頭の整理

ソロモン流で97歳の女性カメラマンを美しく素敵に
取り上げていましたが、

ほんとうに、人間、年月を重ねれば重ねるほど
バレ・・・ますね、どう生きて来たか。


年を重ねるほど素敵になる人と

重ねるほど、残念な人っているのかも。


高齢者(含む・こおろぎ)は、とにかく生きて来た事自体、評価されるべきだと
イキモノとして思いますが


高齢になると
本来の資質が、デフォルメされて現れてくることを最近周囲をみていて実感。


わがままな人はもっとわがままになり
気の弱いひとはもっと弱気になり・・・
いい人間はどんどんいい人間になり
ダメな人間はどんどんダメになる・・・


ああどうしよう・・・


今からでも修正できるものなら急がなければ!

自己変革と自己修正、大急ぎで取りかからなければ!
急げ、こおろぎ!



りきまるさんも
なんだか忙しそうです。
弱気の彼は、この狭い狭い狭い狭い庭に出ることができなかったのですが
最近、こおろぎの投げるボールを探索に
飛び出せるようになりました。


が、しかし、


猟犬としては相当な劣等生。

まるで探せません。
情けない限りです。




それでもまあ


キンポウゲやオダマキや、小さい草花を踏まないように
注意深く探すあたり、
弱気もまた、価値のある猟犬ということで
あたたかく見守ることにしました。



こおろぎセンセー、最近、思うところもあって
テレビの対談番組をよく見ますが

NHKの、ミュージックポートレイト、いいですね。

最近は山本燿司さんとYMO高橋幸宏さんの対談、
真っ黒い衣装の大人の男性二人の会話はよかったです。


こおろぎは人間の行動を学ぶために、大学院は
被服学科専攻。
そこで多田道太郎先生、鷲田清一先生のご講義をうけて
衝撃を受けたのですが、
同時に、コムデギャルソンやヨウジヤマモトなど、
単に流行のファッションではなく
身体論や哲学の延長上にある衣装に触れて
その後の人生が変りました。



ヨウジヤマモトの洋服など無縁だったのですが
以来、チョイチョイ購入。
なんとカブトムシまで、その洗礼を受けさせたのでした。



とにかく

裏付けのあるモノはなんでも素敵です。


一過性の流行ではなく
背景になんらかの裏付けのあるモノ。


時代の風をしっかり受け止めていきてきた二人のアーティストに乾杯!





さて別の番組のお話をすこし。
番組名は忘れましたが
なにかの対決番組で、日本の若いファッションデザイナーと
香港だったかのデザイナーがルームウエアのデザイン対決。



日本のデザイナーさんが悪戦苦闘して作った飛行機でも着られるルームウエア、
ロング丈でかわいい。
会場の女性達,女性司会者たち一様にかわいいと黄色い声。
ところが、審査員のドン小西さんと、ミスユニバースのトレイナー、イネスさん、
二人口を揃えて、厳しい。


どこかで見たデザインなどいらない!
新しいモノがなければイミがない!


そのとおりです。


子供に洋服つくってやっているわけではないのに・・・


販売員からデザイナーになり、独自のブランドももつ女性でしたが
洋裁の勉強は独学とのことで、デザイン画も書けず、布も知らない。


消費者の気持ちで・・
自分らしく・・・


この2つだけで支持を得ている。

まあそれでいいです。


でもデザイン対決には向かない。



日本の消費者は今、学ぶことを忘れています。

「かわいい」は立派な文化になりましたが


哲学がないモノはいらない。



ファッションではないですが
先日、葉山有樹という陶芸家の作品を観て
こおろぎは背中がピンと伸びました。
作品に「思い」があります。
作るモノに、時間が込められているわけです。


必要はないけれど有益なもの、そういうモノを作っていきたい・・・
と、葉山さんは語っていました。


工芸とファッションは違いますが
ヨウジヤマモトの衣装には、背景に作者の「意志」がある。


一過性の消耗品としてのかわいいお洋服・・もいい。
けれど、それはだれでも模倣できる。
オリジナルデザインはそこにはない。


ドン小西とイネスさんのストレートな批評は胸のすくものがありましたが、

司会者と周囲が若いデザイナーをかばったのが残念でした。


だって、私、独学の素人なんですもの・・・という笑顔が
残念なこおろぎでした。



さて
もう一つだけ、備忘録として書いておきます。

こおろぎは日曜朝、フジテレビの「ボクらの時代」という対談番組も好きです。


今週は
野田聖子向井亜紀ジャガー横田という3人。

Blog用の時間が今朝は短いので詳しくは後日にしますが、

生命科学の教師として
人間の出産に関しては、思うところが沢山あります。
上記3人とも、いわゆる「自然」ではない。

こおろぎは大学の授業でも学生に考えてもらっています。


でも、
今回3人の会話を聞いて
思ったのは

出産を守る時代になった今、
衣食住を作為的に操作する時代になった今、
人工授精も体外受精も、卵子精子提供も、代理母
その境界に大きな違いはないのではないかと

新しい境地に立った気がしたのです。


そう思った背景は後述するとして


こおろぎは
ジャガー横田さんが大好きになりました。


3人で対談している間中、
野田聖子さんはずっとタメグチ。背もたれにもたれた姿勢で
あごが上がっている。彼女はいつもそうです。姿勢がいいといえば姿勢がいい。

あごをあげて、堂々と話すのは職業柄かもしれない。
頭が低くない。これも悪いなどとは言えません。

でも

終始、丁寧語で、言葉を選び、他の二人を尊重しながら
粛々とご自分の思いを伝えるジャガー横田さんは
前のめりの低い目線。
それはそれはやさしい人柄が伝わったのです。



スーツ姿の野田聖子さん
柔らかい素材のワンピースの向井亜紀さん
そして
膝丈のジーンズにTシャツにシャツのようなラフなジャガーさん

こおろぎの被服学的視野に
新しい発見がありました。


ジャガー横田さんが群を抜いて素敵でした。

着るものを越える素敵。
いや、ファッションが、彼女の内面をいっそう引き立てた
素晴らしい瞬間をこおろぎは見た思いです。


学歴や職業など、母であることにはほとんど無関係です。
ただ、素敵な女性を母にもてた、ジャガーさんの坊やは間違いなく幸せです。


強い母でいようと思うんです・・・


という
プロレスラーとしての仕事も見せながら生きようという
その姿勢、キラキラでした。


そうだわ、そうだわ、
こおろぎも、

強い母でいようと思んですっ!

え?これ以上?!


はい、まだまだ弱い母なのです・・・・。


よい一週間でありますように・・・



追伸・三枚目の写真は、ミシュランのお星様をいただいた
ル・バエレンタル。先日の講演会場でした。
こおろぎさんちの、狭い狭いひどい庭・・で終わるのはしのびなく・・
いつかこんな庭が欲しいな・・と
バエレンタルの中庭の写真を載せておきます。