お正月はいつまでか

12月25日の夜、日本中の店先はクリスマス飾りを取り払い、
お正月飾りに変える。

一日だって伸ばすことはできない。
26日の朝は
絶対にお正月飾りでなければならない。



なぜか。


もう何年も大きな課題を突きつけられた気分だったのですが


年末のラジオ、土曜日ノースウエーブの人気番組で
司会のヒロ福地さん(HTBイチオシのメイン司会者さんでもあります)が
さらりとおっしゃったことで
背中が伸びましたわ。




25日の午後はすでにクリスマス気分じゃない・・・とおっしゃる。
クリスマス文化圏は、ずーっとクリスマス飾りのままなのに・・・


という日本の不思議をさらりと。


そうよね、そうよね、やっぱり不思議ですよね!

思わず膝を叩いたこおろぎセンセーでした。



クリスマスツリーを飾っていたころは
片付ける時間も気持ちの余裕もなくて
なんとおひな様ころまで飾りっぱなしで、
大ヒンシュクかってたのですが、

まあそれは長過ぎるとして
なぜに25日の夜、大慌てで片付けるのか、
これは不満でした。



家の近くに
もしかしたら札幌一、美味しいかもしれない中国料理店があるのですが
全員が中国の方。
そのお店には
今も、クリスマスツリー、飾ってありますから!



クリスマスクリスマスと騒ぎ始めるのが11月の中旬。
そして三越の入り口には、すでにおひな様の段飾りがでーんと飾られています。



なんだかなあ・・・・


そんな中で
お正月気分は早くも町中から消えています。

まだ10日ですよ!

7日正月、10日正月、15日、20日
お正月のイベントはまだまだあるはず。


一番大きなイベントかもしれないお正月は
12月26日から1月5日ころまでで終わりなのでしょうか。



日本はかなり「危険」です。



本当にそう思う。


冠婚葬祭には
言いたいことがありすぎて
血圧が急上昇しそうなので
ずーっとずーっとずーっと我慢していますが、
お正月の扱われかた、
大不満です。


こおろぎ、1月13日の成人の日も、日本の伝統衣装(?これにも抵抗ありますけど)
キモノ着ますから!
成人式と成人の日には多いに不満があり、
私自身も娘達も不参加でしたが

まあ、祝日だということで
ちゃんと祝おうとそう思うのです。



あれもこれも簡略化するのはいいですけれど


お正月を簡略化していい?


すでに恵方巻きのチラシはコンビニとスーパーに溢れ、


なんだかなあ・・・・・

この思い、どうやって
今執筆中の教科書に書こうか。


頭から湯気がでている間は書けないですね・・・


年末、還暦の誕生日のこおろぎのところに
素敵なカードが幾つも届いたのですが

アホこおろぎは昨年の後半から
ずっと

還暦なのよ、大晦日が誕生日なのよと
言い続けたので

実際に誕生日が過ぎても

今年が還暦なのよ、
ありがたいのよと
周囲に言い続けているわけです。


時間の流れがとても早くなり

気がつけば、
時間に追われ、
なにかをじっくり祝うとか喜ぶとか
熟視、熟慮する余裕がなさすぎます。


今年一年、ずーっと
私は
真っ赤な還暦こおろぎとして
めぐりきた3度目の20歳といいましょうか、
20歳に意味がないとしても
なんだか知りませんが、めでたいと「昔」の人が言ったのですから
お祝いムードですごそうと思います。



形骸化した西洋由来のイベントではなく
日本の行事を大切にしたいと
切に思います。


これは
ユネスコの「和食」話とは無関係。

この「和食」への懐疑心は
この一年、ゆっくり考えようと思っています。



さて
受験生以上に受験生っぽい生活をしているこおろぎ先生のもとに
ゾクゾクと、共同執筆をお願いした大先生たちから
すばらしい原稿が集まりはじめました。

これまでの食関連の教科書にはなかった内容ばかり。
ワクワクします。
が、
何カ所も書かなければならないこおろぎ先生自身が
悪戦苦闘中。

でも、食事作法はなぜ必要か、という
ささやかな疑問をタイトルにした8ページが
まずはおおまかに完成。

この写真は札幌のバエレンタルですが
フランス料理なので
カトラリーは伏せてあります。

でも
フランス人の家庭でも
伏せないお宅もありますからね。



なぜ伏せるか、もちろん歴史のあることですが



そもそも
こんなに「お道具」必要かしらね、食事に。



そこにこそ興味がありますね、私。


たくさんの道具を並べる必要があったのでしょう。

便利だからではなく
差異化であったり
なにかの誇示であったり
羞恥の問題だったり
美意識だったり


そして同時に

箸しかもたなかった日本人の
食風景をどのように考えるか。


西欧人がこんなに食べる道具を用意して
伏せたり伏せなかったり、左右に並べたり
布広げたりするのに、

日本人は二本の棒だけで食べますからね・・・


興味はつきません。


正誤ではないのです。



どの方法が正しいのか、ではなく


美醜、

浄・不浄の問題だと
おっしゃる大先生は多いのですが

それだけではないかも。


限られたページで
どこまで書けるかわかりませんが
まずは一報完成の予感。


いよいよ、恵方巻き・・・・のあたり、短くなったお正月のあたりに
触れようかと。



興味深い書籍にどっぷりつかっています。


あれこれ捨てなさいとか
収納こそ人生です、という書籍がずいぶん売れているようですが


優れた筆者はたくさんいます。

岩村暢子氏
加藤直美氏
高橋久仁子先生


すぐれた筆の書物に浸っていると
日々の雑音が遠のく気がします。


そしてとうとう
マーヴィン・ハリスの食文化の本も、ちゃんと読んでみることにしました。
めちゃくちゃ酷評される本で、
こおろぎ自身も何度も挫折していますが


食べる理由を考えるには
食べない理由も考えなければと

意を決しての挑戦です。


実は近年、お刺身が少々苦手になりつつあり
なんとお肉も時々苦手になることもあり

えええええええっ、センセー、菜食になるのでは?

だれよりも私自身が恐怖におののく瞬間があるのですが、

さてその理由もさぐってみたくて。


まあ、永久に私は菜食主義にはならず
なんだかんだ言いながら、雑食のまま立派なおばあさんになるはずですが

自らに起こった変化に興味をもって

真摯に考えていこうと思います。


札幌は猛烈に寒いです。

マイナス10度の中を散歩すると
りきまるのウンチが瞬間冷凍されそうです。


でも去年とは違うんですね、私。

すぐそこに春が見えているのです。

長い冬に違いはなく、
4月までは雪に苦労するのですが

でも必ず春がきますからね。

春が来なかった年、ないですから。

それを強く強く思うのです、今年。

どうしてかなあ・・・
やっぱり、還暦の大覚悟ゆえかも!


まだまだお正月です。

今年は女正月の大きな催しはできませんが
お教室ではちゃんとやろうと思います。