スイッチ ON

嵐の前の静けさか

「慌ただしい」のが常のマダムこおろぎ
不気味な時間的余裕を見せていた最近。



しかし満を持して(?)活動開始。


金曜日、資料をどっさり抱えて午後関空に飛びました。

朝6時25分からのイチオシモーニングで
大学入試改革案に反対し
昨今話題の食品偽造やら誤表示の問題に激怒して

少々血圧を上げたまま
その勢いで11月をスタート。


電話も来ない、メールも気にならない飛行機の中で
ダッシュで読みたかった本のコピーを読破。

どんよりしていた頭に
水が注がれる感じを実感。

乾いていた脳細胞の間に
ひたひたと水がしみていくのは
実に幸せな時間でした。



勉強していなかったわけではありませんが

深入すれば長くなりそうな
集中すれば、他のことができなくなりそうで
そんな課題には触れずにいたのでした。


でも時期が来ました。

1月末〆切の原稿執筆。
今ある知識だけでは書けず、まとめられず。
しばらくは集中して頭も手も使って仕事をしようと思います。


長い一日も日が暮れて、神戸三ノ宮に着いたのは20時半。
次女が案内してくれたお店で「お肉」!
貧しい学生が切望した夕飯でした。
大勢の知り合いに聞いて選んだお店で
一度行きたい、と思っていたそうですが


本当に立派なお肉でしたが

母娘とも
食後の不完全燃焼度は大きく、
早々に退散。

いいお肉なんですけど・・・

やっぱり庶民には庶民のお肉がいいんだわねと
庶民代表母娘は苦笑。
すじ肉の煮込みだけはおいしかったねと。
タレも甘過ぎたしなあ・・・

関西の焼き肉、研究の余地あり。


不完全燃焼の母娘
口直しに行ったのは
中山手通りの 鉄板串焼きの「つくやん」。
若いオーナーが、丁寧に焼いてくれるカウンターだけのお店。
先月行って、すっかり気に入ったお店。



この欄で
こうしてお店の名前を出すのは希有なのですが


「丁寧」という言葉がぴったりの
そして
若いオーナーの「心意気」が気持ちのいい
そしてもちろんお味もいい
価格も手頃


こおろぎ的に安心なお店。

口にあわなかったお肉のお話をして
さっぱりとした一皿を、とお願いしていただいたのが
トマトのサラダ。

そしてこのアスパラ。

塩ラーメンを半分だけ作っていただいて
大満足。


結局、あの立派なお肉のお店で経験した不完全燃焼の理由は
タレの味だけではなく、
接客態度が大きかったか、と振り返ったり。

有名店で力のあるお店も
結局はだれがサービスするかで
味まで違って思えてくるのかも。


食事学の教科書を執筆し始めて
あらためて食の現場の観察強化。

串焼きの「つくやん」はカウンターだけの狭いお店ですが
料理の動線もよく
手元も見える安心感。
オーナーの人柄、そして
狭さもよい。

教科書にはない「おいしい条件」がそろっています。

理論と現実のギャップを痛感。




翌日は東京で打ち合わせ。
老舗ホテルと某大使館に隣接する
オフィスビル中のオフィスビルでの会議室。
なにかと不完全燃焼が続いていた私には
仕事のできる大人達との
「話の見える会議」、というのは
本当に細胞の隅々まで水が行き渡るような「鮮度」と「満足」を
与えてくれるものでした。



第一線で仕事をしている人たちの
エネルギーと発想力、行動力は見ていて気持ちがよく
頼りがいもあり

こんな年齢の自分にも
まだできることがあれば、引っ張っていただきたいと思えたり。


大満足の会議のあと
早めの夕食は品川でメキシカン。


このながーいヤルダグラス、一度挑戦したいと思っていましたが
そこは当ホームページの管理人、みのりちゃんにお願い。

ビールだけでなくマルガリータもこの器で飲むのだとか。

大勢でストロー入れて挑戦する女性たちもいるそうです。

次回はきっと!


仕事を終えた長女も参加して
嬉しい夕食となりました。
金曜日は次女、土曜日は長女に会えたのですから
食研究と会議に加えて、一石二鳥+三鳥+四鳥もの大収穫の週末でした。


さてさて

美味しいモノとはなにか、という試験問題を最近学生に出したのですが
本当に難しい問題。
日本食ユネスコ無形文化財として登録されることへの
違和感を形にする意味でも
ちゃんと日本の食を分析してみたくなって
活動開始。

あれもこれも
スイッチON。

眠れる獅子ならぬ
眠れるこおろぎ、長い休眠から完全に覚めました。



まだまだ若輩。
できるところまでやってみます。


追伸:上の写真は札幌のチーズ専門店のチーズケーキ各種。
右上の二つ、固めのチーズケーキは4つに小さく切って分けていただくのがベスト。
ワインのお供に最高。