15の春


バタバタ暮らしています。
が、日々の中に思わぬ感動があるものです。
卒業式までお楽しみ会が続くコロ介が
お友達が来るからね、と言った昨日、
こおろぎは出先からきのとやさんの美味しいロールケーキを2種類買ってきた。
女の子何人かで食べるには多いかな、と思いつつ・・・


で、


我が家に集った15歳は写真のとおりでした。
球技大会の応援グッズつくりを始めたのでした。
百円ショップでフエルトやらなにやら買ってきて
みんなで針と糸もってチクチク縫いはじめたのでした。


じゃんけんで負けただれかがおやつを買いに走り、
そのうち、入試の面接を終えた誰かがまた加わったりして
遊んだり働いたり、我が家の1階と2階は占領されたのでした。
2月中旬からずっと続いたあちこちの入学試験が昨日終わったのです。
行き先が決まった人もいれば、公立高校の発表を待っている人もあり、
でもみんなとことん明るく笑い声は町内に響き渡ったのでした。
たぶん両隣のお宅にも、おむかえのマンションの1階から5階まで、
とんで隣の隣のマンションにまでも聞こえたのではないでしょうか。



でも許してください。彼らはこの3年間、一生懸命この日のために
それぞれがそれなりに頑張ってきたのです。
見てください、この笑顔。バレーボールで活躍した子、サッカー部、
柔道部・・・あれこれあれこれ、みんな勉強しながら部活しながら、
コロ介はバレエとピアノの合間生徒会もよくやりました。
いじめの問題もあったようです。
喧嘩も、もめごともあったでしょう。
でも見てください、この笑顔。


本来、カオを出さないブログの予定ですが
あまりに素敵な笑顔なので・・・。
コロちゃんのお母さんを許してください。



きのとやのロールケーキは1個を人数分に切ってみました。
するとふぐ刺しのようにうすーくなって
自立できる厚さではなくなりました。
でもみんな美味しい美味しいと喜んでくれました。
銀のトレイに2週類のロールケーキをのせて
イチゴを飾って出すと、
「あー素敵!」と歓声。
こおろぎ、嬉いっす!



いつまでも遊んでてほしかったのですが
そこは中学生。こおろぎ鬼になって帰る時間ですよ!と言いに降りていくと
キチンと片付け始めていて、なんて立派な子達なのでしょうか。

合唱が有名な中学で、上級生のすばらしい歌声で迎えられた3年前、
そして入学式の翌日から校歌の練習がスタートして
毎日が合唱漬けの日々でしたね。
札幌が誇るキタラの大ホールで行われる合唱コンクール
もはやクラス対抗のレベルをはるかに超え、
聞く人たちの心に深く残るすばらしいものでした。



3年のとき金賞をとった彼らに
「歌ってくれない?」と言ったら
「じゃ、歌おうか!」とみんながいい返事。
信じられません、そんな、そんな素敵なこと。


「コロちゃん、ピアノ!」



かれらは卒業式に歌う、大事な歌を
私一人のために歌ってくれました。
コロ介のピアノを囲んで
それはすばらしいハーモニーでした。
手を抜くこともなく、
しっかりパートに分かれて
すばらしい歌声でした。



函館から転居後、なじめずに悩んだコロ介の中1のころ、
あんなこと、こんなこと・・・
バレエの発表会とピアノの発表会、合唱コンクール、そんなことが全部重なった秋もありました。ケンケンの世話をしながら徹夜で頑張った日もありました。
そしてクライマックスの受験までの日々・・・。
いつもコロ介はお友達に囲まれていました。
みんなありがとうね。



こおろぎはカメラに隠れてこぼれる涙をどうすることもできませんでした。
紫のカシミアのセーターが涙でぐっしょりぬれるほど
こおろぎは泣きました。




歌が終わってカメラ置いて
ワーワー声をあげて泣いたら
みんなびっくりしていました。
だれかが
「コロちゃんが泣き虫なのは
おかあさんの遺伝なんだ!」といい、大いに笑われました。



「コロちゃんが擬音が多いのも、おかあさんと同じだね」
とも言われました。
そうなんです、これがDNAなんです・・・・



美しい美しい15歳に乾杯!
道は違っても、どうぞいつまでも仲良くしていってください。
これから10年、どんな風にみんな歩いていくのでしょうか。
どうぞ強く、たくましく歩いてください。
その先の10年、もっと先の10年、
どうぞ、どうぞ、今日ここで、
気軽に歌ってくれたように
肩の力を抜いて、
向かい風には逆らわず、
追い風には身をまかせて
素敵な大人になってください・・


暗くなった雪道を並んで帰っていった彼らを見送ったこおろぎ、
最後はまた涙で見えなくなってしまいました。

あなた方の笑顔をこおろぎは生涯忘れません。