風・・・・Le vent se lève, il faut tenter de vivre

札幌、不思議なほど涼しい。

農作物は大丈夫かしら。

今朝もそよ風。
夕べも寒いくらいでした。


しいたけと昆布のプロジェクトのお手伝い、
撮影がひとまず(・・・まだ、ひとまず、です・・・)
終わって、あとは分量やら文章やら、相棒のRUMIKO先生とガッキーは大変かも。

それにしても、
私たちチームはすごい。

上のキッズ用のおむすびのカゴも、
今回は作るのは無理だと
時間的にも材料的にも
9割の人は諦めるわねえ・・
きっと。


でも
その前に
私たち、動いてました。


私とRUMIKOセンセーは
料理が早いとはいえ、
それでも、あの早さは尋常ではなく、
デザナーのえりーさんが
おぼろ昆布で、アーティストらしく、おむすびさんの「髪型」をととのえてくれて
また大笑い。


いいないいなと
上手な合いの手と激励、そして
「やってみましょう!」という前向きなアドバイスをくれる
イケメンすぎるカメラマンさんのおかげで


猛烈にたのしいおむすびバスケットが
10分で完成。



楽観、というのとはちょっと違います。


やってみようか、という
一種の「挑戦」と
失敗してもくじけない精神力を
全員が持ちあわせているのかもしれない。

そして
満点だけをめざす、そんな姿勢ではなく

「それなりに」という
少々ゆるみのある姿勢が

チーム力を高めるのかも。


夕方の番組でごいっしょしているKさんの口癖(彼は気付いていないと思いますが)が
とてもすてきなので
書いておきます。


番組の進行を簡単に打ち合わせする際、
ニュースなどで、つい私が
腹をたてたり、憤ったりすると
「まあまあまあ・・・」と笑顔。

「え?それってだめじゃないですか?」と質問しても
「まあまあまあ・・」と笑顔。


まだお若いのに
とてもとても冷静。
ご本人も私と同感なのに

ひとまず
「まあまあまあ・・」と笑顔。


これがすてき。

いきりたった思いが
シュンとしてしまいます。


憤りを形にしていい時
言葉にしていい時もあります。

けれど

ひとまず
心に押させて咀嚼してみたほうがいいのかも、と
こおろぎは
Kさんとお話をするようになって
大切な「手法」を学びました。


「まあまあまあ・・・・」

そこんとこは、ちょっと押さえて、我慢して・・と
皆まで言わず、しかし
ちょっとだけ、センセーちょっとだけ、こらえてやってください・・・と
でも
おっしゃりたいことはおっしゃってください・・・と。


あわててもしかたのないことがたくさんあるのが人生(おおげさ・・・)。
悔やんでも、悲しんでもしかたないことがどっさり。

憤る前に
騒ぐ前に


「まあまあまあ・・・ちょっとお茶を!」

この精神、今年後半のこおろぎセンセーのモットーにしましょう。
いや、人生のモットーの一つにしようと思います。





余市の五輪窯さんの大きな窓から海をながめた風景、
いつみてもすてきです。


Le vent se lève, il faut tenter de vivre
さてさて
ちょいと気取って、タイトルにこんな言葉、載っけてしましました。

風たちぬ

です。

ポール ヴァレリーの詩の訳。

同名の映画がとてもとてもとても話題ですが

堀辰雄の名著を涙して読んだ若い日が思い出されて
マダムこおろぎは複雑です。

この風たちぬの「ぬ」の意味だとか

「風たちぬ いざ生めやも」という原作の名文の
「生きめやも」の「め」と「やも」の意味だとか

ラジオ番組でも何度聞いていることか。


ああ

日本の現代作品はこんなに遠くなってしまったのだと
悲しく思っています。

小学校・・・だったか
中学校だったか。

すくなくとも高校時代には
日本の文学全集の名著は
ほとんど制覇するのが当然でした。

ちがいますか・・・



海外の名著も

車輪の下
ジェーンエア
嵐が丘
白鯨

戦争と平和は長過ぎて
チェホフは複雑すぎて
ボヴァリー夫人は読まないほうがよさそうで


諦めたものも多いのですが


そんな風に文学に親しむことが
当然だった世代はいつまででしょうか。


アニメーションという手法には大きな力があります。


けれど
想像ができない。

ほかに原作がある場合、
すでに構築された心の中の画像とのギャップが大きくて
演出が異なりすぎて
違和感があることもある。


タイトルが同じ場合、
なかなか難しいですね。

別モノとして楽しむ余裕が必要です。


亡父は、昔はおそろしい病気だった結核の専門医をしていたので
風たちぬ のサナトリウム という場所が
遠い場所には思えなかった。

そして
たくさんの悲劇があったのは確かで

都心から離れた
緑の多い
そして風も立つ

その平穏な風景と
死と向かいあう悲しさが
本当にせつなくて


詩のような文章に感動したのを思い出します。


札幌、さわやかな風の立つ朝、
気温は上がるようですが
それでも北国はさわやか。


日本一周青年は今ごろ東北のお祭りを謳歌しているでしょうか。

彼のブログ、チェックしてみてください。
それはそれは美しい
十勝岳富良野の風景が
載っています。
芸術系の大学を出た彼らしい視点での写真、キレイです。

赤カブ日本一周でチェックを。


今週は大学2校とも試験。
すぐに採点開始です。


引っ越し準備開始して今朝は足腰の痛いこおろぎセンセーですが


「まあまあまあ・・・これも楽しんでやろーっと!」

です!

よい一週間を!