書道塾開塾

すばらしい学者が
正しい評価を得た。


昨日から
少々胸が痛い。

本当に痛い。


研究のすごさが
日本中、世界中にどう伝わったか
それは
iPS細胞のときと同じように
騒ぎほどの理解は得ていないだろうな、と思うものの


ああやっぱり


離れた視野からの研究がもつ力、
やっぱり、書は捨てて
街へ出た人の勝ち。

生物畑ではなく
化学の研究者だからこそ
先入観なく手が出せた実験だと思う。


この点で感動。


そして
彼女をサポートした師匠たちのすばらしさ。

ああ
若い。
彼女が、ではなく
師匠たちが若い。



やっと次の世代になった、と
ワタシは思う。


弟子の研究成果を
我がこととして喜び、
応援できることを喜ぶ、
やっと
そういう師匠たちの
若い師匠たちの時代になった。



ハーバードの先生の
うれしそうな言葉の数々を聞いて
なぜか涙が出た。




もう35年たった。



ワタシも白衣を絶対に着なかった。

エプロンで実験していたのだが


罵倒につぐ罵倒。


まじめさに欠ける
遊びじゃ困る
だから女はいらない
ふざけてるのか
目立ちたいだけだよ
彼女はだめだ
いい加減な人間だよ
どうしてエプロンなんだ?


そもそも化粧してアクセサリーつけて
爪に色ぬって

研究しようという姿勢じゃない


なんだ、あの明るさ
あの元気は研究室の邪魔・・


研究以外に
浴びた言葉を
全部覚えている。




悲しいかな

こんな年齢になったのに
絶対にわすれない。




本当にワタシが
学者に向かなかったからなのか
研究ができなかったからなのか


結局は
追い出されてしまったのだから
わからない。


データーも
実験動物も

全部置いて
研究室を出た日を
どうしても忘れられない。




楽しいこともたくさんあったけれど

 

「彼女はダメだ」という声が
耳の奥で消えない。



信じられないなあ・・・・


35年たったからもういいかと思うけれど


キツい時代だったなあ・・・・・




その日々と重なって


昨日からずっと
強いはずのココロが痛い。
時代が変わったという実感と



二度とやり直せない悲しさで
なんだかさみしい。



ともあれ、
本当にスゴイ研究結果が発表されて
春からの生命科学の授業で
またそれを話題にできるのが
とてもうれしい。



だが
どうぞ
それが
若い
女性の
割烹着を着て
あるブランドの大きな指輪をした
ファッションにも感心のたかい
かわいい学者がやったことだという


その視点から語ることより

どうぞその研究の中身を第一に
報道してほしい。


そうでなければ

せっかくの
さりげない彼女達の
研究が
特殊なものに見えてしまう。



性別や年齢、外見ではなく
研究を評価したい。




などなど

千々に乱れる強いココロで
仕事はなんとかやりながら


ついに
羽毛蒼洲先生の書道塾スタート。



小学校以来、筆も持ったことのないメンバーも混じって(ワタシも)、
初歩の初歩からスタート。

流行の美文字ではなく
文字を学ぶ塾。


初歩の初歩からのスタート。

羽毛先生の
優しいご指導のもと

みんな真剣。


いつか
大人らしい文字が書けるようになるのか

書を鑑賞できるようになれるのか


大人達は
真剣に学び始めた!



気分一新。




しかーし!
現実は現実。

ワインの木箱を積んだ即席の書箱の周辺は
こんな感じ。

犬も歩けば本を踏む!


その犬も不遇をあきらめ、遠い椅子で
居眠り。


かあさんはがんばります。

昔を 思い出して
思わぬ悲しみに襲われましたが
仕方がない。
もうすこしだけ時間が必要。

全部書く日がきっと来る。


新しい時代が本当に来たのですからね!