戦闘こおろぎ

スタジオを飾っている秋色の花たちです。
ディレクターのAさんと手直し。


なんと心やさしいこおろぎセンセーですが
このところ攻撃性が増して
少々危険です。



先日も
某都市のJR窓口で、往復切符を買ったのですが
諸種事情があってスケジュールの変更。

さて
取った指定を変える・・・
日程を変える


ただそれだけに
どれほどわけのわからない説明を受けたことでしょうか。


今変更をしたい、というこおろぎに

ああ本当に!


今思い出しても全身の表皮細胞が鮫状になって硬化して
刺がはえてきそうなので
まさに武士の情けで割愛しますが、

明日朝の指定を
明後日にした場合
それ以降に変更した場合
自由席にしてある帰りの特急券の扱い
変更可能回数・・・

などなど

ああ

こんなに不愉快そうに
しかもわかりずらく説明される情けなさ。


爆発して大騒ぎしそうになったのでひとまず窓口を離れて
本屋で深呼吸。
しかしながら
買った切符が無駄になってはいけないので

再びみどりの窓口へ。


で、
さっきの
説明の下手なうえに不機嫌で無礼なおにいさんでは
わからないので
別のおにいさんに聞いたら

これがまた
もっとわからない。


先ほどの説明と全く違う。
しかも、さらに不機嫌で両肘ついて
面倒くさそう。


は?



店長よべ!


といいかけて
みどりの窓口の店長・・・ってだれよ、駅長さんか
と考えながら

こおろぎセンセーは



「要するに、指定の特急が発車する前に
一度だけ変更ができるけれど
その際は、次に乗る特急の指定との交換だということですね?」


「ま、そういうことっすね」


「で、もしその指定に乗れなければ、同じ日の自由席になら
乗れるということですね?」



「そっす。指定ないけどね」


「で、変更できるのは30日先までですね。」



「は?30日って?」


「向こうの席にすわっているスネオに似た人が言ったのです。」


「スネオって・・・」



「確かに30日先までとお聞きしましたけど」



「ちがいますね。1ヶ月。ま、30日は一ヶ月だけど」



「一ヶ月と30日は違います!」
あなたは手数料30%」と言いましたよね・・・」



「そうですよ、30%。お客さん、払い戻しますよ、いいね?」





その段階で、すでに取り消しのスタンプを、このスネオの友達は押す寸前。


「結構です。切符お返しください」



ああ


これでも我慢しなければなりませんか。



果たしてこおろぎセンセーはどうしたかというと

あれこれあって
改札口の反対側のみどりの窓口に行って、
動物行動学者らしい観察眼を駆使して
一人選んだ窓口で
全く同じ質問をしたところ


すべてがスルスルと理解できました。


払い戻しは二日前までなら
乗車券は200円少々
特急券は300円少々。

30%はそれより近くなった場合。

あれこれ全部が、わずかな時間で解決。


こおろぎ、おとなげないので、おもわず言いましたわ。



「反対側の窓口にいるスネオとジャイアン、猛烈に態度が悪く
説明不備。どうぞ上司からご忠告お願いしたいです。
私が特別理解力がないのかもしれませんが
あの態度では、困り果てるお客様、たくさんいらっしゃるはずです。」




するとそれを聞いていた隣の方もいっしょに
おわびくださって
一見落着。


なんだかなあ・・・・


スネオもジャイアンもあんな態度でも
お給料もらってるんだわね・・・・

目安箱あればいいのになあ・・・・。




さらに先日
急ぐ用事があって、タクシーで大通り西5丁目ちかくまで、と言ったら
運転手さん、するりと間違えて
南2条西4丁目。
途中であわててこおろぎセンセー、違いますよ、と言ったら



「そうなんだよね、まちがったよね」


「・・・・・・・」


「6丁目でまがろうと思ってたんだけどね、ぼーっとしてたよ」


「・・・・・・・」


「4丁目からまわります」


「結構です。ここで降ります」



密室車内のことで、こおろぎの逆鱗がわなわな震えていることに
怯えきっているころすけがいっしょだったので


「なんだ、その態度は!」と怒鳴れなかったこおろぎ。


なんだろうなあ・・・
せめて詫びるべきじゃないんでしょうか。



そういえば
このあいだも


タクシー乗り場で大きな荷物もってドアが開くのを待っているのに
居眠りしていたドラバー。
後ろのタクシーがクラクション鳴らしても気づかない。
荷物置いて、こおろぎがドアたたいてやっと気づいた。

それでももちろん詫びるでもなく
荷物運ぶでもなく

「・・・・大学の正面玄関までお願いします」と言ったら

「正門ですね」

「いえ、正面玄関です」


「正面玄関って正門前でしょ」


「いえ、正門くぐって正面玄関へ」


「図書館前でなく?」


「正面玄関です」


「正面って・・・正門じゃないんですか?」



あああああああああああああああ


短い距離なのでこの会話で目的地に着きました。

山ほど行商の本屋さんみたいに本をかかえ、
さらに重いカートでひっぱっていなければ絶対にタクシーに乗らないのに


なんだかなあ

この会話、不毛。


で、降りるとき
もちろん、手伝いもせず


後ろに身を乗り出したドライバー


「お客さん乗るとき、気づくのおそくて、ごめんなさいね」


だと。


あああああ

この人も
お給料もらっています。


こおろぎやこおろぎのまわりの人たち、みんな必死に働いています。
不安や不満かかえながらもみんな
こんなへとへとになって働いても
なかなか報われることがないのに


なんだかなあ


「無礼」蔓延。


ま、いいか。


学びながら生きるしかないか。


みんな、自分の常識が周囲全部に通用すると思ってるのです。


自分の正義、自分の知識が
全員に共通だと思っている。


絶対に違う。


だからコミュニケーション能力は養わなければならないのです。
そして忍耐も、です。



さてさて
仕事の秋です。
こおろぎとべこもちガールズ、今年もべこもち論文に着手。

そしてとうとう、餡入りべこ餅が発見されました。

新種です。

某所から情報を得ていたのですが
こおろぎの情報部員が偶然出向いた先で発見。


餡が入らない餅ゆえ、菓子か非常食か、そこが一つの課題でもあったのですが
さあたいへん。


こおろぎセンセーとその仲間たちは
北海道の南部調査に出かけます。

こんなこと、どうでもいい・・・

それが科学です。

どうでもいいことに
宝物がどっさりかくれています。


読み進む北海道の歴史は
筆舌に尽くし難い苦難の歴史でもあり
だからこそ
北海道ならではの文化が生まれたのではないかと

そこにべこもちが
どう関わっているのか

べこもちから北海道を知る、
そして北海道に渡ってきた人たちのふるさとは
日本中に散らばっています。


べこもちは
すなわち、日本人の「なにか」を
きっと私たちに教えてくれるに違いありません。



こころ穏やかにすごしたいものです。


でも
あのスネオとジャイアン
タクシーのおじさんとおばさん



憤慨するこおろぎがおかしいでしょうか・・・