お見舞い申し上げます

大きなかなしみに
沈んでいます。

阪神大震災
広島在住時に経験し、
震災の街が復興するのを
見つめてきたことを
思い出してみて

きっと大丈夫

とどんなに唱えてみても


かなしみが大きすぎて
絶望感から
立ち直るのはむずかしいこおろぎです。


何が起こったのか
冷静に全体像を見ることができません。


いつも通り、パソコンに向かって
資料の整理に苦戦しつつ
テレビを横目にため息ついていたとき、
突然画面が変わって地震の報道。


安藤優子さんの
冷静な対応と
適確なインタビューに

ことの重要性を知りました。


小さい国が
とても大きな国に見えます。

なにをどう
どこからどう
救助すべきか
対応すべきか

島国日本の
想定内だったはずの
災害に

現実の私たちは
なにひとつてだてのない無力感。


なにもかも想定内だったのにと
こおろぎはそればかり思って


想定できても
対策も準備もできないのが
人間なのだと


その存在の小ささを
思って悲しいのかもしれません。


そしてあらゆる場面で
人間の魂がためされることになる恐怖。

人が人として
何をするか

何ができるか

どう考えるか


そして


この大惨事のあと

日本人たちが

どの方向を向いてあるきだすか、
そのことも合わせて


絶望感から立ち直るには
時間がかかりそうです。



早々にアメリカが、国連が動いてくれるだろう
その迅速さに

ついこの前まで

焼肉屋さんからの5万円の寄付に発して
外務大臣も辞任させ、
今度は首相のお金の問題を論じ始めていた
この小さい小さい国の

この無力さを

比較せずにはいられないのです。


イキモノとして生まれたものなら
その命の限りを
平和に生きるべきなのです。

こんな災害で落としてはいけない命なのに

人としてかくも技術を発達させてきたのに

なにもかも失う、この自然の驚異。


電気もガスも
水道も


情報化社会の恩恵をいかに受けようと

ライフラインの安心感など全くない現実を


この不安の理由を
誰に聞けばよいのでしょうか。


こおろぎは
徹夜。
やり場のない憤りとかなしみで
時を忘れました。


ママが
「お気の毒ねえ」と言う、
その普通の言葉にも
激怒。
今回のすべての事態の重さが
たぶん、ママにはわかっていない。



もちろんこおろぎにも分からない。

無力感はそこにあるのです。



いいですか、ママ。
人間の力など
これくらいなのです。

そんな無力な
人間が
必死に築いてきたモノなど
大きな波が一瞬で破壊するということです。


自然を学び
真摯に生きるしかないことを
今声高に言ってもしかたないのですが


原発とはなにか
そんなことも知らなければ
恐怖もわかない。

津波地震の理由もしらなければ
逃げる理由もわからない。


災害対策とて
万全などありえなかった。


地震計が壊れた?
停電で使えない?


何もかも想定内なのに・・



小さい日本の深い文化に没頭していたこおろぎは
小さい国の地理的事情の前に
呆然としています。

けれど

何度も何度も
こんな災害に遭遇しながら
祖先たちはたちなおり、歩いてきたのも事実なのです。


そんな中、守りぬいてきたのが文化なのだろうと

だからこそ、神社仏閣がかくも多く、
それぞれに、祈りの菓子が残っているのだろうと

こおろぎは
真夜中のテレビを見聞きしながら

手元の寺社に縁の菓子の歴史を概観して
胸がいっぱいになりました。


最後には祈るしかなかった
小さい国の

切ない歴史を
しっかり見ることしか

そして未来を描くしか
できないのだと


そして
生命科学の領域では

命がいかに尊い

どんなにすばらしい仕組みのものか
それを伝えるしかありません。


テクノロジー
専門家に任せます。


だからどうぞ
何もかも
英知の限りを尽くして
想像力を駆使して
どうぞ
技術に走らず、
泥臭くても確実な手段で
人類を守ってください。


この度は被害のなかった札幌にあっても
携帯電話は全く使えず、
義父のマンションの電話は今もまだ不通。


そんな中、
コロ介の携帯電話だけが
活躍。


地震と同時に
ミクシーやツイッター
あちこちの様子が確認でき、
テレビの報道と同時に
コロ介のアメリカの大勢のお友達から
心配のメール。

日本が大変、コロちゃん大丈夫?という
メールがどっさりコロ介に届いて
コロ介も感涙。

一言「アメリカはすごいね」

そして
こおろぎは
各種ある情報ツールの長短を痛感。

使えない携帯電話、
しっかり機能していた公衆電話
家の電話・・・
トランジスターラジオ・・


技術とは何か、

こおろぎの農学部時代の恩師
正木進三教授が
遠回りに頻繁に触れられたテーマでもありました。

人間は何をしているのか

考えるだけで
気持ちが沈みます。



大学後期試験も大混乱。
コロ介が受験する大学は平常どおり入試実施。

あちこちに受験に行っている仲間全員の
安否が夕べ遅くわかったのだといいます。
クラスメイト全員の様子が分かったとのこと。
すばらしいです。


高校生の
このネットワーク、
携帯文化を非難など
もう誰ができるでしょうか。


キキもまた
ネットを駆使しています。
キキは
ぽつんと
「これからは、救助に向かう側になるのね・・」
と言いました。

そうですね・・・

キキは
国際保健も学び、多くの刺激をうけて
だから沖縄に行くのだし・・・
救助する側になるのですね・・
キキのやさしさと機転と
行動力が大勢の役にたちます。


なにもかも
胸がいっぱいの週末です。

時代は確実に変わります。

人類の明るい未来だけを
日本の絶対的な平和とナンバーワンを
信じてあるいてきた 
その時代は
今終わったのだと
こおろぎは思っています。


このかなしみと現実から
学ばないとすれば

本当に日本も人類も終りです。


心強く
こおろぎは考えていきたいと思います。


若い時代、若い世代に
多くを期待したいと思います。

どうぞ
この無力な大人たちを
よく見ておいてください・・・。


災害にあわれた方たちに
心からお見舞い申し上げます。