学ぶこと
阪神大震災のあった年の１月、長い年月を経て
再び大学院を受験した。
社会人入学ではなく、なぜだったか記憶がないが
一般の試験を受けることになり
突然、英語の猛勉強を開始。
合格はしたものの、
想像を超える苦難を経て
3年の予定が６年かかり、しかも
3月31日の〆切日に提出した博士論文が
博士号として評価されたのは７月だったか9月だったか。
４０代の貴重な７年を、なにに費やしたのかわからない。
それももう、ずいぶん昔のことになった。
けれど
そこで学んだことがその後の私を大きく変えた。
武庫川女子大学の
生活美学研究所とのかかわりと
恩師の一人、横川公子先生のご指導を受け続けることができている。
今、母校では
こんな素敵な展覧会が開かれている。
歴史のある土地、人、場面が
堂々と「今」、輝くことへの羨望。
我がふるさと、北海道はどうだろうか。
和服の似合う場面が、極端に少ない。
これからの課題かもしれない。
さて
以前も書いたが
教育テレビでスーパープレゼンテーションという番組がある。
今回はAimee Mullinsさんだった。
美しい義足の、アスリートであり、モデルであり、女優。
しばし息を飲んで、その美しさにみとれ、
よどみないプレゼンテーションに聞き入った。
Poetry matters.
詩が大事。
Whimsy matters.
「遊び心」も大事。
これが、今回の彼女の話しの主題だったようだが
人間らしさの追求には意味がない、という内容も
聞き取れた。
生物の教師でありながら、文系の領域でも考え、発言するとき、
常に
ヒトではなく、人間らしさ、を意識してきた私には
大きな問題が突きつけられた思いだった。
ともあれ
考えることの多い、すばらしい時間だった。
彼女の名前で検索して、
ぜひ
いくつも流れている彼女のスピーチを聴いていただきたい。
なんと自分の価値判断が小さかったかと
少なくとも私は、自分の立ち位置を変えることができたように思う。
さて
学ぶことに限りはなく、
今年も、論文執筆の季節になった。
過日の道南の取材旅行は
多いに収穫があったのだが、
今ひとつ、気になることもあり、
近く、今度は一人で大急ぎで再調査に行くことにした。
研究は、こんな風な「肉体労働」なのだ。
本当に、本当に「肉体労働」なのだ。
けれど、そんな労働のなかで、古い古いお菓子の木型にであったりもする。
楽をして評価だけもらおう、楽をしていい結果だけ得ようなど
絶対に無理。老体にむち打って
たのしく仕事をしようと思う。
先日お会いした松前町の
すばらしいマダムに、またお会いできる。
とにかく所作が美しかった。
ひとことひとこに
いいようのない品位があるのだ。
行住坐臥起居振舞とは
義父がよく言う言葉だが、
そのすべてが満点の女性に久しぶりにお会いした。
彼女に弟子にしていただきたいと申し出ようと思う。
完璧な主婦道を歩いてこられた８２歳の女性から
計り知れない美学が学べるに違いない。
さてさて
長らく休業していた荒井商店、
路面店（ドッグステーションさんに居候）に
ついに「ゆきうさぎ」さんの秋物が並びました。
マダムこおろぎ、じっくりセレクトして参りました。
それはそれは素敵。
次回、写真を載せましょう。
が、コートは仕入れた直後に売約済みになりました。
やっぱりね・・・
でも同じデザインで黒地でしたら作っていただけます。
こおろぎセンセーとおそろいでいかがでしょうか・・・
（荒井商店女将、久しぶりに営業トークです）
茶色のふわふわのモヘヤ入りの極上のコートもあります。
着心地満点。軽くて優しい。あたたかい。
どこのどなたも着ていない一点モノです。
色白の方にお似合いかと選んでみました。
その他、定番のカットソーも
各色一点ずつ並んでいます。
そうそう今回は
ニットデザイナーの手編みの帽子もいくつか。
上質の毛糸で、丁寧に編んだものなので
とにかくあたたかい。
帽子としてではなく、プロが丁寧に楽しみながら編んだのがよくわかるお品。
中国製のゴワゴワとは全然違います。
ぬくもりを編む、ということはこういうことかと、
そして、
「時間」と『経験」が編み込まれているのだと
直感。作者は八十路の編みもの作家。手慣れた作品。
価値有り。
愛犬のお散歩にも、北国の雪かきにも。
そして近く、冬のギフトのご案内も予定。
お歳暮といっしょに
「自分」と「大事な人」へのプレゼントをご用意できそうです。
これもまた限定品のため、どうぞお見逃しなく。
まだホームページ店頭に並んでいないのに、
こおろぎセンセー絶賛の「噂」だけで
実物見ないで絶対に欲しい！というご注文すでにあり。
店頭に並ぶ前に完売の予感。
見本でき次第ご紹介します。
いろいろご提案していきます。
ご期待ください。
