船出

北海道に大嵐。

・・・・

との予報を聞いて、少々予定を変えたのですが

札幌市内は昼は快晴、夕方から雨。


道南が豪雨だったようです。

つい先日は、こんなにお天気がよくて
ロングドライブも退屈しなかったのですが・・・・。



函館のマンションの荷物を
配偶者の新しい住まいと札幌の家とに
分けてから二日後、
トラック二台がやってきました。



ピアノと白い小ぶりの棚は
北の仕事場へ、
そして義母が使っていた古い古い食器棚と
集めに集めた食器たちは
自宅兼アトリエへ。

それに先立って
受け入り体制の家の家具の移動は必須。


大仕事になりそうだと思ったのですが
搬入は二カ所、午前中に完了。


それでも
すでにわが家にある食器も移動しなければならず・・・
帰省中の次女とグラス類だけ
棚から出してみると・・・・

ふーっ

美しい・・・なんて言っていられません!

ふーっ、ふーっ。


なんだ?この量・・・

どんな理由で集めた?

なんだって?

同じくらいまた届いただと?!


何をどう罵ったとて
何もどうにもならず
誰も助けてくれず
やるしかない・・・


でもまあ


北区のアトリエ兼事務所への
搬入はあっというまに終わり、
殺風景だった部屋に
古い猫足のピアノとアンティークのテーブルが
なかなかいい味、加えてくれました。

オレンジ色のクールでモダンな巨大なテーブル(6本脚)がトレードマークのオフィスでしたが
ちょっと暖かみのある空間になりました。


残りの片付けも
きっとなんとかなる・・と信じて
コツコツ、楽しく片付けようと思います。



が、が、がっ!
しかっし!
こおろぎセンセーんちのお引っ越しは
これで終わったわけではなく、
家庭内引っ越しというか
家の中の多々荷物の移動はつづき、
さらに
函館市内でのお引っ越しが
数日後。


じぇじぇじぇじぇじぇっ!



ま、しかたありません。

仕切り直しの下準備です。


さてさて


「今日のなんでもおすすめ!」(?)コーナーは

????


この植物がなんだか分かった人は
ちょっとした「ツウ」ですね。


子宝草、です。



ベンケイ草の一種。


肉厚の葉っぱの縁に
フリルのような「子っこ」がびっしり並び、
それがコロリと落ちて
地面に根を張るのですから驚き。


昔どこかでみただけで
こんなにじっくり見たことがないので
大感動。


1メートル以上、茎が伸びて
花を咲かせている鉢もありました。

さて
どこで
そんな子宝草を見たかというと


留寿都
ルスツです。

札幌と函館の中間。


元祖みそまんじゅう。


すばらしく美味しいおまんじゅう。

べこもちのこと、聞きに行って
その美味しさにカンゲキ。

たった一種類だけしか商品のないお店、
こおろぎはこんなお店が大好きです。

大阪の堺市には
かんぶくろという
これまた行列のできるお餅だけ売るお店があります。


一つの商品だけで勝負するお店がもつ
堂々とした気品が
なんともすてきです。



とにかく
みそ饅頭の甘過ぎず大きすぎない完成度には
敬服。

留寿都を通るみなさま、ぜひ
ご賞味ください。

箱入りの他、
「ハネもの」という規格外品もおすすめ。

おみやげとして
嬉しいお菓子です。




そして
お店には
小さいスプーンとプラスチックのコップがあって
ご自由におもちください、という
子宝草の赤ん坊たち。

なんとも幸せな気持ちになるお店でした。


こおろぎも
ちょっぴりいただいてきたので
楽しく育てようと思います。



さてさて
若き料理研究家(ホントーに研究中!)のころすけさんの
本日の一作はスープカレー


引っ越し騒ぎでみんなへとへとの夜、
冷蔵庫にあるモノでこおろぎセンセーと
テキトーに作った昆布出汁のスープカレー

先日のレシピ集の
ガッキーのスペシャスープカレーには
遠く及ばない味でしたが

それでも
上等の利尻昆布をどっさり入れて
短時間で作ったのですから立派。

料理は研究と同じで
オリジナリティーと想像力が勝負。

彼女は確かな味覚があります。

素早い手さばきで驚きました。


でもまあ、見た目に多少、難はあるものの
上出来!。

豚バラ肉とベーコンは
利尻昆布と相性もよく

家にある調味料で作ったのですから、87点!ってところでしょうか。

カレースープで煮込んだ昆布は切ってお惣菜に。
抜群の美味しさでした。


彼女の札幌帰省もあと少し。


今夜は、若い人たちスマホの使い方など
いろいろ教えてもらいました。

スマホを扱う、そしてツイッターフェイスブックを操る彼らの世代の
心理分析は明解。


経済学より社会学やったらいい仕事しそうだよなあ・・・と
その洞察力を見て思った次第です。


社会学より食文化か文化人類学にも向いているかと
アホなバカ親は、つい思ってしまうほど


若い柔軟な興味と
どん欲さは
キラキラしていました。


我が身も老いるばかりではいられません。
老いてますますキラキラしなければね!


還暦の年、積年のアトリエの整理が本格化。
厳しい夏の作業ですが
何かの船出・・・そんな気分です。
どこにも所属していないこおろぎには
定年がないので、自らの線引き、そして再出発というところです。


よい一週間でありますように!