薔薇 光る
人はなぜ花を愛でるのか・・
これは40歳を過ぎてから大学院に入りなおした時の
私の動機だった。
だが実際は生活美学全体を対象にした研究が求められ
深く追求してまとめる余裕なく今日まで来た。
近年、恩師日高先生をはじめ各分野の大先生たちが別なプロジェクトで
「人はなぜ花を愛でるのか」と言う同じタイトルで議論され
同名の本の出版を見た。
大変興味深い内容なのは当然だが
10数年前から私の中にある
「なぜ花を愛でるのか」という答えは近くなってはいない。
今回、薔薇を探し、薔薇を調べ、そして実際昨日、
3時間薔薇と格闘して
その魅力と疑問はさらに大きく深くなった。
花が持つ魅力はなんなのだろうか。
昨日、お台場の某所に集った美女軍団のパワーはすごかった。
本来お花を学ぶ場ではなく
生活美学を研究する「恵比寿倶楽部」なのだが
今回は特別、薔薇三昧の場となった。
新旧のメンバーが3チームに分かれて時間制限のあるなか
イメージを膨らませた。
こおろぎ組の特徴的な手法なのだけれど
昨日入門された3人は、花は初心者と聞くが
頭脳で理解できる3人、分析的に手がうごき、あっというまに
豪華な作品を合同で完成させた。
ベテランA組は 基本的な技術とデザインを
発展させ、グリーンの美しい流れを生かした
洗練された作品を見せてくれた。
揺れないイメージと確かなテクニックには安定感があった。
ベテランB組は数ある薔薇の中から
デザイン上必要な色と形を厳密に選びだし、
迷うことなく作品を構築した。
幻想的なイメージは作者たちの思いをしっかり表現したと思う。
高等科終了の実力が炸裂。
空港でいぶかしがられながら100数十本の薔薇をかかえ、
その薔薇もスプレーが多いので大変な重さとカサ。バケツも
テーブルクロスも器も、飛行機で運ぼうとするこおろぎを
人は「信じられない」というけれど
そんな労働は、いつもみなさんが見せてくれる高い「完成度」で
いっぺんに昇華される。。
消化ではない。昇華なのだ。
今回は管理人みのりちゃんが
重いケーキスタンドを持って空港までむかえにきてくれた。
リナちゃんは薔薇にあわせたグリーンを何度も打ち合わせながら集めて
これまたJR各線で怪しまれながら運んでくれた。
支えてくれる力あってのこおろぎ組である。
そして集ってともに学んでくれるみなさんあっての
こおろぎである。
苦労などない。喜びしかない。
ところで、
かくも私達を魅了する薔薇、この薔薇が放つ魅力は
たくさんあろう。
だが私は
薔薇が生きているからだと思っている。
自由にならない開き方、思い通りにはいかないはがゆさ
傷つきやすく、はかないくせに
したたかに咲こうとするエネルギーも
美しい花に似合わない、たよりない葉、だがその葉もまた
薔薇科の植物のもつシンメトリックな美を放っている。
棘さえ魅力がある。
昨日は多くの議論と提案を予定していたけれど
3時間は短く、パーティーデコレーション、ギフト用デザイン、ブーケと
3種類に挑戦して完成度たかい作品を得て満足すべきだった。
叶うなら次回、継続して薔薇を考えながら生活美学の講座を展開発展させていきたい。
と、真面目な今朝のこおろぎである。
日曜の朝、こおろぎは転がっている。
東京日帰りは、大変楽だった。
日ごろ市内で忙しく移動するよりはるかに楽だった。
でも風邪かアレルギー。旅の疲労ではなく
先週から問題のあった喉の不調が原因。
本日、大学のビッグイベントがあったのだが欠席。
じっとしていることにした。
北海道文教大学、65周年おめでとうございます。
恵庭市で1番背の高いタワーも完成。
学科も増え、研究施設も整った。
小子化が心配されるなか、実にすばらしい。
祝典に参加できず自宅で転がっているこおろぎですが
大学の名前を背負って、頑張って研究と発表を続けます。
今月から来月、こおろぎ組の薔薇三昧は続きます。
君は薔薇より美しい・・・なんてね、
昔言ってくれた人がいたようないないような
アキラフセさんの歌より甘いささやきを
昔聞いたような聞かないような
ボーっとした今朝のこおろぎ、
今日また某薔薇園から薔薇が届くことになっているので
ボーっツしたまま格闘することにします。
薔薇より美しいこおろぎ組のみなさま、
当ブログの読者のみなさま、
人は薔薇より美しいのです。
細胞壁と葉緑素はありませんが
人には「記憶」と「学ぶちから」があります。
知的に官能的に美と文化を探求しましょう。
薔薇より美しいわたしたちの1週間が
薔薇色に輝きますように！
追申：ダラダラころがっている時でさえ
薔薇より美しいというプライド忘れずにいましょう。
薔薇より美しくダラダラ、薔薇より美しく転がりましょう！
薔薇より美しくダラダラ転がる？
こおろぎ、やっぱりちょっと熱あるかも・・・・
すぐ復活しますからご心配なく！
