春・考えるこおろぎ

こおろぎ、不器用に暮らしております。
大学の後期の採点に
心ズタズタになったり
こおろぎの試験に満点とってくれる学生さんに
感動したり

心忙しい日々が続いています。

上の写真は過日の町田のレストラン。
丁寧なお料理でした。

ドラマチックな付け合せ。

お野菜が秀逸。


今こおろぎは
盛り付けの法則性を調査中。
和洋中華の盛り付けのルールを
歴史を追いながら
まとめようという
無謀な計画。
歴史は簡単にはたどれず、
そもそも古い日本語さえ読めないので
長期戦になりそうですが
現代の盛り付けにも急速な変化があるので
ちょっとワクワクです。

この写真は
以前このブログに載せたものの微妙に違う一枚。

本当によい材料で
丁寧に作ったお料理でした。


ところで
こおろぎは雑食ですが
このところ
徐々に徐々に
お肉に抵抗がでてきたようです。
実に困ったものです。



一種の職業病でもあるのかも。



今回の後期の試験問題にも出したのですが
「同化」というのはイキモノの必須の機能です。


植物は太陽を利用して光合成ができます。
自分で有機物を作れる。

でも動物はそれができないので
有機物を作った植物を食べる。
有機物を作った植物を食べた動物を食べる。
有機物を作った植物を食べた動物を食べた動物を食べる・・・。



そんなことでしか生きていけないわけです。

どんなにキレイごとを言っても
動物は残忍性から開放されないイキモノなのです。


辺見庸さんの「もの食う人びと」の
読後のあの強烈さは
誰もが共有すべきものかもしれません。

今度食生活論の中でも取り上げようかなと思うほど。


残忍性ゆえ
人はナイフやフォークを上手に使うことにこだわっているだけです。
手掴みから離れようとする。
皿にのせ、手をどんどんかけて食べようとする。


それだけのことでしょう。


ああ

朝から
興奮状態のこおろぎ先生です。


生命科学
食生活論
人間と自然という
全く違う講義を同時進行していると

ときどき全部繋がって
一つの答えがでそうになる。



レストランのようなわけにはいきませんが
だからこそ
丁寧に食の場面を扱いたいと思うばかり。


エゾシカが増えすぎたので
ハンター達が活躍。

かわいいかわいいエゾシカ
大切に保存しようという動きもあったのに
増えたら増えたで
食べてしまおうというのが人間です。

輸入のラムが一キロ800円のところ
北海道産の上等なラムは3000円。
それでも道産のラムを食べましょう、という
番組を見て
一切コメントありませんけれど


大切に大切にそだてられている子羊をながめながら

「ね?おいしいでしょ?」とジンギスカンを食べる神経は
情けなくもこおろぎには持ち合わせていません。


つりあげた魚を
船の上で食べる、

これぞ最高のお味であり
食べ方でしょう。


魚ならいいのでしょうか・・・

哺乳類だから抵抗があるのでしょうか・・・

ほうれん草ならいいのでしょうか・・・


犬も食べる文化があるのに・・・・



しかし
そんなことを言っていては
生きていけないわけで


ああ

生命を学びましょう。
生物、というより
生命を学びましょう。

だからこそ
食卓と生活空間、衣装の美学が
必要なのです。


こおろぎ先生、
春から大きく変わるかもしれません!