続クリスマス・・・・

madam-cricket2009-12-16


今日の授業で
「食」と「芸能」の共通性について
話したのですが

え?

なに、それ・・・

そうなんです

「食」と「芸能」

一過性であり、無形性であり、
再現不能であり、
観客があり・・・

熊倉功夫先生もおっしゃってますが


まさに

こおろぎにとっての
「食の場面」は
まさに
「芸能」なのです。


日常は非芸能性でいい。
飾る必要などない。


でも非日常は芸能であらねばなりません。


本当に
悲しいことも
切ないことも
腹の立つことも
腑に落ちないことも
心配事もどっさりある日常だからこそ


その「ケ」に対する「ハレ」。


自分のための「ハレ」。

こおろぎは
私たちの「ハレ」を大切にしたいと思っています。


見てください、この装いの美しいこと。


たたずまいの
美しさ。
彼女は毎回、さらりと和服を着こなして
ご参加くださいます。
普段のレッスンには、これまた活動的な装い。
これぞ、見事な大人の女性の「切り替え」です。



今回は熊谷勇大さんのヴァイオリンと
薮田健吾さんのギターを皆様楽しみになさっていました。


Iさんの帯にはヴァイオリンの絵柄。

粋な着こなしがいつも素敵な彼女の
コレクションにヴァイオリンの柄があったなんて


本当に素敵でした。



今日の授業で

モダンとクラシックの特徴を
あれこれ話していて

つくづく思いました。


音楽も同じ。

ルネサンスにはルネサンス
バロックバロック

揺れる曲線があって


美術も建築もそうであったように


食卓のイメージも
小さいながら
同じだということ。



テーブルコーディネートという
「新しい」領域を日本に作ったのは
クニエダヤスエ先生です。

その後
急激で異様な発展を見せた
領域ですが


その理由は

そこに
あらゆる可能性を凝縮できるからだと


今日しみじみ思いました。


そして
同時に


けして
だからこそ

食の場面は

遊びすぎてはいけないということも

肝に銘じたのでした。


それは「食」だからです。


主役は
食卓を演出する人であっては
決してならず、
「観客」でなければならないからです。

そこが
芸能との共通点。

わすれてはならないと
強く思った次第です。



音が流れ、
美しい場面があり、


時間は静かに流れました。


お教室は来年25年。
大切にしてきたつもりでしたが

皆様に大切に育てていただいたのだと


胸がいっぱいになった
こおろぎでした。