バチ


なんとしてもテレビ体操、6時半にするぞと

強く思って布団に入ったため
ねむれません。

情けないほどねむれず
また起きて

本を読んだらますます目も頭も冴えて

それでもうとうとして

それなのに4時、
4時半
と目が覚めて

ああテレビ体操しなきゃ、しなきゃ、しなきゃと


約束だもの、絶対にしなきゃと


誰と約束したのか分からないのに

5時、5時半と
ほとんど、徘徊状態でウロウロして

電気釜のスイッチ入れて

ここで寝たから失敗したんだわと

大反省して


凛々しく本など開いてがんばって
いよいよ6時29分。

いやあ、久しぶりに合格発表待つ気分。
これまで二人の娘の何度もの発表シーンを
一気思い出しました。

キキの中学受験はこおろぎがアホだったので
さっぱり事情の分からない広島県でなんと5校も受けて、
おりこうなキキは全部合格。
でも第一志望は20倍だったか何十倍だったか
小さいコロ介の手を引いて
震えながら見に行ったんだったわ・・・
そんな
おりこうだったキキも
大学受験は見事な失敗。
それなのに
受かってる・・かも・・・なんていうもんだから
感動は直接・・と二人で見に行って撃沈。
勝手に小さい母娘を狙ってたテレビ局がいくつかあったらしく
「え?落ちたの?
この派手な親子、落ちた?!」と
「え?マジ?他、他、他あたれ!」
ああ、本当に他人って冷酷。
詫びる必要のないオニイサンたちに
「すみません・・」なんてあやまったりして・・・。

そんな冬の日もまた
思い出して



ああ大袈裟な朝でした。

じゃじゃーん、

みごとに6時半。
ひゃっひゃっひゃっ


えらい、こおろぎはえらい。

全国のみなさん
おはようございます!


大満足、大充実感で体操していたら


階段上がってきたコロ介に

「なにバタバタしてんの!」と一喝。


「体操!」
というと

「体操じゃなきゃ、問題だよ、その動き!」
と言われる。


「あのねー、お弁当作ろうとか朝ごはんしよーとかさー
思ったりしてない?」


「はい・・・」


「フツーさー、6時台に家でる家族いる場合さー、
体操よりご飯じゃないのかなー」


「はい・・・ご飯は炊けてます・・」


寝たか寝ないかわからなほど緊張して
秒読みではじめたテレビ体操なのに


「遅刻するよ!」という脅迫。


こおろぎ、テレビ体操の後半、諦めました。
こんなにがんばったのに

寝ないでがんばったのに、


「おなかすいた!」と偉そうに叫ぶコロ介、
喘息やらなにやらで不調だったのに
復活したらしい。


ああ
美しいっ!
母は娘の犠牲になったのでした。



自分のことより
娘のために



これを母の愛といいます。



でも思えば
これがはじめて
「自分のことより
子供を優先させた」ことかもしれません。



そうだわ、
ほんとうに
今まで一度も
子供を優先させたことないわ。


参観日も試験もなにもかも。



そういうわけで
歴史的事由こそあれ、
まことに不本意ながら
本日
テレビ体操、まさかの中断となりました。



これはひとえに
事前に朝ごはんを用意するとか
お弁当を作るという
基本的なことを怠っていたためで


再びの反省。



そんな反省の続くこおろぎ



金曜、土曜と体操をサボった
そのバチがあたりました。


日曜日、
どうしても行きたかったお店がお休み、
仕事相手がつかまらず、
あれもこれもとどこおり、

あげくの果ては
お昼作ったチャーハンを元気よく混ぜていたら
輪ゴムの切れ端発見。

緑の野菜がなかったので
クレソンを切っていれたとき、
クレソンを縛っていた輪ゴムを
確かにこおろぎは包丁で切りました。
捨てたはずですけど

でも

フライパンのチャーハンの中で1cmほどの
湾曲した切れ端発見。
ところが発見したのに
木べらでひと混ぜしちゃったから大変。


「なにしてるの?」といつも空腹のコロ介。


「サガシモノ・・」

「フライパンの中で?」

「はい・・」

「なに?」

「輪ゴム・・・ですけど・・」


「は?」


アホな母娘は
日曜日のお昼

大きなお皿何枚も並べて
チャーハンをうすーくのせて
輪ゴムさがしをしたのでした。


はじめは
ウオーリーを探せみたいだと
喜んでたコロ介ですが

途中から食べ始めました。

あっ見つけた!というのは全部
こげたタマネギかベーコンの端っこ。

塩、こしょうしてバター入れた段階で気がついたので
味がないわけではなく・・・


「もういい、輪ゴム食べてもいい!」
とコロ介。


「りきまるだってウンチで出たもんね!」
と言うと


「反省すくないわねえ・・」とコロ介。

ごもっとも。


そもそも
たかがクレソンの小さい輪ゴムくらい
フツーにとればいいのに

なんで包丁で切るの?
と問われれば返す言葉もなく。


再びフライパンに戻したチャーハンを熱して
お醤油で味直してママの部屋に運び

「ママ、輪ゴムに気をつけてたべてね」というと

「ハイハイ、わかりました!」とママ。

ギモンシツモンなし。
ありがたいような情けないような午後でした。


家族のだれかが輪ゴムの切れ端をたべた
本当に情けない午後でした。


つまり
軽いバチって
やっぱりあたるんだわ・・と
思った次第です。


ミツバチとか
働きバチとか
なんだかそんな感じの
へんなバチが
あたった日曜日でした。

そして
月曜の朝は
コロ介にしかられて
体操中断。


思い通りにいかない日々。

タンタンとタンタンと
生きるだけです。



本日の教訓:

「クレソンの輪ゴムは包丁で切らない」



反省ばかりです。

明日こそ
テレビ体操、
しっかりやろうと思っています・・・。

(月曜日の深夜筆)