ママ・病院に行く

madam-cricket2008-06-09


こおろぎのママ、病院に行く・・・の巻。


元気ハツラツ、レディース麻雀教室のマドンナ、しかも強い。
大三元を何度も出しちゃうし、プロになりそうな勢い。しかも
毎回和服で、週2度のレッスンに帯、着物、帯締め、同じ組み合わせはないという
意気込み。わが家の主婦業、すべてこなす84歳。


そのこおろぎのママが足の激痛を訴えた。


左だけでなく右も傷むというし、太もも全体だというし・・・
これは腰かも・・・とこおろぎの知恵。
とにかくネットで病院を調べつくして、結局コロ介の背骨を見ていただいた
某整形外科へ朝早く行った。
手専門、足専門、背中、首・・・いろいろな専門の先生がおそろいで、すばらしい整形外科専門病院。
さて、ママ、ドキドキの瞬間。



「痛い、痛い、ああ、もうママ、終りだわ、
三津子ちゃん、お世話かけたわね・・・
お掃除途中だし、いたたた・・・っつ」


ママ、相当な痛みですっかり弱音。
でも病院に行くと、ママより若いに違いないおばあさんやおじいさんが
どっさり。
途端に背中伸びたママでした・・・。



それでも痛かったんだわね、なにかと弱気。


そんなママ、1番にレントゲン室に呼ばれた。
するとしばらくしてママの声。


「三津子ちゃんっ、来てちょうだい!」

とんでいくと
診察着上下、ま、パジャマみたいな甚平みたいな、それを着るのがいやだと
抗議していた。


「着ていただかなくては困ります」と怖い婦長。
「でも痛くて立っていられないのにこんなの着ることできません!」とママ。
「でも歩けるし、他の方よりずっとお元気ですよっ。」
「お元気ではありません!」
「とにかく着てください!」
「三津子ちゃん、こちらの方、こんなの着ろっておっしゃるんだけど、どう?」



ああママ、こおろぎは喧嘩は大得意です。生徒さんのためなら
どんな喧嘩もいといません。でもママ、この場合は黙って言うことを聞くべきです。


「あのね、婦長さん、これ、おズボンってのはだめだと思います、私。
スカート式ならご高齢の方もご不自由ないってもんです。
足腰痛いのに、こんなパジャマの形じゃ、ね?そうじゃありません?」
「ハイハイ、ハイハイ、わかりましたから、早く着替えてください!」


ひえーっつ、ママ、叱られました。


ま、ママは正しいのですが、行列になってる待合室のまん前で診察ガウンのデザイン議論しても始まらない。


かくしてママ、始めてのかわいいパジャマ姿で登場。


「まったく、レントゲン一枚撮るのに、なんだってこんな着替えするのかしら!」
というママの言い分も納得。



さて診察も1番乗り。


医者の妻だったママは大の病院嫌い。
父が存命の時は病院に行ったことがないわけで
毎回、病院に行くだけで血圧が上がる。
今日もドキドキだったに違いない。

ところがすばらしい先生だった。
若くて素敵。優しい。笑顔。物腰の柔らかさ。完璧。
ネットで業績まで調べていたこおろぎだけど
このお人柄は感激した。
ママも不安はふきとんで母娘で素敵なT先生にイチコロ。



で、結論。背骨の曲がり方が異常だと判明。
20年来の腰痛、神経痛があったはずだという。
レントゲン見て笑っちゃうほどひどい。
でもかつて一度もそんな痛みを訴えたことがない。


先生も看護婦さんたちも不思議だと繰り返す。
でも今回初めての激痛。奇跡だといわれた。



それにしてもです、ママは今も別の外科に通っている。
膝や腰、ちょっと痛いことはあったわけで
なぜ一度も写真を撮らなかったのだろうか。
「トシだから仕方ないよ」というのが
主治医の毎回の台詞だった。



義母が背中の激痛を訴えたとき、
毎日通っていた主治医はトシだ、トシだと一度も検査をせず、
気がついたときは末期がんだった。
1年以上、検便もせず、バリウム検査もせず、
トシだから、と見過ごされ、手遅れになったと私は思っている。
69歳だった。




ママも確かにトシです。
でももっと早くわかっていればコルセットでもなんでも補強できたか思う。
さっそくママ、コルセット。
痛み止めのお薬をいただいて帰宅。


ただ簡単に激痛は消えない。
かわいそうだけれど、ちょっと安心したこおろぎ。
実はこおろぎも背中が曲がっている。ママとはちがってそりすぎている。
高校時代体操部ですもの、姿勢が良すぎる。
その曲がったところの神経がなにかの拍子で刺激されると激痛。
3週間くらい傷む。
で、カブトムシの椎間板ヘルニアもひどい。でもこれはデブだからで同情しない。
今まで何度も手術直前まで話が進んだ。
だから私達は腰からの痛みのひどさはしっているけれど
幸せなことにママは初体験。
もう泣きそうな顔で寝ている。



20年か30年かけて曲がってしまったといわれた。
この曲がり方は治らないとして、痛みが取れたらいいんだけれど。



昨日は痛みから、遺書を書く、と言い出したママ、
ママ、腰痛で人生終わるってこと、ないですから。
ちょっとおとなしく傷みに耐えてください。


それでもあまりにしょんぼりしているから、そんなに苦しいのかと聞くと
今日の麻雀教室に行けないのが残念だという。
「は?この騒ぎなのに?」と聞くと
「皆勤賞、狙ってたのよ!」と毅然としている。
さすがだわママ。
必ず復活できますから、少々我慢を。



そんな今朝は5時半からお弁当。本日も特別ご注文が入ったので
2個作る。その後、町内会の班長なので回覧板をあちこちに配り、
みんながでかけたあとママと病院。立派なこおろぎだった。
神様はそんなこおろぎにご褒美をくださった。


ゴミステーションに花器がどっさり捨ててあった。


回覧板を届けにいった先の近くにどっさり。


ふるーい、ださーい花器2個に目が留まっちゃったこおろぎ。
誰にも魅力ないだろうけれど、こおろぎには宝物に見えた。
もらっちゃおーっと。
それが重い。でも欲しいから両手に下げて運んだのでした。
もっとどっさりあったけど、病院が始まるしタクシーも来るし諦めた。


犬もあるけば何かいいことあるそうだけど
こおろぎ歩けば花器拾う。


あれこれ多忙ですっかり自分の不調はどこかにいってしまった。


人間、気力。
物理的な痛みは仕方ない。
でも避ける方法はどっさりあるはず。
わが校の体操教室、早くスタートさせたい。


体操といえば最近ちょっと話題の○○体操、
不思議で不思議でならない指導である。
テレビや雑誌で話題になっていたけれど
根拠も何もない。効果も理論的な説明ゼロ。
腰痛の人でもやっていいのかという質問に
「わかりません」と答えていた。たまたま痩せた女性が
「自分の方法」を広めていいものだろうか。
どうして
それをマスコミは取り上げるのだろうか。


かつて奇妙な歩き方を指導していた人がいた。
彼が博士号を持っているというので
ぜひ読みたいと調べたらどこにもそんな論文はなかった。
某販売博士号だった・・・というのは信じたくはないけれど、
どこを見てもそんな怪しいサイトに到達する。
だれが責任とるのだろうか。
ご本人が腰痛だという噂も信じたくないけれど
独自の理論、というのならその証拠を見せてほしい。


と、今健康関係の書物に神経質なこおろぎ、
このあたりについてはかなり厳しい見方をしている。
だれもが健康でありたい。そのあたりに付け入る商法、
指導は慎重でなければなるまい。マスコミには責任があろう。


美と健康をテーマにする以上、
理論の構築は必須。
ママの腰痛の発見が遅れたのも残念。
こおろぎ、やっぱりお勉強します・・・・。


腹筋と背筋、とにかく鍛えましょう。
近く特別講座開きます。ご期待ください。


ああ、ママ、かわいそうですけど頑張って。
「三津子ちゃん、ママ、びっくりしたんだけど、
ママね、年とったみたいなのよ・・・」って、ママ、
ママは立派にトシをとってますから!残念!