美しい手 その3

madam-cricket2007-12-14


東京のクリスマスは楽しかった。みなさん美しく
感動だった。美しい人は気持ちも美しい。
気持ちが美しいから外見も美しくなるんだわね。


美人の定義は難しい。でも美しい人、というのは
中身も絶対に美しい。


バタバタこおろぎの奇跡的な時間は確実に流れている。
ここにきて、不細工シスターズそれぞれも多忙になり、
旅に出るキキは、3週間も異国を旅するというのに今回も
5万円くらいあれば足りるかなあ・・・と真面目な顔。
あのサー、ホント、アンタ、アホちゃう?
ホテルもとらず、キキよりたよりないCちゃんといっしょ。
どうやって安心して送り出せましょうか、いや、できるはずもなく。
この無謀さ、この度胸と心意気、ま、こおろぎの強い遺伝子。
無事の帰国をお祈り申し上げます。


コロ介に至っては、ホグワーツ魔法学校の所在がはっきりせず
志望校には難しいことが判明。一浪して宝塚という案も、バレエを休むこと半年の
膨らんだバディではちょっと無理かも。
ま、苦労していただくしかない。
でもねえ、ドアホは姉と同じで、
「ねえねえ、三百三十九度って何の角度?
きいたことないよね、339度って」と夕べ聞きにきた。
「どんな問題?数学?理科?」
「テレビの番組で見たんだけど」
「?」
わかった!
こおろぎはその番組を見て録画もした。
こおろぎの専門である。現代の結婚式を取り上げたNHK。
「さんさんくど!」
「さんびゃくさんじゅうきゅうど、じゃないの!?・・」


コロ介の知識の偏りは相当なものです。ジャニーズと吉本には誰よりも詳しいけど。


母の悩みは尽きない。


大学も論文諦めないと決めた段階で自分の首を自分でしめはじめた。
みずから剣山を敷き詰めた上を歩き始めた。
大学の先生の奥さんとして、ジーッと子育てしてたら
こんな修業僧のような暮らししなくてもよかったのに。



でも刻々と作業は進み、それなりにちゃんと寝ている。
ただビールが美味しくない。飲みたくもない。
これは大問題。




そんな中、突然ですが
こおろぎはピアニストになることになりました。


夕べコロ介のピアノの先生がいらした。
バレエもあったのでコロ介はピアノの先生に来ていただいている。
コロ介は339度を測ろうとするほどアホなので
ピアノの練習時間は3月まで十分とれそうもない。でも
受験勉強があるからという理由でやると決めたお稽古事を休むなど
恥ずかしいし情けない。せめて
先生がお越しくださったときだけでもちょっと練習させていただくべき。
でもそれでは先生に申し訳ないので
あとはこおろぎが習うことにした。突然思いついたのだ。



おどろく先生の前でこおろぎ、
お試しにひいてみました。
ハノンをちょっと。
「あら、指が柔らかい!」

褒められちゃいました。
では何か一曲・・と言われて
お得意の曲・・・が

津軽海峡冬景色」もう一曲が
「大阪ラプソディー」
あくまでも演歌が好きなのよ・・・。

そばでコロ介が真っ青になって
「歌わなくていい!先生、すみません・・」とあやまってました。
こおろぎ、歌ってしまったのです。


楽譜などない。こおろぎの特技は
聞いた曲は弾ける。左手は自然についてくる。


音符通りなどできないので子供のころから
何人もの先生に捨てられてきた。
ところがどうでしょう。
辻千絵先生、ご自身がクラシックだけでなく
幅広いジャンルのコンサートもなさっているからか
「ジャズをやりましょう!」とニコニコ。


練習時間はないので先生がいらしたときだけでOKとのこと。


学問も同じだ。
規制のルートや常識的な方法論ができない人間を絶対に認めない。
時間がないので書けないが、
こおろぎは3つの大学で学んだけれどいつも
出来損ないで劣等性だった。
ちょっと違うんだよね・・・という評価。
花の修業もそうだったし、料理もそうだ。
劣等感の中から、あがいて自分の道を探してきた。
そして、フツーと違うということで、生徒をつぶしたり切ったりする
教え方、権威を振りかざす教育や組織に断固立ち向かう形をとるようになった。
ピアノも、だから諦めた。



それが、

どうでしょ、こおろぎは
素敵な耳と、手をもっているらしく、
変わった音楽のセンスも持っていたかもしれないらしい・・です。


どうしてそんなふうに弾けるのかしら・・・

と先生が首をかしげた。確かにそうかも。


そういうわけで、最近再びかつてのライバル沢尻エリカ様が復活の兆しなので、
ライバルはやっぱり由美かおる山本リンダでは不足。
沢尻エリカを意識して暮らそうと思ってたのだけれど

大変更。越えろA戸Cえ!

60才でジャズピアニストデビューしますから。
遅れてきた大型新人・・・ひゃーっ。フジコさんみたいだわっ

と、いい気になって、つらい日々を乗り越えようとしている。


今日は起きてからずっと原稿書き。
おもしろかったなあ、夕べ。
ピアノは母が代わりに習うことにした!と言ったときの
コロ介の表情は見ものだった。
なぜ、突然!?
「忙しいのに?」
「そんなのカンケーないもんね」



「いつもこんな風なんです・・」と
先生に申し訳なさそうに頭下げたコロ介。
「よろしくお願いします」と言ったのもコロ介。


流れはいつどう変わるかわからない。
だから生きていられるのかもね・・・

今日はいくつの大逆転があるでしょうか!
何一つ諦めず、何一つ悲しまず、
笑顔でいると風が吹くのよね、きっと。
時間、ない!
ダッシュ!ホント、時間ない!

小さい写真は昨日撮影したお正月用の新聞のための試作の一枚をこっそり。
我家の玄関だけもうお正月。かなり変かも・・・