軽い失恋

素敵な写真です。
先日の陣内先生のお料理です。
この黄色いコーンの寄せモノを盛ったグラスは
最近リサイクル屋さんで
ゲットしたもの。
悪くない品で新品。
ブルーのお皿は某所のアウトレット。


そしてこちらもまた
美しい野菜とつくね。

この大鉢、最近大活躍。


さて
なにかと多忙。
出席簿の整理やレポートの採点など
時間が足りません。

そんな多忙なこおろぎなのに

海老蔵さんの婚礼が放映?
なにそれ?!


ちらっと観ただけですが


不動明王を外に持ち出しての挙式とは
また
なにがどうして
そんなオオゴトなのでしょう・・・・


こおろぎは
結婚衣装について博士論文を書いたので
日本の婚礼については
もしかしたら
相当詳しいです。
そのこおろぎは
断言しますが

結婚式というのは
本来「人前」で行うものであり、
「神前結婚式」は明治時代、
下田歌子さんという「時」の文化人が提案したものです。
断じて日本古来の方法ではありません。

仏前に関しては
詳細に書くことはできませんが
お寺にはお寺の役割があり
残念ながら
お葬式もお寺の仕事ではなかったようです。



つまり
生まれるのも
死ぬのも
結婚するのも
「自宅」であったということです。


いつのまにか
神社とお寺に
結婚式とお葬式が
「仕事」として提案されたというのが
事実です。


あんなに苦労して調査して書いた論文を
書籍にしていないことを悔やむばかり。
なんとかそちらも形にしないと・・・と
改めて思った次第です。


白無垢も
決して「古来」のものなどではありません。


そして角隠しは
女性の外出時の塵除けであり、
花嫁の特権ではありません。


なにゆえ、「古来の花嫁衣裳」に
角隠しがセットになったのか不思議です。

まだ、
「綿帽子」のほうが
デフォルメとしてはおもしろい。


白無垢の場合、分厚い内掛け(これは御殿女中の衣装です)
を引きずって・・・というなら素敵(?)ですが
「今回」はちょっと軽めの着方。
それに綿帽子ではなく
角隠しというのも軽装。
いえ、角隠しというのは
塵除けですから
外出用の姿です!


とにかく
お寺での挙式のはずが
雅楽神道風に響き
違和感。

三々九度も不思議。
もっと驚愕したのは指輪の交換。


雑食日本の極みを観て
こおろぎ
混乱。


多忙につき
かいま見たウエディングドレスは
桂先生の作品ですから
ドレスとして完成度は高いのは当然ですが


20年時代がもどった感があるのは
ドレスの罪ではなく
着る側になんらかの違和感を感じさせる要素があったのだと
思われます。

大好きな海老蔵さんのお嫁さんに対して
これ以上書くと
ただの嫉妬、妬みにしかならないのですが


とにかく
20年前の場面に見えたのは事実です。


こおろぎ、本当に結婚衣装に詳しいですから!


似合ったかどうかとか
素敵だったかどうかとか
好きかどうかは別にして

たとえば
山口百恵さんのあのレシーバーのような
ヘッドドレスとスレンダーな衣装

岡田美里さんの
上品なデザイン、

二谷友里恵さんのシンプルなデザインと
時代を象徴した背景の花の装飾など


記憶に残るような鮮烈さ、
その時代の先端を飾るような印象が
欲しかったです。


ブーケのサイズは
あえて計算してのことだと思いますが
インパクト不足。
緑の分量、要検討。
ドレスとの格付け、検討不足。

ああ
それにしても

海老蔵さんのブートニアの
あの「茎」の長さ。

こおろぎ、涙がこぼれそうでした。

日本のブートニアは大きすぎます。
これは三浦友和さんあたりから
大きくなったのです。

レコード大賞のコサージュじゃないんですから
絶対におかしい。

新郎の胸につけるのは
コサージュではなくブートニアというもので
ブーケの一輪、一葉であるべきです。
ボタンホールにそっと挿す程度。


にょっきり足の長いコサージュなど
断じて男性の盛装の胸に欲しくない。


いつまでたっても
日本人の婚礼衣装は奇妙なままです。


そうそう
挙式の宣誓も

「新郎○○」
「新婦○○」

っておかしい。

自分で新郎だの新婦だのと名乗るのって
おかしいでしょう。


作られた儀式


これが現代の挙式と披露宴です。


あの場でどうしても指輪を交換したいのなら
西洋に倣って交換したいのなら
それこそペアでなくてはおかしい。

女性がダイヤまみれで
男性が太いゴールドでした・・・


これってそもそも不協和音。


小姑のように
あれもこれも気になったこおろぎでした。


「昔から・・・」に騙されてはいけません。

「みんながそうしている」というのも怪しい。


「しきたり」も疑ったほうがいい。

だれかが仕掛けた、奇妙な演出も
時には悪くはないかもしれませんが


それが隠れたところでビジネスになり
本来の伝統を壊して
いつのまにか奇妙な怪しい文化を作り出し
どんどん進化を続けることだけはやめさせたい。


ヨサコイソーラン祭りのように

もうどうにも止められない新しい祭りもあります。
もうどうにも
もう本当にどうにも・・。

しかし
人々のあいだに
深く根付き、大切にされてきた祭りや
日々の行事はとにかく大切にしたい。
失えば
再びとりもどせないのですから。



結婚は親しい者たちの間で
「人前」で行ってきました。

それに戻すべきだとこおろぎは思っています。

今さらできないコト・・・の一つかもしれませんが

「仲人」を切り捨てた現代人なら
きっとできるはず。



「仲人」こそ
捨てなくてもよかった「形」かもしれないのに・・・。


「近代」は乱暴な時代だと


こおろぎは海老蔵さんの結婚式大狂想曲を
かいま見て思った次第です。

装飾花と
列席者の衣装調査のため
録画したので
時間のあるときゆっくり見てみますが


梨園の奥さまが
異国の王妃の王冠をつける不思議

ここであらためて
梨園という「括り」のすごさも
思わずにはいられません。



さんまの蒲焼の缶詰でちらし寿司を作り
どっさりキャベツを入れた肉じゃがと
人体実験で食べ続けている舞茸の炒め物で
元気なご飯を食べたこおろぎは
なぜだか
いろいろな闘志が湧いてきています。


こおろぎ
被服学で学位をとりました。

先日掃除をしていて
見つけた学位記です。

こおろぎは
あれこれ学びましたが

最終的に博士号は
「被服学」でとったのだと
あらためて観てちょっと感動したのでした。

縫うことも繕うこともできないこおろぎですが
ちょっとだけ論じることができるのは
全身の神経が痙攣するほど勉強したからです。


諦めよっと。

海老蔵さんが
幸せならそれでいいです。


どうして彼女なの?

とはもう言いますまい。

海老蔵さんが息子なら
こおろぎ泣き明かすかもしれません。

もっとおもしろい、たくましくあかるい
もっとめちゃくちゃ男っぽい女性じゃ
だめなの?

少女マンガに出てきそうな
どうして彼女なの?

ああ

もう諦めます。


海老蔵さんの
情けないほどの惚れっぷり
あきれるほどの「お熱」が
とっとと覚める・かつ・冷めることを
祈るばかり。
よい舞台を続けていただくことを祈るばかり。

軽い失恋気分は
仕事で忘れることにします。


不細工でも
わが娘たちの
たくましさと
雄雄しさ
炸裂した明るさと
男どもに媚びない凛々しさが
なんとも素敵に見える今夜です。


気分転換に
簡単なクイズです。


これはなんでしょう?

すぐにわかりますよね!?

今回は正解者多数と予想されますので
賞品なし。


こおろぎ組に
素敵な週末
そして
涼しい週末でありますように!