女のプライド

こおろぎは元気です。

魂がゆさぶられるような「できごと」もありましたが
ゆさぶられた魂は
潔く自分らしさを保ち、
静かな夕暮れとなりました。

こおろぎ、偉いっ。

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日々、いろいろなことがあるものです。

でも

人生、日々、一方通行なのですもの

流は止められず。

えいやあっと掛け声をかければ
相当なことは超えられます。



さてこおろぎ、
暇ではないのですが
今夜は「おから」を煮ました。
ホントにモーっ
何を作らせても上手なこおろぎですわ。

おいしいったらないのです。

新鮮なおからをふた袋買ってしまったので
冷蔵庫に残っていた
油揚げと人参とネギとシイタケを具に
最高においしいおからをあっというまに完成。

フライパンに入りきらなかった三分の一の量の
おからには
タマネギと油揚げとシイタケという
不思議な具を加え、カレー味に仕上げてみました。
天才天才天才!

二度と再び作れない適当な味付けですが

和洋2味、クッキングタイムはわずか。


カブトムシのママは
昭和40年代に、
デザインクッキングスクールという
最高に素敵な名前の学校を開校したのですが
こおろぎは後継者として
やっぱりふさわしかったのかもしれないです。


料理を作っているときの
ワクワク感、突然ひらめくいろいろなこと、
それはたぶん、画家やピアニストのそれと
近いかも知れません。

ただし、おいしいとは限らないこともあり、
家族が無言で食事・・ということもたまには
ありますが


本日のおからは大成功。
偉いっ。


これはそのカブトムシのママが残した
エルメスケリーバッグです。

ホースヘアが高かったころ、特注したとのこと。
息子の干支が午だからと
ホースヘアで作ったという贅沢さ。

彼女こそ
潔いカッコイイマダムでした。

最高のものを
普段使いする人でした。

エルメスだろうが
グッチだろうが
普段振り回して使う。

そうそう
ロエベのバッグがどっさりあったのですが
洗濯機で洗って全部だめにしたという逸話もあります。


このケリーバッグ

「ミツコチャン、イイモノはねー
普段普通に使うものよ。
特別なときに使うのはかっこ悪い。
普段ガンガンつかってこそ
イイモノの価値がわかるのよ」


本当に魚屋さんでも八百屋さんにでも
もちたいときに普通に使っていたので
傷だらけですが

だからこその「いいお品」


こおろぎもときどき使っています。

傷はふえ続けていますが

ベルトの部分に入ったイニシャルをみるたびに

凛々しい女性の背中に頭が下がるのです。



そのケリーバッグに入っていたのが
このホテルオークラのキーホルダー。

同じく彼女の言葉です。

「ときにはね、オークラに泊まってね
ちゃんと丁寧に扱っていただいたら
気持ちもしゃんとするのよ。
一流は見なきゃだめ」


外交官の長女として歩いた彼女の
芯の芯にあるプライドは
だれもが持つべきプライドなのだと
こおろぎは思っています。

特別な人だと思ってはいけない。


彼女は何にでも耐え、
どんな環境にも順応しました。
いつだって彼女は楽しそうでした。

それは
芯の芯の部分に
揺れないプライドがあったからだと思うのです。


こおろぎ、
今夜は二種類のおからでワインを飲むことにします。