年の瀬に思うこと

年々、「できないこと」がふえてきたと
嘆くひとがたくさんいます。

残念です。

生まれてからずっと
「できること」がふえるばかりだったと思うほうがおかしい。

すぐに
這ってあるくことはできなくなり、
無垢な感動、表情は
あっというまに失ってしまっていて


日々、何かを得て、何かを失うのがイキモノの常。



福岡伸一さんの
動的平衡


まさにそのとおり。

全ての細胞は常に入れかわり、
常ならざる存在がイキモノです。



そのイキモノとして
こんなに長く生きていること、それこそが感動であり、

「できること」がこんなにあることにも感動するばかり。


この春から
農水省のプロジェクトの一端として、
昆布と椎茸のレシピ集を作りはじめました。

プロジェクトの本拠は神戸大学
レシピ集のリーダーは北海道文教大学の杉村留美子先生。

留美子先生のご苦労はいかばかりだったかと思います。
そして助手のガッキーこと、大田垣恵さんは
黙々と実によくお仕事をこなしました。


わがホームページ、荒井商店も支えてくれている
デザイナーのエリーさんは
夢やら理想やら語りすぎるメンバーを
いつもプロの目でぴりりと引き締めつつ
的確な編集作業をすすめてくれました。

・・・・
私は・・・
家中にあふれる食器やら布やら組み合わせて
バタバタ料理を作ったり並べたり


そんな作業も
終盤を迎えました。

それぞれが仕事をかかえての作業は
けして楽ではなく、

よくやったなあ・・・と
油断すると涙があふれそうになります。


と、言っても、
お正月にもう一度撮影。

最終チェックをあれこれ重ねるので入校まで
気の抜けない日々ですが


今年最後の打ち合わせがありました。


「センセー、お誕生日のお祝いもしましょう!」と


大ごちそうをかかえて3人がやってきました。


こおろぎセンセーは
バタークリームのケーキが大大大大大大大・・・好きだと知っているメンバーは
わざわざ特注。


大感動。


いつも書くことですが


デコレーションケーキはバタークリームに「限ります」から!



王道はバタークリームの味と装飾。


ハレの日の食として
凛とした存在感、生クリームでは無理。
(言い切っちゃって大丈夫かなあ・・・)



昨年の大晦日
お友達が届けてくれましたが
今年は早々に
同じお店のデコレーションケーキ!




そして
食が専門のメンバーが
デパートで買ってきてくださったごちそうで乾杯!


テーブル全部に資料とパソコンを広げて
大仕事したあとの
嬉しいランチとなりました。

わが家の透明のお重箱に詰めたら
どれも益々おいしそう。

市販の食材を
盛りつける天才じゃないかしら、私・・・

・・・
などと
自画自賛すると
ちゃんと褒めてくれる若いメンバーたち。

雪の中、夜のコンサート目指して、函館から帰ってきた
配偶者カブトムシが
ケーキ入刀になぜか間に合い、
さすが100キロの食い意地と嗅覚はすごい!



なぜ、この写真だけセピア色かというと
ご想像ください、美人すぎる管理栄養士さんたち(本人たちが否定しません)と
はつらつとしたエリーさんと一緒に
アップの写真を撮るには
相当な勇気が必要。
せめてセピアにして
劣化を隠したいのは、「まだ残る」女ごころ、ってもんです。



玄関には、みんなが買ってきてくれた大好物。
雪の中で冷やしました。



このあとまた
打ち合わせを続行した私たち。
偉いっ。




夜はそのまま
渡辺淳一文学館ホールへ。

ACCIDENTI!
のオペラコンサート。

今年何度もごいっしょしてくださった
ピアニスト奥出かおり先生、
バリトンの上田哲さん
おなじく下司貴大さん
原慎一郎さん、


そして大御所、テノールの岡崎正治さんの五人によるステージ。

すばらしいの一言。

人間の「声」こそ
最高の楽器かもしれませんね。

けれど伴奏あっての「声」。

奥出先生の熟練したピアノあっての「声」たちに

また大きな感動を得ることができました。

来る年もたくさんのよい機会がありますように。



そのコンサートのあと
また場所を移動して
パエリアとワインで乾杯したこおろぎセンセーと
お仕事仲間たちでした。