寒い日曜日

大急ぎで関西に行ってきました。
あれこれ雑用が重なり
一泊二日の大忙しの旅でした。



でも

なんとも清々しい気分。

関西の、いったいなにが
私をこんなに解放してくれるのか
その理由はまだよくわかりませんが

十数年前、ご縁を得て
神戸に通い始めたあたりから
私の「学び」のほとんどは関西に源があるからかもしれません。



電車を乗り継いでばかりの移動でしたが
行く先々で深呼吸。


先人が築いた文化の香りが
なんとも私には新鮮で


ハイヒールも軽やかに飛び回ってきました。



でも
上の写真と下の写真は
札幌のお菓子屋さんのお品。


先日の白い桜餅と同じお店のお菓子です。


なんというのでしょうか、
美しいなあと
いつも思うのです。

気取っていないのに美しい。


あえて
一個ずつしか買わないので
余計美しく見え、
お味も愛しく思えるのです。


家族と喧嘩しないように
2個か3個ずつ買うと
ダメ。
どれか一つしか食べられない・・・
その緊張感を背負ってのお味、

これが味わいの秘訣です。






さて
本当ならばこの1月の学会で発表するはずだった
調査を再開。

台所道具の分類等、手強いテーマです。


写真は
お菓子の型の
ほんのほんのほんの一部。

いったいいくつの型がわが家にはあるのか・・・


フツーの主婦なのになあ・・・と
ため息。

たしかに辻クッキングスクール札幌校校長だった義母の型もあります。
かなりあります。
でもそれと同じくらい
フツーの主婦だった実母の型もある。
しかもこのフツーの主婦は、一時パウンドケーキ作りに凝って
型を特注したようす。
さらに
この私自身が
凝りに凝って集めた型・・・



床に広げてため息。


趣味を仕事にしてしまった段階で
料理もお菓子づくりも楽しくなくなった時期がありました。


部屋いっぱいに広げた型や
まだどこかにどっさり眠っているはずの
小さい型を思い出して


歩いて来た道の長さを愛しく愛しく感じました。


パリの小さい店で買った小菓子用の型も
ロンドンで見つけた焼き型も
カナダで探した型もあるはず。


そのつど
私には
お菓子を焼く理由があった・・・



さて

まだこんなに雪は深いのですが


春はもうすぐです。


なでしこ倶楽部をはじめ
あれこれお教室も新装開店?の兆しあり。


北大前のアトリエも
ちょっと模様替えして有効に使っていこうと思います。


そして
手軽なスコーンだけでなく

楽しいお菓子も
またつくっていこうと思います。



やりたいことが山ほどあります。

ため息などついている暇はありません。


今日は午前中、千利休が使ったという井戸を見てきました。
信長の頃からあるお菓子屋さんも訪ねました。



昔から・・・というのが
本当に軽く300年前で
なんだかうれしくなって

背中を伸ばして帰途につきました。