出会い


一週間前はT国ホテルにちょいと気取って2泊したこおろぎは、4日後は
T横インで、それなりに快適に2泊。2週間に東京、大阪を3往復した。
なんの風が吹いているのか、こおろぎは復活した。


エコール・ド・フルール土浦がスタート。すでに上級コースを終了された方がたと
新しいメンバーでS邸でレッスンがあった。
サラダ三昧の食卓デザインと白を基調としたデコレーション。
出会うべくしてであった方がたと続けている教室に、再び出会うべくして出会った仲間が加わる幸せに感謝。



その翌日は30代のワーキングガールズのための恵比寿倶楽部スタート。
こちらもまた
運命的な出会い。
派手に募集しないからこそ出会う方がたが作り出す
瞬間の雰囲気。
これがエコール・ド・フルールの命かもしれない。
恵比寿倶楽部、今後は生活美学調査隊としても
活躍しそう。
乞うご期待。



大騒ぎしたジンマシン、制圧した様子。とはいえ食生活にはちょっと留意しているこおろぎ、基本的に和食中心。
だが恵比寿倶楽部のあとの遅いランチに
美人事務局長が手配してくれていたのがイタリアン。
大丈夫かなあ・・・
もとよりオリーブオイルには要注意のこおろぎ、ちょっとドキドキだったが
しかし、これが感動のイタリアンだった。
事務局長が、一度は召し上がらなきゃ・・・と手配してくれたには
理由があったのでした。



さらりとしていて優しい味。もちろん空間もサービスも器も満点。
ところは恵比寿。かつての名番組、料理の鉄人で話題になった
Kさんのお店である。かの番組で唯一、こおろぎが興奮した
「鉄人」がKさんだった。
金のブレスレットが邪魔そうだったり、過剰なバターやクリーム使いの
鉄人、ポロシャツの衿を立てちゃう料理人はどうも胡散臭いと思ってしまう偏見の塊のこおろぎだが、若いKさんのジャンルにとらわれない手さばきと決断、気取らない
物腰は深く記憶に残っている。
記憶は確かだった。彼が指揮する店は広くはないが丁寧で繊細で完璧だった。


女4人でおしゃべりしながらの長いランチとなった。
店を出るとき、Kさんが玄関で微笑んでいらした。
「あのー」と声をかけてくださったのは、そのKさんだった。
「そのコートはどちらもものですか?」
こおろぎは凍りついてしまった。
2サイズは大きいのに気に入ってここ数年この季節着ているモノだ。
スタイリストさんたちのガレージセールでスカートとアンサンブルで買った。
「古着です」と答えると
「本当に素敵です」とKさん。
その笑顔にぶっ倒れそうなこおろぎでした・・・・。




預けたコートをきっとご覧になって気にかけてくださったのかと思う。
私も本当に素敵なコートだと思っている。だから大きいのを承知で着ている。
似合うとか似合わないとかではなく、
古着が好きになってからは好きなものを身近かに置きたくて着ることが多くなった。



初めてのお客にコートのブランドとどこで買ったかと問う料理人を
私は信頼する。この店でパーティーができるようになりたいと思った。
きっと近い将来!



コートといえば、大昔、カブトムシとうっかり結婚したこおろぎだが
なぜうっかり結婚したかというと
カブトムシのママ、すなわちこおろぎの料理の師匠の家で
初めてカブトムシにばったり会い、帰るとき、さりげなくコートを着せてくれた
からだ。断然ドキザであった。そんな行動が似合わないほどカブトムシはカブトムシなのに、その大きな顔で、大きな体で、しかし、来客であったこおろぎのコートを手にして手伝うという、その育ち方と「大人になり方」をうっかり評価してしまったのだ。



私たちが見えなくなるまで見送ってくださったKさんの笑顔に
ふとカブトムシとの出会いも思い出した。それもまた「コート」だった。




なにかとあわただしいが、素敵な出会いがあれば歩いていける。
大きな学校ではないからこそ、出会いが嬉しい。



さてこおろぎの体調は悪くない。だが
左手首が激痛。以前苦しんだ腱鞘炎のような痛み。
今回の旅で持ち歩いた荷物が原因かと思う。都内では
手伝っていただいたが、ちょっと重かった。
テーブルクロスを2枚、その他ナニカニ・・・と
やっぱり重かったからか・・・
ちょっと重症。いやかなり重症。
こうしてパソコン打つのもつらい。



さ、これからカブトのパパとススキノ。
ホント、ひどい嫁だわっ。親孝行が晩酌の相手しかないなんて。
雪が降り出した札幌、
「寒いから御義父様、今夜のお食事会は中止にしましょうか」
と電話したら
「雪ぐらい平気、いっぱいやりましょう!」
と張り切っている。
おっしゃる通り、雪ぐらいなんでしょうか。
これから4月まで降り続くんですものね。


クリスマス、お正月・・・
もうすぐ春です!そう思ってワクワク元気にすごしょましょう・・
って言っても、左手、痛いっ!