嵐の中を・・・船出!

3月33日、こおろぎはイチオシのあと関空に向かいました。

やっと実現した関西行きです。
天候が悪くなるらしい・・・
それも相当悪くなるらしい・・・・

という天気予報は信じても
だからといって
変更はできません。

前夜からずっと
原稿を書き続けて
お昼まで書いてほぼ完成。




えらいっ!
立派っ!

と思ったところでパソコン不調で
出版社に電話で謝罪。


ああ
いつだってこうなんですわ、
私の努力など
いつだって
こうなんですわっ。


努力など
結果の前に無力。


間に合わないものは間に合わない。

心優しい担当者様に
激励されて
来週明けにはきっと・・・と
お答えして。



とにかく激動の一週間のあと
結局は中途半端な提出になり
時間切れでイチオシに向い、
そのまま千歳から関空へ。

大阪のホテルに着いたのは23時半。


翌日は母校へ。

恩師横川公子先生のご指導をいただき、
はっとしたり
感動したり
大発見したり
どっさり資料を発見したり

つまりその




書き直すことにしました!



えーっ!!!!

こおろぎセンセー、か、か、か、書き直しっ?????


はい。


気づいたことがあれば
直したほうがよいとが分かれば
加えたほうがよいことが分かれば
やり直すのは当たり前。



ふーっ。


他の先生達もご多忙で〆切延期願いが出ているとお聞きして

書き直すことにしたのです。





つくづく思います。

人間は人間に学ぶのです。


パソコンの中に詰まっている情報は
どんな分量であったとしても
それがどんなにスゴイものであったとしても

その価値を知らせてくれるのは人間です。


先生の直接のお声が
スイスイと聞こえてくる感動。

お会いしなければ、気づかなかったことばかり。
目の前に図表を広げて
先生の視点にさらしてみて気づくことばかり。


いつまでもこうして学びつづけたいと思うばかり。


山ほどの資料を得て
こおろぎ、ちょっと仕切り直しでがんばります。


乞うご期待です。




・・・・で




次の共同研究の打ち合わせの最中から窓のソトは大嵐。

台風以上の大嵐。


こおろぎはその夕方、神戸空港
札幌から来るはずのころ介と待ち合わせて沖縄に行く予定でした。


ころ介から電話。

神戸行きが飛ばない・・・。


さて
こんな時、どう判断するべきでしょうか。



①旅そのものを中止する。

②飛ぶまで待つ

③行けるところまで行く




千歳空港でころ介は
電話に出ない(打ち合わせで)母こおろぎに困って
父カブトムシに電話したとのこと。


さて
かぶとむしの選択は



当然①です。


残念だけど、そりゃー無理だから今回は中止だねと。



そのあとこおろぎ、やっと電話に気がついて
千歳の様子を聞いたのでした。


え?
神戸行き欠航?
え?
名古屋便なら飛ぶ?
え?
パパはお家へ帰りなさいって?
え?まさかっ!
進め!ころ介!
名古屋まで飛べ!


はいっ!ところ介。


泣くまで待つか
泣かせるか
泣かなきゃ殺すか

戦国武将の選択肢はいつも例に挙げられますが


名古屋へ飛べ!指令を出したこおろぎ、
思わず苦笑でした。


やっぱりカブトムシは
大嵐なのに、旅に出ることなど勧めないですわ。
当然です。

なのに、名古屋まで飛んでみたらいいじゃないの、というこおろぎ。
懲りない人生ですわ、いつまでも。

名古屋から新幹線に乗ったら、
間に合うかもしれないじゃないの・・・

間に合う「かも」・・・


「かも」です、「かも」!



長くなるので結論です。



こおろぎは
打ち合わせを終えて
JRで三宮に向いました。
そのJRが西宮でストップ。
そのまま4時間以上。


そして名古屋に着いたころ介さんは
名古屋空港から名古屋駅に向かう手段がなく
新幹線も遅れ、


つまりこおろぎもころ介も
沖縄行きには乗れませんでした。



が、
2泊3日の神戸発着の激安ツアーを
そのまま、捨てることなどもったいなくてできません。
今年一年、こおろぎもころ介も
ちょっと忙しいです。
千載一遇の休日ですからね。


阪神も阪急もタクシーもバスもない大嵐の中、
停まったままのJRでこおろぎ、旅行会社と交渉。

絶対にありえないことのはずでしたが


翌日、つまり昨日の午後の沖縄行きに2席確保したのでした。



しかし、そのためには
名古屋のころ介と
西の宮の駅で動けなくなっているこおろぎが
まずは神戸で会うことが先決。
そして神戸に
宿泊場所を確保すること。



沖縄行き2席確保した段階では
なにも見えていませんでしたからね。



いつもいつもドラマチックです。


結局
こおろぎはころ介と神戸のフラワーロード沿いのホテルで
夜無事再会できたのでした。
本日2枚目の写真は
昨日の朝の度胸満点の母娘。
ホテルのカフェでコーヒーを。
やっと見つけたホテルは
すばらしく素敵なプチホテルで、
アートがいっぱい。
(3枚目のメルフェンな建物はホテルではありません。
神戸のファッションビルです。)
不幸中の幸い。

これは鏡に映ったアホ母娘をころ介が撮ったのですが
上手。
こおろぎの後ろに派手なおばさまも映り込んでるのがまた素敵。



寒くて震えた午後でしたが
不安で不安で
一時は野宿かと思った夜でしたが
やっぱりね、前に進もうと思うと進むものです。


ころ介だって大人です。
そもそも日本だし。


4日、沖縄の国際通りに着いたのは16時。
前回、はじめて沖縄に行ったこおろぎは
その時も滞在時間は24時間なかったのに
猛烈な情報を得ておいたので
まるで昔住んでいたかのようにころ介を
アメリカンビレッジに連れていき、
さらにキキに連れて行ってもらった海辺のカフェにも行き、
夕日も眺めるという奇跡。


仕事を終えたキキが
真っ赤な車で駆けつけたときは
ころ介もこおろぎも、沖縄にすっかり魅せられていました。

16時から19時の3時間で
何人の沖縄の方々とお話をし、道を聞き、
ご親切に触れたことか。


あきらめないでやってきた沖縄、
短くも満点の滞在。


そして2月末、キキが初帰省した際、ころ介の耳にピアスの穴を開けたのですが
4週間ののち、そのお試しピアス、つまりファーストピアスを取る時期になったのです。
(ご興味のある方は、3月初めのブログに
キキがころ介の耳に穴をあける瞬間の写真があります!)

でも
怖くて自分でとれない。
怖いというより、びくともしない。
ネットでみるとなんだかすごそう・・・・
どうせ沖縄にいくなら、キキねえさんにとってもらおうということに。


で、沖縄の
夕日の沈む海辺のカフェで
穴をあけたときのように
キキねえさん、オニオンンリングとフィッシュアンドチップスで
べたべたになった手で、ピアスをぐいっと引き抜いたのでした。




「血、くらい出る!」

と名台詞を吐いて。






大嵐の中
2泊3日が1泊2日になった沖縄。
ころ介には初沖縄でした。

夕日を見て、ピアスの抜き方を習って、
キキの誕生日を早めに祝って、
晩ご飯を食べて
激安ツアーのため、古ーいホテルのダブルベッドで
ころ介と喧嘩しながら寝て
5時半に起きて8時の飛行機で神戸にもどるという
弾丸ツアーでした。



でも
欠航であきらめなかったから実現した旅でした。


なんでも
あきらめなければいいというものではありません。
努力して手に入るというものでもありません。

でも
やってみる・・・のも悪くない・・・こともあることは確かです。

こおろぎには、なんだかおもしろい娘が二人います。
泣きたいことも、しんどいこともあるかと思います。
でも笑顔が一番。

きっと二人は
いい大人になっていくのだろうと思います。
同じ職業は選べませんでしたが
違って当然。


「ころ介、がんばんなよ」と
ピアスのしっぽひっぱりながら
キキが言っていました。


自分も、もし二浪することになったら
西洋史か考古学か、道をかえたかもしれないと
昔言っていました。

人生ながいですからね。
こおろぎなど
理系で7年、芽も葉も根も出ず、
20年たって文系に進みましたから。



そして今日は神戸を少しあるいて
いえ、相当歩いて探検して
午後の便で札幌に戻りました。

夕食は自宅で。


こおろぎは、原稿、書き直し。

来週からは大学も授業開始。
新しい学生さんたちに会います。

ころ介も
あれこれ模索しながら
がんばるようです。


「ねえ、大学に行かないという方法もあるよ」と
こおろぎ、もう一度、ころ介に言ってみました。
本心です。


ころ介も真顔で

職業訓練は受けたいです」と。
「教養をしっかり身につけたいです」とも。

経済学にも文化学にも興味があるそうです。


だったらしかたがない。
覚悟してやることです。

だれのためでもないですからね。



さ、こおろぎ、明日は朝4時45分のタクシー。
久しぶりのイチオシモーニングです。


2012年、嵐で始まった春、ドラマチックな一年になりそうです!