怪しい家族


大変だ、大変だ、大変だあ!
初登場、コロ介2号と今噂のこおろぎんちのお手伝いさん、おヨネです!


美観を損なうので絶対に家族の顔は出さないと決めているこおろぎさんちなのですが
しばらく登場していなかったおヨネがまた働きたいというので
登場させてやることにしました。こおろぎによく似ているという説もありますが
性格も勤労意欲も全く違います。コロ介2号はヒト型ロボットです。


と、ここで、写真を探す方があったらすみません。
先ほどまで、今日の日記には写真が2枚あったのです。
小さい方がおヨネとロボットだったのですが・・・


おヨネが己の姿に卒倒し、ヒト型ロボットコロ介2号は
あまりに不細工なため、
奥様こおろぎがカットしました。
多分数十人が見ちゃったかもしれません。
その方がたは
ツチノコを見つけた状態の、
大変ラッキーな方がたでした。
そして、
そのおバカな写真を観ないですんだ方はまた、
さらにラッキーだということです。
スミマセン・・・


<ここからは変更なしです>

昨日は大学で久しぶりに頭を使ってしまった。頭を使ったといっても
頭でドアを開けたとか、
頭を振って風を起こしたとかではありません。
読んだり考えたり書いたりということです。



その図書館でさ、いやあ、耐えました耐えました耐えました。
うるっせーんだよおっ、学生諸君!
すぐ後の書棚の前で、年老いたこの私がしゃがみこんで
学会誌抱えてメモとってるのにさ、
なんで喋るのやめないんだろうーか。
雑誌の山を抱えて遠い机まで行くのがしんどいのでしかたなく
そこにいるのに・・・


でも耐え切れずに移動したら、そこがまたうるさい。

我慢したわね・・・私。偉かったわねえ・・・・。
思うところあって、なんでも注意するのをやめようと今実験中。
要するに、こちらが正しくても注意したあとの疲労感の方が
私にとってディメリット。私が注意したところで、
トンプク状態で一過性の鎮静剤。
彼らは彼ら自身がどこかで大きな恥をかかない限り、
「身内」の注意など聞く耳など持たないのだ。




とはいえ、ああ、こおろぎもトシをとった。
ちゃぶ台ひっくり返して大暴れするのが私だったのに・・・


と、閉館のおしらせのカーペンターズが流れてきたので退室。
学生時代、太宰治も通った由緒ある喫茶店でアルバイトしてたのだけど、
その店も閉店のときは
カーペンターズだった・・・。
こおごぎんちも、セコムするときカーペンターズ流してみるかなあ・・・




頭も気持ちもすっかり疲れて図書館を後にするとき、
先生、お疲れ様でしたね、と司書さんたちの笑顔。
これだわ、この笑顔・・・、
声をかけてくださってありがとうさま・・。


外に出たら、どんどん大きくなる北海道文教大学
看護学科も増えるという。
新校舎の建築現場の向こうに大きな夕日。秋だわ・・・
芝生も秋の匂い。

向こうから笑顔の守衛さんが近づいていらした。
「先生、イチオシに出てますね?
いやあ、うれしかったなあ・・・先生、またテレビで
にっこり笑ってくださいよ、同じ大学にいて嬉しいですよ」


なんだろう、このやさし口調。なんだろう、この優しい目。


タクシーが来た。歩いても15分のおしゃれな一本道なのに、
どっさり本と資料を持って、しかも9センチのハイヒールでは歩けない。
あっという間に駅。530円。1000円札をだしたら
500円のおつり。あわてて30円さがしたら
「先生、要らないよ、いつも乗ってもらってるもんね、いいよいいよ」


とんでもない・・・と30円探して渡して降りた。
「先生、悪いね!」と
窓から顔をだして大きな声で運転手さん。


なにが悪いもんですか・・・。


秋の夕暮れ、なんだかこおろぎは涙腺がゆるくなった。


大事件も何もない1日。
喋ってうるさい学生に注意もできないバアサン教師に成り下がった
と悔いただけの1日だったのに、

優しい時間が待っていた。



ホスピタリティーだのアメニティーだの、
そんなことを教えているのだけれど、
司書さんの笑顔、守衛さんの素朴な言葉、
運転手さんの明るい声、


これ以上のホスピタリティーとアメニティーがあるだろうか。


うっかり清い心になって札幌駅から再びタクシーに乗って
某ビルの前で信号待ち。
観るとピンクのウサギと緑の犬の着ぐるみ着た
性別不明の若者が居酒屋さんのチラシを配っている。
どきっ。どきどきどきっ!
「お銚子、とっくり、とっくりいません?」と思わず声がでた。
運転手さん、あわてて「とっくりですか?どこに?」と聞き返す。
「いえ、べつに・・・」



貧乏勤労医学生は居酒屋バイトもプロ級の腕前。このままお店の一軒も
開きそうな勢いなのだが、
「わたしねえ・・・着ぐるみ似合うのよお・・・」と先日聞いて絶句した。
キキちゃん、そこまでやってたのね・・。

だが、問題はキキちゃんは小さい。市販のウサギやワンコはたるみがでて
うまくないらしい。その点、お銚子、トックリだと
足だけ出せばいいので楽なのだそうだ。
ただし、普通はとっくりの下から足が2本でるんだけど
キキちゃんの場合は小さいので足が見えない。つまり
上から下までトックリ。そこが受けるのだそうだ。



そうだ、今は試験期間だからとっくりはここにはいない・・・と
納得して帰宅。
そのこおろぎを元気に迎えたのがこのヒト型ロボットコロ介2号だった。



学校祭の司会担当するコロ介のカツラとのこと。
いやあ、長女はトックリ、次女は金髪、
こおろぎんちは被り物ワンダーランドである。


また働かせてください、と、やってきたおヨネが
コロ介2号を大いに気に入っていっしょに写真をとってくれ、というので
例外中の例外として載せてやることにした。
本来は日陰の身なのにね・・・
それにしてもこおろぎによく似てるなあ・・・