等身大の暮らし

来月、函館で引っ越しです。

８年か９年前、札幌に生活の場を移した私と
ころすけさん。
一足先に札幌で予備校通いしていたKIKIさんと
にぎやかな暮らしになりました。

残ったのは配偶者カブトムシさん、まさかの一人暮らしのスタート。

仮の住まいにちょっといいマンションを選んでしまったのですが
（彼の亡母の、想像を超える家財道具の管理のために
広さが必要でした）
やっと転居を決意。

遠く函館山や美しい港、眼下には五稜郭公園を眺める
高層＋ちょいと高級ブランドマンション。

しかし
せっかくのマンションでしたが
二人とも多忙。
私は函館短大の授業の時、通過するのみ。
配偶者は海外出張も多く、寝るだけの家になり
客人を招く時間などどこにもなく
家族でくつろぐことはゼロ。
娘達は函館には来ることもなく。

こおろぎは車の運転ができない（事情は前回）ので
大変不便な場所でもあり

彼の職場から提案された住まいに移動を決意。
最高の場所。
ただ
ただ
ただ
ただ

古っ！

しかし
不思議なのです。

ほっとしています。

懐かしい。

このことは
今回の函館新聞の連載に書いたので
月曜日以降、ホームページからも読めると思うので
ぜひ。

上の写真は
函館の友人の家兼お店。

彼女は
バブル期を完全に「わがもの」にできた
上等の贅沢を全部知っている女性ですが
同時に
ナチュラルなライフスタイルも知っていて

東京からもどって
函館の西部地区という最も贅沢なエリアで
アンティークなどを扱っています。

古い古い古い家を買って
好きなようにアレンジ。

なんだろうなあ・・・
このセンス。

無名の良品を
丁寧に大切に扱う。

そして
野山の花を絶対に欠かさない。

ホンモノを知っているからだろうなあ・・・
と思うのです。

とにかく

「三丁目の夕日」がサンサンと差し込む

昭和のど真ん中、いやもう本当に
センセー、大丈夫ですか？？？
と聞きたくなるほど古い
住まいに
カブトムシさんとこおろぎさんは来月お引っ越しします。

それがねえ

なぜかワクワクなのです。

あのマンション
住み心地よくなかったなあ・・・

「相性」よくなかった。
そんなこと、あるものです。

今度の、ふるーーーーーい住まいは
たぶん、相当に相性、いいです。

大勢の人を集めたい、そんな家なのです。

整った新しい、贅沢な、すてきで快適な
そんな住環境が
かならずしも豊かさと幸福の指標にはならない、と
連載にも書いたのですが

本当にそう思っています。

上記の友人が
高級外車を数台所有して、熱海と軽井沢の別荘に通っていた時代は
それなりに確実に幸せだったはず。
けれど今、古い家を、自由に改造しながら
無名の銘品を愛でながら
暮らすスタイルは、それに勝るとも劣らないはず。

着るモノも
住まいも
食だって
同じだと
やっとこのごろ分かってきました。

京都のあるスーパーマーケットの屋上には
こんな大庭園。

近代的なビルの屋上です。
その畑をながめるレストランは
常に満席。

人々が求めるもの
その究極は
「自然」なのかもしれません。

インドア＋ネオン派のこおろぎセンセー
最近、大きく心境が変化。

さて
一週間前は
余市のエルカンポ田中さんの農園にいました。

脱サラして10年、彼の働く手は実に美しかった。

一週間前はまだ
実は赤くなく、大量収穫は無理でしたが

きっと来週はすばらしいさくらんぼが
余市の丘にたわわなはず！！！

荒井商店の部活動のようなメンバーは
なんとかお客様においしいエルカンポ田中さんのさくらんぼを
お届けしたくて、オーナーと「商談」。

おいしいさくらんぼが
ちかく荒井商店に並ぶ予感！！

お中元を買いそびれたみなさまも
次回はどうぞ
ご期待ください。

（お中元、大好評のうちに販売を終えました。
ありがとうございました。）

さて
ホンモノの、等身大の生活を決意したこおろぎセンセーは
札幌の家も大改変中。
改築などできないので
ただただ、同じモノを同じ場所にまとめる、という
「お片づけ」の基本にたって
せっせと働いています。

執筆作業もあるので
遅々としてすすみませんが
函館のマンションから、食器棚が５つ以上やってきます。
大博物館のようになるかもしれませんが
なんとかなります。
こちらもご期待ください。

週末の魔除けの一枚をのっけておきます。
みのりちゃんがとってくださった
こおろぎセンセーと田中さん（こおろぎの従姉妹の配偶者）。

あらららっ、すっごい腹筋ですわっ。
まだこんなこと、できちゃうんですわねっ。

さすが旭川東高元体操部ですわっ。

やればできる
いや、
うっかりできてることもある、という教訓とさせていただきます。

よい週末を！

こおろぎも楽しくがんばります。