今年の私

madam-cricket2008-01-10


札幌、東京、函館、広島の初日ほぼ決定。
ほぼ・・というのも申し訳ないけれど、移動手段と場所の都合上
ほぼ・・・なのです。すみません。


こおろぎはなにがしたいのだろうか。


生活美学、生活学生命科学である。


おとなしく大学で一筋学問として追求すれば今からでも
それなりの仕事ができるはずだけれど


生活とか生命とか生物とか
そういう研究が実際の「人の暮らし」と直接つながりにくいのは残念。


農学部園芸学科にスタートしたこおろぎが被服学科、生活美学に到達して
学問として教えるに至るまでの30年間でやってきたことは


なんとか社会に還元したい。
もしそれが小さくてもみんなが楽しいビジネスに発展すればこんな嬉しいこともない。



教室の展開はけして花だけはない。
形にしずらいけれど
すこしずつ具体的にうごきだした。


大きな教室ではなくていい。せっかく生まれた日本の生活と文化を
確認しながら、暮らしを彩り、次世代に伝えていければいい。

そして全国各地に思いを同じにする仲間がいて、刺激しあい、切磋琢磨できたらいい。

そして常に学び、新しい知識を増やさなければならない。
歴史は確認していかなければならない。
そして現代の流行も、必ず過去になる貴重な社会現象。
ただ眺めたり手に入れるのではなく、
背景の社会的文化的状況を「ことば」で確認しなければならない。
それができなければ「伝える」ことができないからだ。


「素敵」とか「かわいい」
そうではなく、感動と表現力を学ぶことがエコール・ド・フルールの使命だと思っている。


朝から真面目なこおろぎだわ・・

ホルモンのバランス、寒さで狂ったのかも?


長い旅から戻ったキキが
「ねえ、武士道、読んだ?」と意外な発言。

なんと最近再度読み返したこおろぎだったので
古い文庫本があると言うと

英語と日本語対訳の本を成田で買ってきたという。


新渡戸稲造は武士道を英語で書いた。
その心意気はスゴイものだが
なにがどうしてキキが武士道なのか。


スペインで出会ったドイツ在住の方と
話しているとき、武士道の話になったのだという。
思いもかけず、真夜中、キキと武士道と日本文化の話ができたのは
大変な幸せだった。
そばでコロ介が、日ごろドアホな母こおろぎとトンチンカンな姉こおろぎ
の超まじめな議論を呆れてながめていた。


学ぶということは、準備や用意があって進むものではない。
ある日ばったり出会った「何か」にひらめきを覚えたら
手を伸ばしてみる。興味は追ってみる。
そして何より必要なことことは「タイミング」と「勢い」なのだ。


どんなに親が用意しても
教師側が用意しても
手を伸ばさないモノを動かすことなどできない。


30年教師をしてきて
痛感。
お花もお料理も、着々と身につける人がいる。
時間をかけてもその場限り楽しむ人もある。
どちらも目的にあっているのならそれでいいが
互いに基調な時間。
記録をとり、自分の知識と技術を確認する作業を怠らない人の
日常は確実に変わっていく。


あら、やっぱり今日のこおろぎまじめだわ。


昨日、食生活論の講義をしながら
やっぱりテキストの必要性を強く感じ、
花の準備をしながら教室の組織化の必要も感じ、
論文書きながら、時間の使い方を反省したからだわ。


今朝のワイドショーにジョニーデップ。
やっぱりいいわ。小栗旬くんも生田斗真クンもいいけど
やっぱりジョニーデップだわん。



さ、お勉強お勉強。お掃除お掃除。
おヨネがあきれてこなくなったので
こおろぎは頑張るしかない。今日中に原稿も1つ。
キキが買ってきたもモロッコのCD、これがなかなかいい。
キキが運んだ奇妙なにおいもかなり薄れてちょっと呼吸が楽。
武士道もいいし、岡倉覚三(天心)「茶の本」も
九鬼周造の「『いき』の構造」もいい。
名著の中から「今」のデザインを探すのがなんとも快感なのだが
今その時間がない。
ワイン飲む時間とテレビドラマ観る時間はあるのに不思議。
周囲が心配する必要がないくらい、こおろぎは休息している。



NHKプロフェショナルで「小野二郎」さんを拝見。
三ツ星を得た寿司職人でいらっしゃる。
82歳とは思えない歩き方。お仕事ぶりは知られているが
その物腰と表現するお顔、歩き方と判断力は感動的だった。
「もっと美味しいものがある、もっとなにかありそうだ」という
その思いで「なにか」を探していると語った。



IT長者といわれて持ち上げられた若いH氏、「お金儲けは悪いことですか」と
開き直ったM氏との違いがわかった。
探すものがお金である以上、底なし沼は美しさを失う。
もちろんお金は必要でこおろぎは断然お金がほしい。
とてもとてもお金がほしい。移動するのは高すぎる日本だから。
飛行機もすべてビジネスクラスが使えたら本当に楽だと思う。
でも、小野さんのように、お金ではない「なにか」をさがさないではいられない性分というのがあることがわかって、なぜか安心した。
そのプロセスにお金がついてくるのなら
そんないいことはない。
カブトムシもねえ、DNAに魅せられた以上、お金とは無縁。でもなんだか幸せそうだからいいか。


そう、カブトムシといえば、
ワイシャツのお仕立て券を頂戴して2枚オーダーした。
選んだ布が赤。真っ赤ではないけど赤白のストライプと赤系の織。
彼のセンスは悪くない。
だがしかし、でもだけど、やっぱり案の定、
昨日大丸から電話がきた。


「予想以上に布が必要だということがわかりまして・・」


ね、ね、ね、ね、だから事前に言ったでしょ。
以前大丸で洋服作ったときも一着分で作れなくて大騒ぎしたことあったし、
見た目以上に実寸がスッゲーんだって!


んもー、んもーっ
結局着丈を2センチ短くして、ダブルカフスの裏側の布を替えるという
苦心惨憺することで落着。
ワイシャツ工場で、担当者さんたちが
頭寄せて

「ちょっと、この人、どんな体型なの?
無理無理無理、シャツ着ようってのが無理。
いやー、どんなデブか体系か、見たいもんだわねえ!
こんなおしゃれなイタリア生地使う価値あるのか?」



と大笑いしてる様子が目に浮かぶ。
悔しい、実に悔しい。
「ほんとにこんな型紙でいいの?」
とか
「これ、人間か?」まで言われているに違いない。
カブト、悔しいじゃあありませんか!
なんとかしましょ、そのおからだ!