一週間ののち

黄金週間など無縁のマダムこおろぎです。

先週末からの風邪からこじれた喘息で
息も絶え絶え、時々元気・・・の繰り返し。

薬剤の大量投与で、久しぶりのイチオシモーニングは
なんとか乗り越えてホッとしました。


一週間たち、
ほぼ復活。
大学もお休みしたので
補講でつらい夏になりそうです。


でも
久しぶりのダウンで
元気のなかったこおろぎセンセーに
すてきなケーキが届きました。

全日本バタークリームケーキ保護推進委員会(・・・・・)の
会長であるマダムこおろぎのために、

「元気だしてください!」と
お友達から。

ひゃーっ
目で美味しい、というお菓子。

バタークリームはフワフワ。
特別なバターを使っているとのことで、
いつものケーキと食感、香りともに違います。


カップケーキにバタークリームのデコレーションがしてあるのですが
このカップケーキ生地がいろいろあって

完成度が高い。


カップケーキの生地とバタークリーム、
スコーンとクローテッドクリームの関係に等しく、
簡単そうで難しいのですが


大満足のお茶の時間となりました。


一週間も、ゴロゴロダラダラしてしまいましたが
必要な休養だったかもしれません。
当ホームページの編集長エリーさんが、古巣のロンドンに
「お里帰り」して、帰りにルーブル美術館で刺激を受けてきます!と
おしゃれな旅に出たとき、
エリーさんが帰ってくるまでに、Window8を しっかりマスターしておいて
褒めてもらおーっと思っていたのに
ちょうとそのど真ん中の一週間、ゴロゴロダラダラしてしまいました。
でも

この3年くらいの疲労を「昇華(消化ではなくて)」できたような気がします。


そして
じーっとすることに慣れていないため、
古いテレビを観るしかなかったので


前回も
テレビ評などいくつか書きましたが
今日は3つ。




まずはドラマで、刑事110キロ、という楽しい刑事ドラマ。
石塚某氏の主演ですが、こおろぎが注目したのは
ゲスト女優の竹下景子さん。
久しぶりの演技にため息。こおろぎと同じ年だと思いますが
なんでしょう、実に優雅な女優さんにご成長でした。
いいなあ、やっぱりちゃんと年齢を重ねるって大事だなあと。
やりすぎない演技、やりすぎない誇張、やりすぎな主張・・
これって、ちゃんと生きて来た人しかできないと痛感。
キモノの着方もすてきだったし、台詞もよかったし
ストーリーのシンプルさと物足りなさが気にならないほど
ただただ竹下景子さんの演技とキモノに注目してじーっと
休養したのでした。




つぎは
涙したドキュメンタリー。
HTB制作の「ちい先生のちいさな音楽隊」。
英訳されてニューヨークの大きな賞をこのたびいただいたとのことですが
納得。
北海道出身の若いチイ先生がカンボジア
子どもの教育に奔走。
音楽教育のない土地で、こどもたちを指導する様子は
感動以外のなにものでもありませんでした。
質の悪いお笑い番組やおバカ度を競うような番組に
言葉のなかったこおろぎも
お布団の上に正座して
人間の「良心」を真っ正面から取り上げたドキュメントに
心から敬意を払いました。
こんなこおろぎにも出来ることを探そうと本気で思ったのでした。




そして三つ目は
NHKで観た、八代亜紀さんのニューヨークでジャズ・・・という番組。
違和感ありました。
番組に、ではなく八代亜紀さんのニューヨークのジャズ、がです。
彼女の声は「日本で消化されたジャズ」にはぴったり。
彼女自身、若いころはジャズを歌っていたとのこと。
絶対にすてきだと思う。

こおろぎが違和感だと思ったのは
ニューヨークの、本場のジャズと、演歌の距離感でした。
番組では
著名なジャズメンたちとのホンモノのセッションの完成したものは流れませんでした。
結局、ステージの最後に日本語でそのまま演歌を歌った。
あんなにスゴイジャズメンあつめたのに、彼らに演歌の伴奏をさせてしまったことが
もったいなくて心が痛くなりましたが、
でも、演歌を演歌のまま聞かせることが一番だと、きっと現地のスタッフも
思ったということでしょう。
ここに「答え」がありそうです。



練習風景がながれていましたが
全くリズムが違って苦戦していた場面ばかり。


こおろぎには
ジャズのなんたるか、を
あらためて知った気がします。

日本のジャズが演歌である・・というようなことを
昔誰かが言っていましたが

たぶん違う。

あまりに違う。「物理的」に違うと思う。



ころおぎは
学生時代、ひと夏、テネシー州の大学の寮にいたことがあります。
南部の大学なので、人種差別の問題もあって
気持ちが重くなる時もありましたが、
夜な夜な寮のホールで、だれともなく始まるジャズの時間が
本当にすばらしく、
彼らに流れている遺伝子の故だと痛感したのでした。


文化は広い意味で「リズム感」なのかもしれない。
暮らしにもリズムがあり、柄にも、紋様にも、音楽だけでなく
そうだわ、料理のもりつけにも。


ニューヨークのバードランドに響く八代亜紀さんの演歌を聞きながら
ジャズと演歌の距離、文化の距離、歴史の距離を思い、
そして
遠いテネシーでの夏を思い出したのでした。

そこで
こおろぎは60代、70代、80代の学生さんに何人も会いました。

子どもも孫も育ったので、やっと自分の番が来たから大学に来たとか
仕事をやめて、これからが学ぶ日々だと嬉々とした女性たち

深夜、洗濯機がまわるのを待ちながら
そんな女性達とおしゃべりした時間が
その後のこおろぎの人生にどれほど大きな刺激になったかしれません。


40代で大学に戻るときも、あの女子寮のあの白髪の女性達の笑顔が
背中を押してくれたのでした。


そんな古いことも思い出して
こおろぎは
ゴロゴロしてすごして
健康を回復したのでした。


さて
りきまるさんはといえば、
喘息のおかあさんの散歩は短く
不満いっぱいだったかもしれませんが

犬は犬なりに気を使い、
靴下で一人でも遊べるぞと
この間ずっと靴下相手にすごしていました。

こんなふーに伸ばしたり
縮めたり

しばし放心状態になったり
まあ
こんな日もあるってことです。

雪もちらつくひどいゴールデンウークでしたが
週が明けたら、完全復活。
複数かかえている「書き物」に集中しようと思います。
昆布と椎茸のレシピ開発という楽しいお仕事も
仲間とスタート。

荒井商店には、こんな袋もシールもできました。

学会も近く、背中を延ばして5月の日々をすごそうと思います。