いつも通り、今日も出かけるときは大騒ぎ。鍵がない、靴がない、パソコンのケースがない・・・。それでも飛び乗ったタクシーでひと息ついたら運転手さんが「イチオシのコメンテーターさんですね?」とバッグミラー見てひとこと。シートにぐったりしていたこおろぎは背筋を伸ばして「ハイっ」。ライバルとされる他の2局とくらべて、いかにHTBの番組がさわやかで品がいいかと、ベタ褒め。歯がうかないかと思うほどだったけど、タマーに登場する私が褒められているのではなく、番組が褒められているのでただただうれしかった。タクシー内で緊張したまま放送局へ。運転手さんは30分後に仕事が終わるからビールを飲みながら観てますからね、なんておっしゃるもんだから、こおろぎはコムソンのコメントも、年金の話も、新手の振込み詐欺の話も、あの運転手さんの顔が浮かんで、奇妙な緊張感だった。



広島、東京と3日間留守していた時、コロ介が一人で食事する場面があった。
彼女はチャーハンを作った。ちょうど私が飛行機の上だったのでメールがとどかなかったが、あとからメールの写真を観て感激。帰宅したら小さいお皿に残してあった。
中学3年生がひとりで初めて作ったものとは思えなかった。
コロちゃん、上手。試験勉強中なのに立派。ローソンから唐揚げを買ってきて、他の野菜と一緒にいためてバターと醤油で味付け。とにかく完璧。赤ん坊の頃から優れた味覚を持っているとは思っていたが、技術も突然開花した感がある。小さいときから切ったり混ぜたりさせてはいたけど、どれも遊び。形になるまでは未経験。家庭科ではやらない手法等も折り混ぜてナカナカのものだった。かあさんは留守がいいのかもしれない。



テレビで超能力の番組があった。あの韮澤さん、ご健在。宇宙人も超能力者もみんなFBIがからんでおもしろい。そもそも宇宙人は宇宙の人で超能力者は地球人。同じ扱いなのがなんともおもしろい。そもそもそもそも、どうして超能力者が表現方法として使うのはスプーンなの?病気見つけるとか、壊れた冷蔵庫直すとか、パンクした自転車直すとかしたらよさそうなもんだ。こおろぎのなくしたイアリングを見つけたら信じてもいいわ。



今回の旅はこおろぎをとても元気にした。写真は広島のクラスを終えた翌朝。朝8時に花屋さんに買い物に行った時の街路。光が美しかった。この日訪ねた尾道も街並みが優しく、出会う人たちも優しかった。教室の今後をしっかり見据えるためにも必要な旅だった。



花は花だけ切り離すことなどできない。生活全般に目を向けることに興味のある人たちとごいっしょしたい。もちろんファッションもである。
花の歴史を学ぶのと同時に、消費社会の歴史も見ていきたい。世界史も経済も今見ると実におもしろい。なぜ花を愛でるのか、なぜ料理を盛り付けるのか。料理を作るだけでなく、なぜ「盛り付けるのか」。貴族と大衆、オートクチュールプレタポルテ、近代の性役割分業と消費文化、そんな視点から見ると、実に花をデザインする行為が興味深くなる。たかが花、されど花である。そんなことも考える旅だった。



イチオシを終えてプロデューサーとお喋りして外に出たのはすでに7時半。なのにまだ明るい。明日のレッスンの材料を買って、また信じられないほどの大荷物をかかえてタクシーに乗ると、テレサテンの「空港」。いやあ、泣けたわね。朝はマーラー交響曲で感動したこおろぎも、夕暮れ時はやっぱりテレサテン。
22条橋を渡るとき、右手には中ノ島の怪しいホテル街のまばゆい灯り、左には藻岩山。ああ、今日は札幌にいるこおろぎ。旅ばかりで居場所のないこおろぎである。テレサテンの「空港」に涙が出るはずだわ・・・・・。



すでに夜も11時半。これから明日の生活美学研究科の準備と掃除。
なかなか朝型にならない。おなかの肉も落ちない。意志強固にビリーズブートキャンプに挑戦していたキキ、体脂肪、25から20%にダウン。立派。ただし、見た目はビリーさん同様、全く変わっていない。でも医学生の彼女は充分満足。内蔵にはおどろくほど脂肪がついているのを知っているのでそれが取れたのはよいことだわ・・・だそうだ。ホント、意志が強い。誰に似たんだろうか。不思議でならない。猛烈にだらしないところは私に酷似しているけれどなー。ミニのタイトスカート、これがキーワード。がんばるわ!