ドラマチックな日々

クリスマスパーティーの前菜の写真です。
今となっては懐かしいシーン。


ながらくご無沙汰のこおろぎでした。

14日、論文締め切りでした。
昨年12月からズーッと頭の中でぐるぐるしていた
データーや資料、考察が
一気に形になりました。
寝たのか起きたのかわからない時間を数日続け
難産でしたが
最後は若いお仲間たちの冷静な判断力と
行動力でかっこよく仕上がりました。
感謝です。
そしてその翌日・・・



あーなんだっけなーっ

15日って、なにか忙しいことあったんじゃなかったかなーと
布団の中で考えていたら


階下で足音。
あらら、コロちゃん、早起きだわ・・・と
思っていたら

「おかーちゃまーっ、朝ですよーっ」

とコロちゃんの元気な声。


「はやいわねーっ」と言うと

「試験ですからねーっ」

「・・・・・・・」


「遅刻するよーっ、ご飯!お弁当!」


「・・・・・・・・」

「早くっ!」

「こ、こ、コロちゃん・・・もしかして
センター試験どすか?」


あまりに慌てておもわずの京都弁。



「いいからっ、早く起きてっ!」



ああ
信じられません。
こおろぎ、娘のセンター試験の朝、寝坊。


ま、試験受けるのはこおろぎじゃない・・・とはいえ、


あまりに緊張感のない母でありました。

論文執筆疲れやらなにやらで
バタバタの朝となりました。



あわてておむすび作ろうとして
ふりかけを全部ひっくりかえしました。

急いでお茶を入れようとして
お茶の葉を床にばら撒きました。

大雪。

「コロちゃん、よくここまでがんばりましたね」
とあやうく感傷的になって涙がでそうに・・・。


「あのさー、どうでもいいけど、
寝坊するってどうなの?!」



「はい・・・めんぼくありません・・
来年はちゃんと起きます!」



「来年って?!」



「ア、縁起でもなかったです、すみません・・」




という
ひどい朝でありました。

このひどい母にもかかわらず


コロ介さん、15,16日、センター試験無事終了。


果たして結果は・・


撃沈の様子。


ま、でも、よくがんばりました。
あの心細いコロちゃんとしては、
喘息やらアレルギーやらでヘトヘトボロボロの日々もあった
弱虫コロちゃんとしては
上出来です。

あとは前期、後期に
とりあえず果敢に挑戦して
あたってくだけるもよし。

人生、長いです。
じっくりやりましょう。

したがって
コロ介の道は3月末まで未定。


ちなみに
こおろぎは
何十年も前、3月31日に弘前大学の合格通知を受け取ったのでした。
遠い遠い昔のことです。
国立大学しか受験できなかったこおろぎの
切ない春でありました。
でも、そんな学生がたくさんいたのです。
そして今だってそうです。
子どもには苦労をさせたくない・・・という親御さんにお会いすることが
多々ありますが、
苦労をさせるとかさせないとか、そんなことより
子どもが歩きたい道を歩かせてやれたらいいと
こおろぎは思っています。
仮にイバラの道だとしても
その棘に触れなければ痛みはわかりませんからね。

親が支え、守ってやれる時期など短い。
とはいえ、あまりに支えず守ってやってない
ダメ母がこおろぎなのですが・・・・。


キキは現役のとき、
前期、後期のみ受験して失敗。
一浪の末、臨んだセンター試験では
まさかのマークミスで数十点を失う。
楽に9割超えてたはずの得点がまぼろしとなり、
志望校変更の大騒ぎ。
気持ちを取り直して、志望校変えて受験。
一ヶ月の猛勉強で合格した時の
あの嬉しさ、生涯最大だったかも。
合格発表の掲示板の前で
泣きながらテレビのインタビューに答えていた
キキは
目下国家試験の勉強で青ざめています。
あっというまの6年間でした。



受験はいつだって一筋縄ではいかないものです。

それでも
一度や二度、果敢に挑戦することは
本当に大切な経験です。

不安と戦いながら
心細さと闘いながら
必死に自分と向き合うことは
将来絶対に「力」になります。

こおろぎに
もし「ど根性」がちょっとだけあるとしたら
18歳のあの春、身につけたものかもしれません。


それにしても
こおろぎは
母親としての自覚はないですね。


「◎◎ちゃんのパパはねえ、◎◎ちゃんの受験が終わるまで
禁酒してるんだって。」

そして
「○○ちゃんのママは○○ちゃんが合格するまで
ダイエットに挑戦してるんだって」



「へえええええええっ、みなさんご立派な親御さんでいらっしゃること・・」
と、三杯目のワインを飲み干したこおろぎでありました。


このところ
ブログが書けなかったのは
コロ介の試験があったからではないのです。


こおろぎは17日、某大企業にご依頼いただいた
講演があったからです。
東京や全道各地からお集まりの
一流企業の気鋭のメンバー
百数十人を対象に・・・

論文を仕上げたのと同時に
準備にかかり、
講演の5分前まで
パワーポイントの画面を修正。
150枚に及ぶ写真や資料をつかっての講演となりました。

タイトルは「男とは何か・女とはなにか」
という
不可思議なもの。
自分で提案したのですが・・・




こおろぎは
ずーっと誰にも褒められることなく暮らしているのですが

本日、今回の講演のご依頼主さまから
ご丁寧なメールをいただきました。

その中に
今回ご出席なさった方がたのアンケートから3件の
お声をピックアップして添付いただきました。
本当にホッとしました。


DNAの写真から歌麿の絵画へ話はとび、
レンピッカの絵画もあれば
カエルやキリンの写真
歌舞伎の写真もあれば
減数分裂の図表も
心理テストも
ロートレックの絵画も・・
アンドロゲンの分泌量の変化と
りぼんの騎士、ベルサイユの薔薇の関係・・
という
滅裂な画面でしたのに
アンケート結果から
高くご評価いただいて
安心しました。


あんまり嬉しいので
Nさんからのご報告メールをコピーして
当ブログにも記録のために
添付しておきます。


めずらしくめずらしく褒めていただいたこおろぎでした。


Aさん
「考えたことのない分野を科学されていることに驚きました。
知らず知らず、テンポの良いお話に引き込まれていました。
家族や職場の人間を更に深く理解する新たな軸にさせていただきます。
ありがとうございました。」



Bさん
「将来の人類像が見える根拠がわかりそうな気がした。
研究成果をまっしぐらにお話する姿勢に感動した。」



Cさん
「事例をもとにした男女の比較は新たな好奇心を持つキッカケとなりました。
特に1500〜年代の絵を見る時に当時の生活をイメージし
関心を持つことができます。
今後の美術館でも新しい視点での発見ができるものと思っています。
帰属性についても、クロダイのように変化していく年令になったこともあり、
今の立場からの変化を楽しみたいと考えます。」



今回の講演の内容を
なんとか膨らませてまとめてみようと思っています。
それほど、この準備はこおろぎ自身が面白いと思って
進めました。
人間は実におもしろい。




そして18日は
朝から大学。
午後はHTB、イチオシにうかがいました。

今年になってからずーっと
寸暇なし。

家中大散らかり。
今夜から復旧したいと思います。

これから大学、試験問題作りやら採点が続きます。その前に
まだ何度か講義あり。
そして3月末までが締め切りの大仕事が3つ。
また執筆の日々を明日からスタートさせます。


「イチオシ」の特集が餃子だったので

今夜は餃子鍋でした。

たっぷりのお湯に少々のタレを入れて
白菜とモヤシとスープ用のぎょうざ(紀文)を。
最後にニラ。

七味や、柚子胡椒とポン酢でいただくのですが
本当に美味しい。

紀文のスープ用のチルドの餃子、初めて食べましたが
皮がしっかりしていてなかなかいいですね。

昔、全寮制の医学部専門の予備校で教えていたころ
学生たちと食べた思い出の鍋です。

あのころ教えた学生たちは
みんな立派なお医者さんになったのでしょうか。
この季節、なにかとセンチメンタルになるこおろぎです。


でもこおろぎは元気。
りきまるも
カメのたっちゃんも元気です。


今日の写真はコロ介がセンター試験を終えた夜、
家族で集った慰労会。外は猛吹雪。
ストーブは赤く燃え・・・。
北国の春はまだまだ先のようです。