薔薇をさがして・・・

madam-cricket2008-06-03


こおろぎは薔薇をさがしています。
どこにでもあるでしょ・・?
どこにでもあるのに、せっせとずっと薔薇をさがしています。



写真は土浦教室。
ラベンダーとクリスマスローズ愛好者の間では、
全国区で知らない人のいない素敵なお庭なんですが
さりげない薔薇も、あまりに美しく・・・



こころの汚れた、こころの乱れた、こころのすさんだ
こころの傷んだ、こころの・・・えーと、ま、そんな程度の
こおろぎは、花ってこうあるべきだわね・・・、と、
このお庭を訪ねるたびに思うわけです。



花は野にあるように、と悟ったことを言った古人の
この言葉がこおろぎは大嫌いです。
野にあるように・・・といいながら、
命ある葉をさばく茶人って、どうなんだろう・・・と
子供みたいなことをずっと考えているわけです。



野にあるように活けるのなら、
野に咲かせておけばいい。
勝手に摘んだのならば
ちゃんとしっかり「作り直し」てやるべきで
野にあるように・・・というのは偽善だと思うわけです。


もっとも、
住空間に「自然」をとりこもうという日本の美意識が
そこにあるわけですが、



どうしても傲慢な感じがするのです。




野に咲く花は野に置け・・・というのを
こおろぎの格言にしましょっと。
でもこれは、野の花を摘んではいけない、ということでは
断じてなくて、



摘んだ花は人のために組みなおせ、と続けましょう。

摘んだ花を美しく弔うことは、摘んだ人の大きな仕事です。



命をいただくことをちゃんと意識した花活け人でありたいと
痛切に思うこのごろ。
これもまた
DNAを学びすぎているせいかもしれません。



庭を再現するタイプのデザインは洋の東西を問わずあり、
それを否定してなどいません。
こおろぎは盆栽も実は大好きで
生け花も大好きで大得意領域。
ドイツ風アレンジメントも大好きです。


ただ、あくまでもそれは
作者の目をしっかり通して、作者の手でしっかり構築されたもので
あるべきだと思っています。



朝から難しいこと考えちゃってます。
台風のせいでしょうか。


こおろぎの狭い狭い庭にも小さい薔薇が咲いています。
花のどこが好きかといって、刻々と変わる表情が好きなのですが
ドラマチックに変わる薔薇は、最大の魅力を放っています。


でも、薔薇は薔薇だけより「誰か」がそばにいたほうが
いっそう美しい。バラ園、と名乗る庭のさみしさは
その辺なのではないかといつも思います。


土に触れる時間が欲しいなあと思うのは
こおろぎ、トシとったってことでしょうか。
昨日はHTBイチオシで、コメの減反問題についてコメント求められ、
うっかり偉そうなこと言ったついでに
「土は生きてますから」なんて付け加えたのだけど、
生きている土、本当にそこのところを意識した
花活け人、料理人でいたいと思うこのごろです。


・・・・・・
あまりに立派なことを朝から書いていて
自分に驚くこおろぎ。
どこか悪いか、ホルモンのバランス崩しているか
はたまた台風のせいか。


そうそう、とうとうコロ介弁当にご注文が来ました。
ぜひ自分にも作ってほしい、という率直なオーダー。
ハイよっとお引き受けして本日初日。
お嫁に出す気分で今包んだところです。


こおろぎは、いったい本当に忙しいのか、
ちょっと疑わしくなってきました・・・・。


いいお天気のところにも、嵐の街にも
いてくださるこおろぎ組のみなさん、
ちょいと気合いれて今日は頑張ってみませんか・・。


「気合」と「努力」「根性」「協調」「勤勉」・・
そんな言葉と無縁のこおろぎなのに、なぜか今朝はそんな気分です。