キムチに黒ビール

madam-cricket2008-07-17


あまりに疲労
こんなときはキムチに黒ビール。
美味しいキムチ、見つけた。


函館日帰り往復、講義でも張り切りすぎてヘトヘト。

現代日本における外食産業の受容について」というテーマを与えたら
「センセー、需要の間違いじゃないですか」という質問を
時間差で3度受けた。
ジュヨーという音からは
需要しか思い浮かばないのか。
受容と書いたら
ザワザワしていた。
しかもなぜ時間差で3人から同じ質問。
聞いてないんだわね・・・・。


1970年代以降、ファミリーレストランやチェーンレストランが
受け入れられた背景について・・などね・・・と言ってるのに
「センセー、需要の間違いじゃないですか」という質問。

黒板に長く書くのは大変だったので省略しながら書いたら
「そのくらい省略しないで書いたらいいじゃないですか」という学生もいた。


ふーん、そうね、おっしゃるとおり、省略しないで書いたらいいよね。
でもね、なぜ書くかといえば、
伝えるために書くわけで、
すでに内容が分かっているあなたに、
書きゃいいのに、と言われるのはおかしい。


小さな小さなことだけれど
なんだかね・・・。
若さってこんな感じなんだわ。
彼らは間違っていない。
ジュヨーは需要だと思ったのだろう。
そしてどうしてそんなこと省略するんだろうと思ったんだろう。
でも
その自分の「確かさ」を確信している、その感じ、これが若さだ。
正しすぎる率直さ、
その堂々とした「反撃」が
若さだ。



無礼かもしれないことも省みず、
無礼なのはそっちじゃないか、とさえ思う
その堂々とした正義、それが若さだ。


曇り空から大粒の雨。


今日はそんな函館だった。


でもこおろぎはおもしろかった。
授業はいつもおもしろい。
どっさり発見がある。


H先生にお菓子をテーマに調査したいとご相談したら
アイヌの食事について先生が書かれたご本をいただいた。
帰りのJRで読んで、胸がいっぱいになった。
聞き書き調査の凄さがあった。


いろいろ中途半端な作業をかかえているけれど
当面、お菓子とお茶に絞ろう。ここでいうお茶は「茶道」では断じてない。
サミットでも首相夫人がお茶をたてていたけれど
「茶道」は本当に日本の文化だといえるのだろうか。
大多数の「庶民」のものではないと思うこおろぎには
茶道はどうにも「遠い」文化なのだ。
もてなしについて学んでいても、必ず「茶道」が根底にある・・・という
ところに行き着くことがあるけれど
本当だろうか。


長屋のはっつあんや熊さんは茶道とは無縁だった。
おしんも、北の国からの蛍ちゃんと純君も茶道とは無縁だった。
お茶の文化と茶道は違う。


茶道のお菓子ではなく、
普通の人の普通のお菓子、
普通の人の普通のお茶、


これにしか興味がない。


中国の先生と今いろいろお話しているのだけれど
実におもしろい。文化人類学が専門の彼女と
もしかしたら共同研究を開始するかもしれない。
中国でも中国茶が突然「格式」を持ち始めたらしい。


日本の茶道を見習って「正しい中国茶」を語る人たちが増え、
ビッグビジネスになろうとしているらしい。


なんにでも怪しい商魂が絡む。
からんでいいのだけれど
本筋が見えなくなるのが怖い。

振り回されるのも怖い。


なにかとヘトヘトの夜、
キムチに黒ビール。
ホワイトチョコレートもある。
こおろぎの贅沢などこの程度。


うっかりかいま見たテレビドラマ、「四つの嘘」
思わずぐいっとひきつけられたけれど
このイライラはなにか。
NHKのアメリカドラマ「デスパレートな妻たち」に
構成、ナレーションの入れ方が酷似。
通りがかったコロ介に聞いてみたら
チラッとみただけで「デスパレートにそっくり」とのこと。
なにがどうそっくりか、そんな分析する余裕ないけれど
なんだかね・・・・。



あれもこれも大騒ぎの生活、
テレビにイライラしてる余裕はありませんでした!


そんなことよりアイヌの食文化の興味は尽きない。
そして、私達の本当の食の歴史をなんとかつむいでみたい。
お菓子という、主食からはずれたわき道の「食」の世界、
少しずつ検討していきたい。


幸い、関西にも広島にも縁がある。
中国のお菓子の話も興味深い。
悲しいことがどっさりある。
でも、次々に湧き出る興味や
「センセー、いつも元気ですね!」という
学生の声、仲間の声で
ネジが締まる。
これで十分じゃない?


写真は、先日の料理研究会の中の二品。
掻き揚げには感動した。連日練習しているこおろぎ。
コロ介もママも「もう揚げ物はいいわ・・・」だってさ。