン!」との答え。


居酒屋でパン?

とおもいつつ・・・


でてきた「パン」の
ルックスに感動。


そして、
その味に驚嘆。


ただのチーズパン、ではありません。

これ、食べてみなければ、持ち上げてみなければわからないですね、
美味しさと、料理としての完璧さ。


「たっぷりチーズ焼き」だったかなあ・・・
メニュー名。


ネットで検索すると
この写真も出てきます。


久しぶりに感動したメニューです。

札幌でおすすめの居酒屋さん
そして
極上の感動メニューです!



あれこれすることが重なって
写真探しは続いているのですが

料理とファッションと作法の師匠だった義母の
イラストが出て来て、おもわずにっこりしてしまいました。

本当によく似ています。


そして
彼女が辻クッキングスクール札幌校の校長になる前まで
運営していた教室のパンフレットも
実に楽しいイラストと内容。

こうしてときどき、恵美子先生の思いでが目の前に現れて?
背中がピンとします。


激励される思いです。



連日受験生のように書物にかかりっきりなのですが
思わぬ発見・・
いや、しらなかっただけですが


「いただきます」というあいさつ、
私たちは実にきびしくしつけられ、また、しつけますが


これ

日本の昔からの「あいさつ」だと
言われてきたような・・・

禅宗のなんとかかんとか・・・とか
神道のなんとか・・・とか
儒教の・・・とか
そもそも命をいただくことへの感謝とか
つくってくださった方への感謝とか
おとうさん、おかあさんへの感謝とか




実にもっともらしく言われてきていますが



あらら
どうもそうじゃなさそう!




その場で一番年長、学校では先生が食べ始めるのが
食事を開始する合図だったとのこと。



つまり、みんなで一斉に「いただきます!」などと
唱和する必要はなかったと!



声にだして・・という奨励(というほどでもない)は
明治後期。それも
どうぞ、とすすめられたら
いただきます、というべし、的な。


えええええっ!


客としてのあいさつということだけのようです。



声にだして
いただきます
ごちそうさまというあいさつが習慣化したのは
昭和になってからかなり時間がたってからです!


神道禅宗儒教も動植物の命も
関係なさそうです・・・




ふーん。
昔の教科書を調べてみて合点。


私たちが
あたりまえ、だと思っていること

そして
「むかしから」と思っていることが
こんなふうに


あらら・・・と思うこと
意外にあるものです。



白無垢の花嫁衣装とか
白いウエディングドレスとか
ブーケとか


お嫁さんならあたりまえ、ということでもないように。



実におもしろいことです。


私は
いろいろなことに

スタンダードをつくろうとする
そんな流れに興味があります。


まんまとひっかかる現代人、
歴史と文化の学習不足か、
疑問をもたないお人好し国民なのか


強烈な教育的指導が働いているのか
商業主義が勝っているのか。


いずれであれ
おもしろいことはたくさんあります。


この欄に書いていこうと思います。

昭和16年の「現代女子礼法」に
「食事のときは、・・・先生に一礼して
戴きますと挨拶し、静かに行儀正しく食事をする。
終った時にも、戴きましたと挨拶し、一礼して
静かに席を離れる」とあるようです。



一斉にどこかの国のように
一定のリズムで
声をあわせて
「いただきますっ!」と言うことの不自然さ、
やっぱりここにあったか、という思い。


せんせーみなさん、さよーならっ

という挨拶も
ずーっと違和感あったのでした。


さりげなさ、ってのがいかにむずかしいか。

日本人は
とにかくみんないっしょに
声を合わせて
ご唱和願います!というのが好きなのは
なぜでしょうね・・・・


さてさて
お行儀といえば

またまた古い写真。

わが家の犬が
生まれて初めていただいたプレゼントは
こんなに素敵なクッキーでした。

お友達がアメリカから買ってきてくださった犬用のクッキー。

感動して食べられずに呆然としていました。

こんなに立派なクッキーじゃなく
小さい小さいパンの一切れをいただくにも
おすわり
お手
待て
と何度もさせられて
気の毒なりきまるです。


せっかく春が近くなったと思ったのに
雨の週末。

雪も降るとか。

春はまだまだの北国です。