価値

大掃除月間に入り、資料の整理もあって
暇になるはずは、やっぱりならず。


寸暇見つけて休養とりながら
あれこれ思索の日々。


本日は、朝からおいしい鮭ご飯。

生鮭の焼き浸し(焼いてすぐに醤油とみりんに漬け込む・・・)
が、なぜかこおろぎのママが失敗。
多分焼き過ぎたのと、お醤油が多すぎ、みりんではなく
日本酒がどっさり入ったせいかと思われますが
とにかく、よっぱらいそうな焼き浸しがどっさりできてしまった夕べ、


それでもママの好意と努力は評価して

今朝そのよっぱらいそうな浸し汁でご飯を炊いて、
固くなった鮭をほぐして混ぜてみたところ
極上の鮭ご飯となりました。


白ごま振って満点。



そんなご飯と
カレー粉も入れた鶏肉の治部煮の冷凍を解凍して
だし汁を多めにした厚焼き卵とサラダでころすけさんのお弁当はできあがり。


相変わらずこおろぎセンセーのお弁当はおいしそうでした。

こうして自己評価の高いアホさ加減も相変わらずのこおろぎセンセーです。



今年の前半が終わりました。

本当に長い半年でした。

こおろぎの何かがどっさり変ったような気がするのですが

さてどこがどう変ったか
よくわからないなりに
確実に変ったような。


まあ加齢でしょうか・・・

いえいえそれだけではなくて


覚悟というか決意というか



仕事や、自分の立ち位置など


達成感不足はそろそろなんとかしなければ、本当に

「いいお年」になってしまったのですから。


あれこれ企画書書いたりしながら
自分の中の膨大な歴史に
自分自身溺れてしまいそうになっています。



先日
永六輔さんとナオトインティライミさんの対談を観て
パーキンソン病と戦いながらなお現役でお仕事をなさる永さんと
テレビの世界の大先輩の前で
丁寧に、しっかりと、敬意をもって話をする若いアーティストに
心うたれました。



ナオトさんの歌い方は好きではありませんが
それは好みの問題です。

こおろぎは歌そのものではなく

この若者の
高齢者に対する態度を見ただけで
充分でした。


人に対する敬意を忘れたら
もうそれで終わりです。


これは年齢には関係ありません。


食空間論などをやりながら
つくづく思うのです。

個人情報に関することがうるさく言われるようになりましたが


これは人が人に対する敬意の問題なのだと。


時に、「タメグチ」が不快なのは
そこに敬意が感じられないときです。

敬意さえちゃんと潜んでいれば
タメグチも悪口も雑言もすべて許され、ご愛嬌になる。


そこが難しいのです。

永六輔さんは
お病気や年齢もあって涙もろくなられていましたが

若い友達がいないので、あなたのような若い友達ができてうれしいと
独特の口調でおっしゃったのです。


すると

ナオトさんは

「ぼくも、ほかのひとに、永六輔さんとお友達だと言ってもいいですか」


と。


素敵な会話でした。



大人も立派。若者も立派。


こうでありたいとこおろぎは思いました。



そして夕べ、イチオシモーニングで早朝から出動?したこおろぎは
夜は早く眠ってしまったのですが
深夜テレビの音で目が覚めたとき、
音楽評論家の吉田秀和さんの追悼番組。


ああ
亡くなられたのだと・・・。


音楽のことも
吉田先生の評論もよくわからないこおろぎですが


90歳を超えてなお
しっかりとしたお仕事をなさっていたご様子は
感動的でした。


ドイツ人の奥様を亡くされてから、すべてが手につかなくなったと
でも
バッハは思考の邪魔をしなかったと
深い言葉を紡いでいらっしゃった。



そして
今年、教え子であった小沢征爾さんが
演奏会の当日、その時間に指揮ができないとアナウンスがあったとき
その会場にいらっしゃった吉田先生が
突然凛として立ち上がり、
ホール全員に向かってご発言。


「小沢くんは立派です。よくがんばりました。・・・
彼は指揮ができないけれど、彼の指導で練習した人たちの演奏を
聞いてやろうという人だけ、この場に残っていただきたい・・」


そういう内容でした。

会場から割れんばかりの拍手。

こおろぎは涙涙でした。


大昔の教え子を
彼は偉い、彼はよくがんばったと
98歳の恩師が大勢の前で褒める。


ああ
小沢征爾さんは幸せだと
そして吉田秀和先生はお幸せだと

こおろぎは思いました。


何に対しても
誰に対しても
賛否は常にあるものです。



ただ
人には敬意。
上でも下でも
人には敬意。


こおろぎは
こおろぎらしくなく
深く深くちょっとまじめに思う昨今です。




まあ、それほど
敬意を払われることが少ないこおろぎだということです。
ホント、こおろぎセンセー、敬意とは無縁の人生・・・かも。


いつもどこか間が抜けてるのでしょうか。
どこか軽んじられてる気がしますが

まあ
そのくらいが楽ってもんでしょうか。



さて
資料整理が急がれます。
早急に書きたいモノがあるのです。


洋服も本も食器も同時に片付けるのは相当大変ですが
身から出た錆。
なんとか6月中にがんばります。




今、民俗学の柳田國夫先生の本を読んでいますが
文章が古いせいか、なんだか読みずらい。
時間がかかります。
でも

ああそうか、やっぱりそうか・・・と思うことに沢山出くわします。



知ると知らないのとでは
本当に違う。
懐というか、心底というか
そんな所が暖かくなる・・・というか
安心するというか、


そのことをまた
伝えていかなければ、
そう思うと
元気も出てこようというものです。



無礼なタクシーの運転手さんに激怒している場合ではなく
感じの悪いコンビニで、売られない喧嘩を勝手に買ってる暇もなく
挨拶もできないアホな同僚に腹を立てる余裕もなく
元気はつらつの浪人生ころすけを案じる必要もなく



こおろぎはこおろぎの仕事と役割を粛々と果たして行きたいと思います。
実に立派です。
偉いっ!


こおろぎセンセーの立派な水無月にご期待くださいっ!

パチパチパチっ!