感動

月曜、火曜で今月の総合デザインコー終了。
月曜日、3人組みで合同デザイン。キャリアもセンスも違うはずの3人が、
花を前にしたとたん、すばやい手の動き。マトを得た会話。リズム、センス、呼吸ぴったり。とにかく早い。始めは緑と細いカラーだけで完成。
その後バラを加えて第2作完成。
さらにアジサイを加えて第3作。
最後のデルフィニウム加えて第4作。
そのつど周囲の食器もレイアウト。

わずか30分で4シーン完成。

もうこれ以上はいらないわね、といいながら、たった1本何かを加えると
「さみしいわね・・・」となる。
この段階で3人が描く完成図がほぼ同じイメージになっているのが分かる。

その様子を見ていて、こおろぎはうっかりの涙。

20数年、花を指導してきて本当によかった。

作品を製作している様子を見て涙がでる状況も珍しい。かつて広島、東京でそれぞれ経験したことがある。めったにないけれど、至福のとき

公式を伝えただけで、応用問題をすらすら解く学生を見つめる気分。
こちらが想像している以上の集中力と想像力で無から有を生む様子を見ることができる、これ以上の幸福が教える側にあるだろうか。


最終的にとても大きな作品になったので最後の写真はない。だが月曜の3人組みの力はすごかった。きがつけば みな椅子の上に立っていた。


この感動が消えないうちにテキストを完成させよう。私の教室には私のやり方がある。やっと全貌が見えた。来週から集中してテキスト製作にかかる。
荒井メソッド、やっと完成しそうだ。

生徒さんたちに育てられる幸せに感謝。


夜、コロ介を電停に迎えに行ったとき、かわいいワンコと遭遇。ノラちゃんというそうだ。手を伸ばすとおびえて後ずさり。きけば子犬の頃、野良犬だったという。
今の飼い主さんがいつも気にかけていたそうだが、ある日からぱったり見かけなくなった。
どこかへいったか、死んでしまったかとひどくきになったという。そしてしばらくしてまた遭遇したとき、とても嬉しくて、たぶん生後6ヶ月くらの「ノラちゃん」はその優しい奥さんの家に引き取られたのだという。ヨークシャテリアやいろんなテリアが混じった、不思議な毛並みだが、目はかわいい。ケンケンに良く似ている。手をさしだしたらはじめあとづさりしたが、お母さんの顔をみながらちゃんと座って私に両手でお手をしてくれた。ケンケンより細い、軽い手だった。「ノラちゃん、よかったね、いいおかあさんにあえてよかったね」と言うと本当に嬉しそうにお母さんの顔を見上げた。初対面の方としばらく素敵な時間を過ごした。コロ介も大喜び。
どこかに捨て犬はいないかしら・・・。私たちの家にふさわしいワンコがきっとどこかにいるような気がする。

すでに10歳だというノラちゃんなのに、いまだに他人には近づかないという。そのノラちゃんが私の手をなめ、ぴったりくっついてくれた。
いろんなところに優しい人がいる。ノラちゃんのお母さんに感謝。「美人だっていわれたね、ノラ、よかったね」とお母さんは摩訶不思議な毛並みのノラをしっかりなでて本当に嬉しそうに笑った。

またノラに会いたい。さ、大忙しの週末がスタート。すでに夜中の12時半。
これから花を生ける。そして明日朝函館へ。こおろぎのこのパワーにはなにか秘密がある・・・。ウふふっ・・・ナイショナイショ・・・。