キキ・帰国

madam-cricket2008-01-08


7日、わが家の今年がスタートした。
コロ介、某作文コンクール3年連続受賞。昨年は文部科学大臣奨励賞という大賞だったのに、母も本人もよくわからぬまま授賞式に行って慌てた。朗読させられたり座談会が用意されていたり、ホント、何事も真剣みと緊張感がないので大恥をかく。そもそも昨年は会場に行って自分の書いた作文のコピーを受け取るまで、何をかいたかはっかり覚えていないコロ介だった。今年はデッカイ賞ではなかったけれど立派な特別賞。今年も1万9千人の応募から選ばれたのだから立派。何を書いたのか、今年も忘却。

「札幌市立F中学校 こおろぎさんちのコロ介さん!」とよばれて
「ふあーい!」と立派なお返事。
壇上で表彰状を受け取るとき、
「去年は文部科学大臣賞だったね」と教育長さんが
覚えてくださり、
ここでまた満面の笑顔で
「ふあーいっ!」と元気なお返事。
こおろぎさんちのコロ介さんは不細工ながら明るさだけが自慢の新年スタート。


2時間もかかった表彰式、こおろぎは不謹慎にも膝の上で資料整理と論文の
下書き。申し訳ない。でも会場の観察はしっかりした。
いつもどんなときも思うのですが、
ハレとケは大切にしましょう。
メリとハリは大事にしましょう。
内と外は明確にしましょう。
それは人間が文化を持っているからです。


コートを脱いで集う場面で外用のブーツ、というのはハレの場面ではNG。
「いい靴」をはくべきと言っているのではなく
上着を脱いだ制服にはそれに合う靴があろう。場合によってはスニーカーだっていい。
コロ介は昨年同様、リーガルのローファーを持参した。
天然縮れ毛、トンチンカンなお顔立ちなので
せめて着るもののご無礼だけ避けたいのが母心。


雪靴のよごれたブーツで表彰式はまずい。
内と外の区別は対人関係の基本。
衣装に必要なブーツはブーツでいい。ブーツがいつもダメなのでは断じてない。

ただ外用、利便用の衣装は、けしてハレの場で用いてはいけない。
「靴を持ち歩くのですか?」と聞かれる。
「はい、持ち歩くのです」と答える。
いつもではない。ハレと「外」の仕事のときだけです。


卒業式に外で記念撮影、これはブーツでいい。
ピアノの発表会も
せっかくのいいお洋服にスニーカーだったり、
着るものの真行草、こおろぎのテーマのひとつなのだけれど
実にむずかしい。
どこかで伝承が途絶えたのだろう。

付き添いの父母席でも同じ。こおろぎは制服化している真っ黒づくめで
末席にいた。昨年会場を観たので今年は安心だった。表舞台に出ない黒子で立ち歩かないのでブーツのまま。これは問題なかったと思う。
去年は付き添いの父母の出欠まで事前にとられたので、どんな会場かわからなかったのでハイヒールを持参して
履き替えた。
それにしても
子供にちゃんと着せても親の席が普段着のままで
ビデオまわしたり、携帯で写真撮って音だしたり、
反省は大きい。
こんなことにイチイチ考え込むことはおかしいか。
いや、これが大事なんですって!

イイモノを着る必要も、いい靴を履く必要もない。
ただ、複数の人間が集うときの一人一人の意識の問題。
相手との距離、自分のあり方、場面の風、これを作るのは
人間の外側なのだものね。
真行草、それに尽きる。


と、言っていたらキキから電話。

「今天丼たべて、スタバ!」


ってことは、日本か。



夜、待ちに待ったキキちゃん帰宅。



言葉はありませんわ・・・。
写真の通りの戦利品。


昨年ギリシャから液体洗剤1リットル、リプトン紅茶、東急ストアにも売ってる
パスタ、こわくてさわれないほどあやしいメモ用紙などを買ってきたキキ、
そのときもこの日記に写真を公開し、かなり話題になった。
今回もざっとこんなもん。

今回注目すべきはピンクのトイレットペーパーか。



なにがどうしたわけかピンクのトイレットペーパー。
女子医学生二人の珍道中のどの場面で必要だったのか考えるだに不安。



キキが歩くとくさい。
なんともいえない香辛料などの匂いが家中に蔓延。
場末のエスニック料理店のバックヤードのゴミ箱に匂い。
着てるものも荷物も・・・。
とにかくくさい。
ママの部屋などお仏壇のお線香の匂いにそれが加わり、
卒倒しそうな状態。


誕生日にいただいたすばらしい香りのアロマ焚いたら
なにか化学反応が起こったのか
胃腸がねじれるほど奇妙な匂いになった。

コロ介がいない。
さがしたら私の仕事場の窓から顔だして
深呼吸していた。



コロ介のお土産に買ってきたストールも、
あまりの匂いでコロ介の笑顔は引きつっていた。


なにかと騒々しい新年がやっと始まった。


それにしても、くっさーい!
サフランか?ターメリックか、クミンか、コリアンダーか、
いやそれなら美味しいかおりになるはず。
なんじゃこりゃ、くっさーい!


呼吸をとめて、スペイン、モロッコ長期滞在、どうだった?
と聞いたら
最後の日一晩泊ったパリが一番だわ!
だってさ。


あのさー、じゃあ12月からずっと
家族みんなを心配させたあのひどい格好の
宿無しプランなしの危険地帯の長い旅はなんだったの?


「やっぱりパリよ、パリ!」
キキ、今度はフランス滞在をめざしてフランス語猛勉強するそうです・・・・
ユースホステルでお手伝いしながらの滞在を決めた様子。
もーなんでもいいわ。
それにしてもくっさーっ!

ほんと、アンタ、女の子にしておくのもったいない、とみなさんおっしゃるけど、
人間にしておくのがもったいないわ!