在宅バカンス

年齢には勝てないという
正しい自覚をしました。

心身疲労していることを実感したので
あえて3日間、書きかけのものから遠ざかり、
執筆以外の作業に明け暮れました。

するとどうでしょう。

こおろぎの頭はすっきり。

こんな風な感覚、長くわすれていました。

そして疲労感もなくなりました。

いろいろご心配いただきありがとうございます。


復活。


さてあれこれご報告はあるのですが

自宅でバカンスしてしまったため、
ちょっとダッシュしなければならないこともあって
手短な日記を。

三枚載せた写真は

わが家です!


と言いたいところですが


なんと、こおろぎのママ87歳が通っている
デイケアセンター。

先日、ママも熱を出して迎えに行った時
撮ったものです。


どの家具もイタリア製。
どれひとつ安っぽさなし。

初めて見学に行ったときも驚愕したのですが
どこを見ても最高です。


並べてある雑誌も
家庭画報婦人画報をはじめ、
おしゃれな美容院の品揃え。

こんな、キッズルーム風のやさしイメージのコーナーもあります。


ランチはこれまたホテルのランチ以上。

いろいろな施設があると思いますが
ママはラッキーでした。

高齢者が心地よくすごせる世の中であってほしいですね。

さてさて


こおろぎさんちの
長女、キキは沖縄で元気らしいです。


出発の日、飛行機の時間もあやふやで
それなのに直前まで引越し騒ぎで大慌て。


バタバタして
なにがなんだかわからず、
とにかく自宅を出発。
神棚も仏壇も
手を合わせる時間もなく

とにかく出発。

夜逃げ状態で空港へ。


「結局、キーちゃん、飛行機何時?」

と聞くと



「えーとねー
あ、13時5分だって!
間に合わないかも!」

 

「航空会社は?!」

「えーとねー
スカイマーク!!」



スカイマークに乗ったことのないカブトムシと
こおろぎは呆然。


どこだどこだどこだ?????


「あきらめろ!
一度のりおくれたほうが、身のためだ!」と


言いたいところが言えない小心者のカブトムシは
ただただ慌てて運転するばかり。


とにかく空港前でこおろぎとキキとコロ介は
飛び降りて
スカイマーク捜して走ることになったのでした。


そのとき気づいたのです。

マンションからでっかいダンボール15個
自宅に運び、送ってちょうだい、とのことでした。


キキがこれから住むマンションは
先方の病院がご用意くださった家具つきとのこと。
つまり、
身一つで気軽に行くはずだったのではないでしょうか。



走り始めたキキを見て、
こおろぎとコロ介は卒倒しそうになりました。


世界中を背負って歩いたときの
デッカイリュックがずっしり。
絶対にキキより大きい。
りきまるが10頭入っていそうな重さと大きさ。
さらに
縞模様の、大昔こおろぎが愛用していたキャリーバッグ。
さらにさらに何が入ってるんだか、大きな紙袋。
さらにさらにさらに破れそうな小さい紙袋。
のぞけば一眼レフのカメラが・・・。



どうでもいいですけど
その日、空港に彼女ほど大きな荷物を背負い、
彼女ほど沢山の荷物を持った
そしてなにより、彼女ほどの小柄なからだで
運んでいるお客はいませんでした。


誰がどうみても
中学卒業して、原宿めざして初めて上京する希望に溢れた若人か
なんらかのわけがあって、逃げなければならない若者か
もてる限り運ぼうとがんばる立派なボランティア学生か
国の家族に家電を土産に帰国するアジア系の留学生か


しかしキキはどれにもあてはまらず・・・

さらに再び雪の降り出した札幌なのに

うすーい半そで姿。

親の顔が見たい!と
こおろぎは思ってしまったのでした。


シマウマ柄のキャリーと紙袋をコロ介に預けて
とにかくチェックインに走るキキ、
あまりにリュックが重くてまっすぐ走れていないキキのうしろを


コロ介と追いかけながら

コロ介が言いました。



「あのさー、おねーちゃんって
どうしてこう、いつもバタバタなの?!」




「す、す、すみません・・」とこおろぎ。



「おかーちゃまにそっくりだよねーっ」



吐きすてるように言われても
返すことばのない、こおろぎでございました。


なんとか奇跡的にチェックインが間に合い
ふーっと吐息。


駐車してきたカブトムシもなんとか間に合いました。


家族の感動的な別れもなにもなく
キキは出発したのでした。



でも
そんな宇宙人的時間と空間で生きているキキのために、
札幌に残る超美形ボーイズが見送りにきてくださいました。
心から感謝です。
ほんとうに、こんなキキのために・・・。
せっかく空港まできてくださった美形ボーイズたちとも
家族とも
話もできずにゲートをくぐっていったキキでした・・・。


でも
ゲートに入る直前、抱きしめると
小さかったときと同じ「キキの香り」がして
こおろぎはうっかり泣きそうになりました。


でも
パソコンが入っているという理由で
卒倒しそうに大きなリュックは機内持ち込み。
ハグしても
リュックがでかすぎてフラフラしているキキ。



もーいーっす。

キーちゃん、
とっとと出かけなさい!

誰かのためになりなさい!


まるで武田鉄也さんの母上のような心境で
送り出したのでした。



こおろぎも
ママも
みな復活。



沖縄のキキも
研修先の同期が11名とのこと。
日本中から集まったお仲間と
新しい生活を始めたようです。


「同期と海、ナウ」という写真付きメールが
届きました。


彼女の生活ブログも近く再開。
お楽しみに。


新しい1週間。
健康第一でがんばります。

大学もスタートです。

追申:
今キキから電話がきました。

お布団を買おうとおもうけど・・・とのこと。


「え?お布団あるんじゃないの?」


「ベッドはあるけどお布団はないの」


「31日からどうやって寝てたの?」


「バスタオルかぶって寝てたら
同じマンションの同期研修のお友達が
タオルケット貸してくださってね・・

やっぱり布団はあったほうがいいような気がする」


「??????」

「買おうかなと思うの」


「買いなさいっ!」


さもなくば、入院しなさいっ!と言いたいところを
我慢したこおろぎでした。

ああ

キキはどこに行ってもキキ。
案じても仕方が無いので
二度と再び案じないことにいたします。