秋本番

madam-cricket2009-10-06

小さい写真は
りきまるが昔、スヌーピーだったときのものです。
今は顔を剃られて、ホウレイ線の見えるワンコになり
犬としてはちょっとお気の毒な感じになっています。

とにかく
毛の伸びるのが早くて驚きます。


そしてコロ介撮影のヴァージニアの風、なかなかの写真が続きます。



こおろぎ、このところ
なにかと穏やかに暮らしていましたが
昨日とうとう久々の戦闘モードになりました。


世界で一番おいしいラーメン屋さんがこおろぎの家の近くにあります。
でも
あっというまに大人気になり
並ばなければなりません。
したがってママを連れて行けないので
出前してくれるラーメン屋さんを開拓しようと
ご近所のお店にはじめて行ってみました。
チェーン店もあるお店です。

味?
平均的。
ママは満足するはず。

しかし

許せないのがチャーシュー。


センセー、チャーシューで戦闘モードですか?と
呆れられそうですが

これは大問題です。

久々にひどいチャーシューに遭遇して
こおろぎはそれまで頭に浮かんでいた
いろんな仕事のアイディアが全部消えてしまった気がします。


ラーメンの命はチャーシューではありません。
しかし
チャーシューは
命を支える大切な柱なのです。


悪い豚肉の悪い部位を
適当に煮たチャーシュー、最悪。

しかし
これから冬に向かいますから
出前のリストは必要。

我慢して食べて
お支払いするとき
出前お願いできますか?と

チャーシューの恨みをこらえて聞いたら


「は?お近く?」

だと!


なんだなんだなんだ?その対応。

「はい、近いです・・」



「いまお品書きないんだよね」


なんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだ?


奥歯と親知らず食いしばって笑顔つくった立派なこおろぎは



「ショップカードとか電話番号いただけますか?」と
歯を食いしばったまま、立派な質問。


「は?だから、今ないんですよー」



すいませんでも申し訳ないでもない。


ここで切れたこおろぎ。


「あ、そーでしたそーでした。しっつれーしましたっ
メニューもチラシも、ショップカードも電話番号もないんでしたねっ
しっつれーしましたっ。
聞いた私が悪かったわ。
どんな方法でも調べられますから。
でもねーっ、お客の質問にいちいち
は?ってのはないんじゃないかしら・・・・」

と、チキンハートなりにしっかり言うと

再び、まさかの
「は?」
だと。


こおろぎも
受けてたって
「は?」
と言ってやりました。


するとオッサン、

「あのー、アイスどうぞ・・」
と冷凍ボックスを指さしました。



みるといろんなアイスキャンデーがびっしり。
お金を払ったあと、そういえばみんな勝手にあけて持っていってた。


なにもかも腹が立つ。


ラーメン屋はラーメンで勝負せんかいっ!

激安アイス配る前に
チャーシューなんとかせーよっ!


といえないこおろぎ、


「ラーメン食べにきたので結構です。
油のあとすぐアイスたべるのってはおなかに悪いですからっ」


こおろぎ、精一杯の反抗。


ここで血圧あげてもなんなんですけど


こおろぎは腰の高いお商売人が大嫌いです。


どんな商品にも
商品に見合った
売り方があります。


商品に不相応な応対や
環境もよくない。


気軽に食べたいおそばやラーメンを
仰々しく提案されるのも困るし


お気軽なお菓子を大仰に包装するのも
おかしい。


当然、売る人の
不遜な態度や
間違った言葉遣いや態度も問題。

街づくりには
お商売人の態度、大きく影響しますから。


料理に頼って
売り方間違ってる料理人が多すぎる。
その逆で
たいしたことない料理を
大袈裟に売る店も多すぎる。

接客というそんな軽いことではなくて
「魂」ですよ、食を扱う人間の!



そうです
ラーメンには
ラーメン作り、ラーメン売りの
魂を込めなければなりませんっ


魂のない人はラーメンを売ってはいけませんっ




ラーメン屋さんで血圧あげながら
このところずっと数学をやっていました。


人間と自然の関係を教えるという
難題。

去年もやりましたが
教える側にも反省が残りました。


教科書のない講義で
どう学生に考えてもらうか・・・


A4の紙がどのようにカットされるか
紙の寸法の話から
黄金比に発展するのは
簡単なようで難しい。

建築や絵画、彫刻に黄金比が見られることは
説明ができるけれど

自然界や生物の形態に
黄金比のバランスを発見すること、
その理由を考えることは
けして簡単ではありません。


なんとか数列、かんとか級数・・を
ああでもないこうでもないと
考えて

文系の学生さんが考えやすい方法を
あれこれ模索した結果、


授業のあと学生さんたちが書いた
レポートを見て
こおろぎ
安堵。


「いままで数学なんか何の役にもたたないと思ってたけど
今日生まれてはじめて
おもしろいと思いました」


「びっくりする内容でした。
家に帰って弟と妹に自慢しようと思います」


「来週も楽しみにしています」


「先生の話し方と奇行?が大好きです・・」
というのまで


もちろん
ちんぷんかんぷんの人もいて当然でしたが

ああよかった・・・

そう思ったのでした。


教える側は
いつだって
「出来る子」を想定してしまう。


出来ない子に標準あわせていると思っていても
つい
出来ない子の出来ない理由を見逃してしまう。


数学と理科の嫌いな子は
本当に大嫌いなわけで

できないから嫌いなのです。


おもしろいことを伝える努力を
してこなかった教師がたくさんいるのだと思う。


こおろぎは
充分な落ちこぼれなので
わからない学生の気持ちがよくわかる。


計算問題なんて
今さらできなくていい。


ただおもしろい・・・と思ってもらうだけでいい。


花びらの枚数、
葉っぱの付き方、
巻貝の巻き方・・

それらが数式で表されるなんて

雪の結晶も
リアス式海岸のがけっぷちも
数式で理解できるなんて


ワクワクするわけです。


こおろぎのワクワクを
なんとか伝え続けたいと思います。


ラーメン屋さんで無駄に血圧をあげ

大学の講義室で
数式を力説してまた血圧あげて

大忙しです。


そしてさっきはさっきで

通販でお試しセット1050円で買った化粧品の
会社から電話。
話慣れてるオバサンです。


今なら500円わりびきで
しかも3点セットで18000円のところを15000円で
しかも定期的に購入ならさらに安くなって
おまけに
化粧ポーチにトラベルセットもつけます!という

甘い甘いお誘い。
実に上手。



確かに悪くない化粧品ですが
ちょっと物足りない使い心地。

そう電話で答えると

「あらあら、そうでしたか・・
ご苦労なさってるんですね、ひどいんですね、お顔?
そんなに乾燥してひどい肌荒れなんですか・・」
って


お会いしたことのないオペレーターさんに
ひどい顔だと同情されて


ふと我に返ったのでした。


もうちょっとで
おまけにつらて
15000円も出してしまいそうでした。
危ない危ない・・・
誘惑の甘い罠!


世の中には
ダメなラーメン屋さんも
お口上手なセールスレディもどっさり。

心強く、
我を失わず
しっかり生きていこうと思うこのごろです。