秋 そして クリスマスの予感

北海道を代表する
そして
あっというまに全国区
いえ
それどころか
あれよあれよという間に
世界の「ノースファームストック」になった、
その
ノースファームストック新社屋がオープン。


岩見沢市の広大な敷地に
その建物は凛と建っていました。


美しい秋晴れの午後
その青い空は
落成を心から祝っているようでした。


北海道に住んでいると
この会社の「すごさ」がよくわからない人もいるかもしれませんが
本当に全国区。そして世界に名も実もとどろいています。


そんな会社の落成に際して
お招きいただき恐縮。


しかも
JR北海道を過信したマダムこおろぎ、
まさか岩見沢行きの特急まで間引き運転とは知らず、
はからずも遅刻。

バタバタと新社屋の会場に飛び込んで仰天。


「荒井センセー待ちでした!」と
みなさんご着席。


大恐縮している暇もなく
いの一番のご挨拶とのこと!

タクシーの中で食べたおむすびの海苔が
歯に、唇に、ほっぺたに、ジャケットについてるかもしれないほどの
乱れた姿のままご挨拶。


本当に申し訳ないことでございました・・・・。

しかしながら
精一杯、早坂社長ご夫妻をお祝いする気持ちをお伝えしたのでした。


世の中にはセンスのよい人、というのがいるものです。

持って生まれたセンス、
といううらやましいセンス。


もちろん
建築家がいて、
インテリアの専門家もいて
デザイナーもいるのですが


「主人」にそのセンスがなければ
素敵なものなどできません。


説明しきれない「素敵」のあふれる社屋でした。


北海道のみなさま
そして本州のみなさま

ぜひ
岩見沢市志文の広大な敷地に
美しいポプラ並木を借景に建つ
ノースファームストックを
お訪ねください。

カフェスペースもでき、
ひととき北の大地を謳歌してください。


北国の住人であることが
本当に幸せに思えた
午後でした。




つくづく思います。
人が何かを買う、というのは
商品がよいことは当然。

最終的には

だれから買うか、なのだと。



その
「だれ」をどう選ぶか、

その目を養うために
多くの時間を使うべきなのだと


すこし秋風の吹く帰り道、
新しい出会いにも感謝しつつ
あらためて思ったのでした。


そして一夜明けた本日は

なでしこ倶楽部。

この春からお花の特訓中ですが
クリスマスを前に
猛特訓の日となりました。


お花のデザインで特訓というのはおかしいのですが

今ご指導しているのは
デザイン力というのではなく
職人業だと思っています。


理屈はいらない。
センスも特にいらない。

だれかが
どこかが
必要としている場所に
必要とされている花を飾れるかどうか、

その技術を教えています。


ですから特訓、というのが可能なのです。

復習しなければならず
練習もしなければならず
勉強もしなければなりません。


あらかわいい、
あらすてき、そういうお花ではなく


自己表現やらアートやら
そういうのでもないのです。


私のところで学ぶ以上、職人技は身につけていただきたい。


座学のあとの練習は
時計をみながら
体育会系のかけごえとともに!

しかし
予想以上にみなさん手がうごき
こおろぎセンセーは大変うれしかったです。


いったい何件のお花やさんを探したか。
なでしこ特訓メンバーのために
あれこれ集めてきた材料を
惜しみなく使う様子は
感動的でした。


大きなデザインは
小さなデザインより大変だということはありません。


小さい作品のほうが
ずっと大変な場合があります。


時間を見て
材料を把握して
順序よく、全体をみながら組み立てる作業


大変ですが
限られた時間で完成させることが大切です。



もうすぐクリスマス。
その準備もそろそろ開始です。

この大作二つに加えて
前回につづき蘭のコサージュ、それもかなり大きい作品の
復習。

きびしいきびしいこおろぎセンセーでした。


でも学ぶということはそういうことです。


今、こおろぎはロンドンに行きたいなあと
10年ぶりに「行きたい外国」ができたのですが
その理由は
ロンドンでお花を勉強した日がとても懐かしくなったからです。

学校の他に
あるお花やさんで個人レッスンを受けたのですが
毎回、新しい注意事項、修正事項ばかり。
できあがった作品をかかえて地下鉄の中で涙をこぼしたことが
何度あったことか。

「あなたもプロならば、こんな挿し方でいいはずはないでしょう」
とか
「プロならもっと判断力が必要」とか
「指導者として迷いは無用」とか

こちらすでにプロだということをふまえてこその
指導でしたが

それでもきつかったですね。

あの先生はもういらっしゃらないかもしれない。


明日は日本に帰るという最後のレッスンの日

「明日、宮殿にお花を生けにいくので、いっしょに来て手伝ってちょうだい」と
言われたとき
まだ若かったこおろぎは
大きな大きな涙をこぼしたのでした。


いっしょにいいのですか、未熟な私でいいですかと聞いたら

あなたは立派なプロですからね、と
初めての笑顔。


残念ながら小さいKIKIの待つ
日本に帰ることは延期できず
いつかきっとまた、と約束して帰国したのでした。


あの店はまだあるでしょうか。
パリの花の学校と
ロンドンのあのお花屋さんこそ
私のプロの原点です。

余裕ができたら
ぜひ行ってみたいと思います。




さてさて
大学の後期の授業も5回目となります。
あっという間に冬ですわ。

アホこおろぎもそろそろ冬支度。

さてノースファームストックさんの落成パーティー
こおろぎは何を着ていったかというと
いつもの黒のスカートに黒のジャケット。
アクセサリーはもちろんリムセの3連ネックレス。
そして今回は
お祝い気分で10センチのハイヒール。
CESARE  PACIOTTI のヒョウ柄風。

久しぶりの10センチで少々フラフラ。

でも
気合い気合い。

女は気合い!


夕日の射す新社屋の窓辺で
こんなに長ーい足になって
長澤まさみ気分で自ら撮影。
マダム早坂に、
「センセー、そういうことが楽しいんですか?」
とあきれられましたが・・・


いやあいい気分。
大好きな伊勢谷友介さまが
長澤まさみを選んだのは
しかたのないこと・・・とあきらめながら



こういう写真撮るのっていいわいいわっ。
名付けて長澤まさみゴッコ。




ああ夕日って素敵・・・
と思ったのでした。



そして現実は

こんな風に居酒屋のおばちゃん稼業。
先日若いお仲間がご飯食べに来たときの一枚。
いつのまにかキッチンのおばちゃんを撮ってくれたようです。


夢とウツツを行ったり来たりしながら
上手に年をとりたいと思う昨今です。


追伸:ころすけのミント通信も更新されていました。
彼女も靴、の写真載っけてましたわ。
遺伝でしょうか・・・・。
先日会った長女KIKIも、かなり変った靴と変った帽子、変ったファッションでした。
すべて遺伝でしょうか・・・