料理入門


なんだか時間に追われて、そのまま東京へ。丸の内のラビラント、感動的な応対。散らかし放題のとんでもないお客なのに時間オーバーにもかかわらず、中国茶やサクランボを出してくださっておしゃべりのひとときまで。これぞサービス業。プロの技。クリスマスはラビラントに決定。


夜は会議・・・と言っても中本クン、体調をくずしてビールも珈琲も禁止状態。これって一大事。油もNGになった彼のために和風の料理屋さんに集合。なのに可哀想な彼を前に、グビグビビール飲むこおろぎと管理人みのりちゃん。美人事務局長も馳せ参じてエコール・ド・フルールの今後を考える。



でも早めに解散してこおろぎは京急沿線のホテルへ。パソコン開いてお仕事。翌日はお二方とお会いする予定だったが大雨警報でキャンセル。大学の試験と補講があるので万一飛行機が飛ばなくなったら大変。今回は早めに帰ろう、ということになって早々に羽田へ。
空港のカフェでまたパソコン開いて仕事一つ終える。偉いっ。
飛行機の中でまた一つ終えてお昼には札幌に着いた。H大で講義を終えたカブトムシと駅で遭遇。相変わらず巡業夫婦。


大学の補講がやっと終わった。明日は前期試験。生命科学と食生活論。さてどんな結果がでるか。簡単すぎたかも・・・、いや難しすぎたかも・・・。ドキドキっ。



一人暮らしのキキが夜やってきて、今夜のわが家の主菜のお肉の残りをつまんで 感動している。
彼女は本をみながらスペシャルカレーを作ったとのこと。大失敗したらしい。

「ねえカーマ(こおろぎのこと)、ニンニクひとかけ、ってどのくらいをいうの?」
「ひとかけらよ」
「それって、差、ありすぎない?」
「ごもっとも」
「生姜、ひとかけってのは?」
「ぽろっとひとかけら」
「わからない、何センチ?」


「ねー、生姜の皮むいたら中身ほとんどなくなったんだけど・・・」
「・・・」絶句するこおろぎ。



実に全く、料理の本をいきなり見てもそんなもんか。
とんでもないスープカレーができたらしいけど、そこは生まれたときからかなりイイモノ食べている彼女は味の修正はできたらしい。
その後、山積みのこおろぎの本をひっくり返してあれこれ写メ撮っている。
「レシピちょうだいよ」と偉そうに言う。だけど、レシピ見ても絶対につくれないと確信した。
料理ってレシピあってもダメなもんだわ。
「一緒にやらなきゃだめかも・・」とキキ。その通りだ。


「あのサー、オリーブオイル熱したら部屋中が煙になったんだけど、これって火が悪い?
フライパンが悪い?オイルが悪い?」
「キキが悪い!」
「やっぱ、そーかー」


ああ、キキちゃん、新たな修行に開眼したのね。しつこい性格、こだわる性格、とことん追求するその性格でしばらく料理に熱中するってこと?
鬼百合学園のころ、キキが質問に行くと何人もの先生が裏口から逃げたというのは有名な話。


「あのねー、一口大ってどんなサイズ?どうして一口大ってわかるの?」
「ヒタヒタってどのくらい?」
「油を熱するって何度?」


これから先、彼女の質問の嵐がどれほどつづくことか。


ずいぶん食事の準備を手伝ってもらってきたはずなのに、途中から手伝うのではだめだってことか。
「キキのためのデザインクッキング入門」ってのを書こうか。

物理と数学が得意の彼女のために、ちょっと理系の料理本にしてやりましょか。



今日こおろぎが作った豚リブロースのソテーは最高に美味しかった。細く切ってサービス。
タマネギとニンニクのソースに最後に豆板醤を加えてどっとかける。空いたフライパンに生の三つ葉をどっさり入れてサッと炒めてたら残った味が移ってこれまた美味しかった。
ソースはしっかり炒めたニンニクとタマネギ+酒、醤油、みりん、黒酢で。
あまりに美味しそうでコロ介とごはんにのせてガツガツ食べてしまい、写真を撮るのを忘れた。
これとて、レシピで説明するのは実にむずかしい。



資料の整理が明日から始まる。大学の紀要の論文の申し込み用紙がきた。北海道文教大学、函館短大、双方に書くことにする。あれもこれも楽しんやるしかない。


短い時間を上手に使えるのが自慢のこおろぎ、がんばろっと。
「キキにも作れる朝ごはんの本」とか「実践理系の料理入門」とか
「いまさら人に聞けない料理の基本」「作ってはならない料理」とか
「料理の品格」とか?とにかく必要に迫られてる彼女相手に書くのって
臨場感たっぷりで、しかもモニター実験済みの内容になるはず。これ、いいアイディア。


こうしてこおろぎはまた忙しくなります・・・・。
お手伝いさんはその後見つかりません。もう怖くてみつけてないのが現実。
継続して才色兼備の有能なお手伝いさん急募!
こおろぎファミリーに愛の手を!