考えるということ

時間を上手に使えない日が続いています。

でも焦らず、慌てず・・・
憤ることがあっても腹もたてず
本日再び
雨にも負けて
風にも負けたこおろぎ・・・です。



このブログにも
何度も何度も書いてきましたが



実に言いずらく
書きにくいことですが


こおろぎは
宮澤賢治氏の詩が好きではありません。


理由は特にありません。
童話も嫌いです。



今回の震災で
氏の作品が注目されているという事実に


自分が「少数派」なんだと
改めて思い知りました。


あまりに直接的なのに
だからこそ
素直な心優しい人々の気持ちに届くということでしょう。


ということは
つまり


こおろぎは素直ではなく
心優しくないということなのでしょう・・・。
たぶんそうなのです。




金子みすずさんの詩も同じで


ACのコマーシャルゆえの
再びの人気だとしても


ああ


唐突ですが

こおろぎはゲーテが好きです。


こおろぎは
ゲーテの詩を言語で読みたくて
10代の終り、ドイツ語を学んだことがありました。

ふと
キーツのたおやかな詩に
どっぷり漬かりたくもなってきました。


なんだか


日本語が怖くなってきたのですけれど・・・・。



こおろぎは
日本人の良識と良心に
ドキドキしているのかもしれません・・・。



今テレビで
池上彰さんが
すばらしくわかりやすく
あれもこれもどれもこれも解説しています。


すばらしすぎる頭脳なのでしょうか。


カツゼツはすばらしいし
声も美しいし
ご説明は上手ですけれど


ああ


池上彰さんに頼るしかないのでしょうか。



子どもニュースはすばらしかったですが



ここまで噛み砕いてもまだわからないほど難しいことの

いったいどこがわからないかもわからないほど
難しいことを


いとも簡単に説明してあげましたよ、と
言ってくださっても・・・


あああああ
うまく書けませんが

どうして
分かった気になるのでしょうか。


なぜ、
池上彰さんが解説なさると
そばにいる人は
「分かった顔」になるのでしょうか。



こおろぎは
池上彰さんに「そこまで簡単」に説明されても
全くわからないことは全くわかりませんけれど


なるほど・・・と
みんな「分かっちゃう」らしいこともまた


こおろぎが
哀しい理由のひとつかもしれません。



なにがわからないのか



なにがわかったのか
わからないほど


日本人の
もちろんこおろぎも含む日本人の


学力も理解力も
知力も表現力も



落ちるところまで落ちたのかもしれないと
今、テレビを前に思っています。



専門家をさしおいて
ここまで噛み砕いてよいものかどうか
は別にして


カツゼツのよい
聞きやすい声の池上彰さんに
原稿を読んでいただかなければならないほど
まるで朗読のように解説していただかなければならないほどに
私たちはアホなのだという事実を
目の当たりにして

深いため息がでるのです。


原子力のことも
電力会社のことも
国債
福祉も
なにもかも
語れられることの不思議を


どう考えたらよいのでしょうか。



こおろぎ自身、
理系と文系、両方の学校を卒業してみて
つくづく自分は胡散臭い・・という結論を出しています。



でも胡散臭さは仕方がないとして


知らないことは知らないと
正直に言う大人であろうと思って仕事をしています。
胡散臭さゆえ、
努力は一時も休んではならないと思っています。




池上彰さんにたよらなければならない日本を
こおろぎはとても憂いています。



各専門家
諸先生

どうぞ
伝える技術を磨いて
どうぞ
迷える日本をそれぞれの立場で
導いてください。

評価される論文は別にして
どうぞ
なにもしらない私たちに

本当のところを
「分かりやすく」説明してください。


あえて
池上彰さんのように・・・
とでも言いましょうか・・・。


いえ
だれに追求されてもしっかり答えられる立場の専門家が
今こそ、必要なのです。



だれも「わからない」と言わないんですもの
池上彰さんに・・・・。


こおろぎは
池上彰さんの分かりやすいご説明が
こんなにわからないのに・・・。




本日、
こおろぎは
雨にも負けて
風にも負けた上



テレビの
池上彰さんの
懇切丁寧なご説明さえ理解できず


池上さんの
傍らの女性が
うなずくたびに


自分のアホサ加減と

わからないと言えなくなったかもしれない
わからないことさえわからなくなったかもしれない
日本人の
未来が不安で


どっさりうなだれています。



でも

こおろぎは
こおろぎにできる仕事をするしかありません・・。


本日初めて会った学生のみなさん
こおろぎの授業、おどろいたかもしれませんが
どうぞついてきてください。


この震災の年に、大学に入ったことに
大きな意味を感じて
どうぞ、考える大人になってください。
どうぞ、懐疑的な姿勢を持って学んでください。




なんとも
元気のないこおろぎですが
時節柄、仕方ありません。


学べば学ぶほど
不思議なことが増えていきます。


学びたいことが増えるのです。


どうしたらいいかといえば


健康で長生きするしかないのです。
単純な結論が
ポロリと出ました。


大酒飲んでいる場合じゃないかも。


さ、
書きかけの文書を
一旦手元から離して、
次の作品?に手を伸ばすことにします。


雨にも風にも負けて改めて思うのですが
せめて家は片付けようかと。

日本の未来を憂いている余裕はないかもしれません。
こおろぎの明日
こおろぎさんちの惨状
こおろぎさんちの明日の朝ごはん
こおろぎセンセーの明日の授業・・・
憂うべきは
目の前にどっさりありました・・・


池上彰さんに解説していただきたい
実にだらしのない
こおろぎでございます・・・・。