装うということ

家中ガタガタに散らかったまま
また週末です。

金曜日なのに
イチオシモーニングのカウンター席に
こおろぎがいないのをご心配くださった
心優しいみなさま

こおろぎは元気です。

最終週はこおろぎはお休みです。

ちょっとだけお寝坊が許されます。

さて


イリアム王子の結婚式がありました。


ウーム・・・・

自称スタイリング研究家としましては
サラ・バートンのドレスは
物足りなかったです。

せっかくアレキサンダーマックイーンの名前を
背負うのなら

古典的なラインをどこかで超えてほしかったと思ったのは
こおろぎだけではないはず。


財政に限りのある王室ゆえ
ブレーキがかかったのが
明らかにわかるようで
さみしかったですね。


シックでクラシカルで
上品で・・・


それは大切なことです。

でも
これほど世界が注目しているのですから
something Newを
期待して当然。
それに応えてほしかった。


ダイアナさんのときの
あのセンセーショナルなドレスとブーケは
時代のファッションを動かしました。


ベールにも張りが欲しかった。

髪の柔らかさをつぶすような
重さを感じさせるベールより
軽やかな風のようなベールが素敵。


本来、ベールはそういうものではないのかしら。


ペタッと髪に貼りつく感じではないほうが
ずっと彼女の美しさを引き立てたでしょうに。


残念。


ブーケにいたっては
残念至極。


ブーケの歴史的に見れば
その原点のスタイルではありますが


グレースケリーが持った
あのすずらんのブーケほどのインパクトが欲しかった。



腕をすっぽり包む大柄なレースの延長上に
存在するブーケとしては
地味すぎたと思いました。


初夏を思わせる緑を加えて
少しでも明るく、若さを強調したものを
こおろぎなら作りますね。
細く長いラインを作るけれど、
あのドレスなら。


襟元にだけ特徴があるドレスですから
その流れを強調するラインであってもよかったのでは・・・。



それにしても
独占放映した番組の司会の女性のヘアスタイルは
どうしたものだったのでしょうか。

正面では気づかなかったのですが
いまどきは、あんなふうにお気軽なヘアスタイルが
よいのでしょうか・・・・。


横に立つ嵐の櫻井さんのネクタイとスーツも
なんだか「違った」。

ロイヤルウエディングを放映する、その司会をするのなら
それなりの衣装であって欲しかったと思うのは
もうすでに
こおろぎが「古い」のかもしれませんね・・。



でも

メリハリが欲しい場面というのがあります。


せっかくの世紀のロイヤルウエディングだったのに
司会進行が「普段」であったことが
残念。

「ハレ」には「ハレ」を。
それを
鉄則にしておかなければ
装いの文化は壊れるような気がするのですが・・・。



「ハレ」といえば

エリザベス女王の美しさ。
85歳で杖も使わず、
背筋が伸びて
あの美しい黄色がお似合いで
こおろぎはうっとりでした。


着こなす、ということはこういうことです。


すばらしいお手本を見た思いでした。



さて
言いたい放題の今夜のこおろぎですが

近代日本の衣食住を調査している今、
中原淳一さんの仕事を避けて通れず、
こおろぎは何冊か持っている中原さんの作品集を
眺めてはため息。

美しい・・・


実に美しい・・・・


なぜ、こうも美しいのか・・・


お手本は西洋にあり。

そして中原さんのお仕事は
ファッションだけでなく
生活全部に渡っての「美」のご提案。


こおろぎの仕事にも
なにか生かしていけたらいいな、と思っています。


さてさて
こおろぎ屋は
相変わらずギューギュー詰めのお弁当です。



先日NHKBSの大好きな番組からお問い合わせがありました。


日本のお弁当文化についてでした。

恵方巻研究家は弁当文化研究家にもなってきました。

この春活字になった論文にも書いたことですが

栄養や経済的な理由だけでは現代のお弁当文化は語れません。

自己表現の手段としての側面が
いかに大きいことでしょう。


まあね、それならもう少し、ちゃんと時間をかけて
丁寧に作るべきだわ、こおろぎも・・・。



スタイリング研究家として
言いたい放題するのなら
こおろぎ自身もしっかり装わなきゃね・・・
反省。




ああ
わが事は棚に上げての
言いたい放題。


こおろぎ組の皆様、
どうぞよい休日を。


こおろぎには一日のオフもありませんが
これは身からでたサビ。
自業自得。
バチ。
タタリ。
ペナルティ。

うなだれながら頭と家を片付けることにします。

ゴールデンウイークが終われば
なにかが
ちょっと変わっているのかもしれません。


期待は希望。

前進あるのみ、です。